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深淵の森の魔王求愛拒否中

 何か増えてる!

 勝手に増えてる!

 増殖している!

 いや、名前は兎も角として。

(勝手に名付けられたけども!)

 鑑定レベルも良いとして!


 しょうごううううううううううっ!


 深淵の森の魔王求愛拒否中


 深淵の森の主であり、黎明の森の太古の魔王の妻。予定。回避出来るか否か。



 称号の回避出来るか否かってなんだーーー!


 と言うかこのアデルって魔王!?


 じっと見て見ると…



 名前:アーデルベルト

 種族:ノ〇※■〇※◆○パイダー

 職種:大古の魔王

 レベル:判別不能


 レベル判別不能って言うのはレベル差があり過ぎるからかも。

 私はレベル1だし、多分目の前の蜘蛛男とはレベルが違い過ぎるんだろうなって思う。

 そして他は出て来ない。

 何か「ん?」って感じで此方を見て来るけど、もっと見えないかな~って凝視していたら、



 名前:アーデルベルト

 種族:ノ〇※■〇※◆○パイダー

 職種:大古の魔王

 レベル:判別不能

 称号:黎明の森の魔王求愛中



 称号みせるなあああああああっ

 ポッと頬染めてみせるなあああああああっ



 乙女か!

 美人だな!

 でも上着着ろ!

 裸みせるなーっ


 腹筋が割れてて身体を鍛えて居るのは分かったから、隠して欲しい。

 生後0日でこんな腹筋割れてるとんでもない美人さんに求婚されるなんて意味わかんないよ!


「男だしなぁ」


 って何ポリポリ頭掻いているのやら。

 ケープを作ったって事は服を自作して着れるのでしょう?


「肌が真っ白だから少しでも焼こうかと思ったんだけど」


 何でも数日ぶりに外に出たのだとか。って、ニートか!


「にーと?笑うって事か?」


 ニーと笑う顔は綺麗だ。うん、流石美人。

 でも頼みますから服着て下さい。大体ここ室内だから脱いでも意味ないでしょ。

 日焼けしません。


「それもそうだな」


 我妻は照れ屋だななんて呟くな。

 妻じゃない、まだ0歳で生後一日も立って居ないのに求婚すんな。

 前世なら産まれたてほやほやの赤ちゃんだ。

 そしてアデルはロリコン犯罪者だ。


「魔王だから成人だと言って居る」


 そう言う問題じゃない。

 私の産まれたての純真な(多分)心が崩壊するわっ!


「そ、それは不味いな。そうか、まだ生まれたてなのだな、とすると…ふむ。表に出るか?」


 そう言えば産まれて数時間まだ一度も表に出た事が無い。

 この世界の事も知らないし、何より私はまだ魔王って何をするのか理解をして居ない。

 一応頭の中に知識が詰め込まれたみたいで朧げに理解はして居るのだけど、目の前に先輩が居るのだから聞いた方が良いかも。

 身の危険を感じるのはこの際置いて置こう。

 そして早い所このヤバそうな魔王から身を守る術を身に付けよう。


「取り敢えず先に服着て下さい」


 切に願います。







 * * *







 白いローブみたいな、前世で言う所のバスローブみたいな物を羽織った美人さん。

 惜しい。

 胸が無い。

 代わりにバリバリに割れて居る腹筋。


「何か不穏な事考えて無いか?」


「イイエ、何でもナイデスヨ」


 ジトっとした目で見られながらもこの部屋からの第一歩を踏み出す。

 ドアを開けて―――


 ふぁっ!?



「お、ふぉおおおおお目の前崖!」


「注意するの忘れてた」


 アデルー!?


「俺蜘蛛だからな、あまりこう言うの意味無いんだ。糸があれば何処でも行けるからな」


 何でも断崖絶壁でも余裕だそうで。

 更にやり方によっては空も飛べるそうだ。

 水中も少しの間なら可能らしい。

 …なにそれ蜘蛛万能?


「褒められると嬉しいものだな」


 褒めてない褒めて無い、羨ましいだけ。ちょびっとだけど。

 でも蜘蛛の足は羨ましくない。


 えーって残念そうに言われても、蜘蛛はちょっと苦手ですし。

 ドアを開け離すと数歩進んだ所が断崖絶壁なので、これはちょっとヒヤヒヤするなぁって思って居ると、


「崖を伸ばせばいい。もしくはドアの向きを変えるかだな」


 えええ?崖って伸ばせるの?


「何を言って居る、自身のダンジョンを広げればいい。この場合広げるのは大地の上部分だな。一枚の床だと思って表面を伸ばすと思えば伸びる」


 ええーと…お、出来た。

 ドアの向こう側が幅二メートル、縦幅二メートル程の床が出来上がる。


「これでレーベルのダンジョンが拡張されたな」


 床だけだけど。

 イイコイイコって何故そこで頭を撫でるし。

 しかも飛び切り嬉しそうに。

 まぁ悪い気はしないから一寸ならいいよ、ちょっとだけど。

 はい、御終い。


「お、まぁ、いいか…」


 そこ、名残惜しそうにしない。

 サラサラしてて柔らかくて良い触り心地だったって言わなくて良いから。

 どうでも良いがバスローブの裾が風が吹く度に揺らいで御臍が見えるんですが。

 何ですか、美人さんのセクシーアピールですか。引いて良いですか?


「背後を見ないのか?」


 うん、背後?

 崖があってドアがあるのだから当然背後は…あ、れ。

 目を擦る。

 何だろ、ドアを出てから閉めて。また開いて。

 ダンジョンらしき空間との大きさと全く違った建物が!

 どうみても簡易公衆トイレ並みの大きさにしか見えないよ!

 何コレどういう事!?

 畳半畳ぐらいしかないんだけど!


「初期のダンジョンってのはこんなもんだ。中の広さと外の建物とは大きさや広さが全く違って居るんだよな。俺の場合もこうだったし、懐かしいな」


 はっはっはってこんな小さいのー!?

 普通は洞窟みたいな場所とか地下に出来る物じゃないの?


「魔王に寄るのかも知れないな。それか地域か。人里に近いダンジョンだと大抵地下らしいが、この場所は俺のダンジョンが隣接してるから表面に出たのかも知れないな」


 お陰で即分かったけど。

 …出来れば地下深くに在って欲しかった。

 こんなの外敵に即座に見付かっちゃうじゃないの。

 今は主に蜘蛛男に。


『ガァァァァァアッ!見つけた魔王ー!』


 ほら、次はこんなの。

 …て、え?


ウッカリミスでアデルの種族が丸見えだった…

(。>д<)

修正しました。とほほ(;´д`)

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