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令和について考える


初めまして!普段は和歌を詠んでいる(にのまえ) (あかね)です。


今回、新元号は「令和(れいわ)」となりましたが、出典は万葉集らしいですね。私はTwitterで「和歌の人」と自分を紹介していることもあり少し気になって調べました。そしてそれを記念して、()(うた)を作りました。それは後編になります。是非読んでください。


さて、大体の記事では「初春の令月(れいげつ)にして、氣淑(きよ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を(かおら)す」


と書いてますが、多分、

①意味わかんない

②万葉集だけど和歌じゃないの?


の2つの疑問が湧くと思います。というか、私は疑問に思いました。それぞれ解説します。


①について書きます。


《難しい漢字の意味》


令月(れいげつ)

何事をするにも良い月。おめでたい月。


氣淑(きよ)

私の持ってる電子辞書には記載がないです。ただwebの現代語訳では「空気は美しく」となっています。広辞苑には「淑気(しゅくき)」という言葉があり、それは「天地の間に満ちているめでたいけはい」とあり、これを漢文のように読むと「()(が)()い」になるのかなって思っています。


珮(「おもの」と読むこともある。)

佩物(おもの)」と供に、「おびもの」と同じ意味で、「身に帯びるもの」という意味です。


《意味》

「時は初春の令月、空気は美しく風は(おだ)やかで


梅は鏡の前の美人が白粉(おしろい)で装うように花咲き

蘭は身を飾る(ころも)(まと)う香のように(かお)らせる。」


(対比がとりやすいように改行してます)



文章としては「鏡の前」「珮の後ろ」とで対比して初春を寿(ことほ)ぐ(言葉で褒める)文章で


さて②の「どうして万葉集なのに和歌じゃないの?」という疑問について考えます。


一応、確認しておきます。万葉集は現存する最古の歌集(『最も古い詩集』っていう説明がグローバルかな)です。和歌の特徴はますらおぶりと呼ばれ、おおらかなことで知られています。


本題ですが、実はこれ「題詞(だいし)」なんだそうです。万葉集といっても和歌だけが書いてあるのではなく、その和歌が読まれた時の事情や趣意を説明する文章が付いています。


これは梅の和歌が集められたところの題詞であり、簡単に言うと、


大伴旅人(おおとものたびと)さんの家に行った。旅人さんの家はとっても綺麗で、梅のあるいい雰囲気の家だった。その中の梅は漢詩でよく詠まれるということで和歌でも詠んだよ!」


となります。そこで旅人さんの家を細かく描写する漢詩風の文章の一節が今回の「初春の令月(れいげつ)にして、氣淑(きよ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を(かおら)す」です。


ここからおまけです。


音的にはREIWAがRから始まり、その音によって新しさがある響き(和語でRから始まるものは少ないってネットで読みました。真偽不明だけど私はそんな気はする。)で好きです。


最後に、なぜこのような新元号になったのかという説明で「人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ意味が込められている」と言ってましたが、


文化が生まれ育つ+人々が美しく心を寄せ合う=和歌を流行らせる!


って私の頭の中で謎変換が成立しました。まあそれは後編で頑張ります!


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