違うからーーーーっ!!
「よし、こんなもんだろ」
と言って幾つかの衣服と布地と掛け布団代わりのシーツの様なモノを貰ってしまった。
とは言え、
「んじゃ、今日もこれとこれ、物々交換な」
どうやらアデルは此方の負担を軽減してくれる様で、配下の魔物達が狩って来た魔物の皮とか肉とかと交換してくれた。
「価値を知らないけど、アデルの取り分少ないんじゃない?」
「良いんだ。ウチのダンジョン毛皮とか魔物の皮とかあまり取れないからな、何せ配下が蜘蛛類ばかりだしな。だから毛皮とか肉とか、此方としては貴重だから有り難い」
肉は兎も角毛皮は本当に欲しかったらしく、嬉しそうにアイテムボックスに閉まっていた。
「それじゃ、また明…いや、二日後にしよう。水は足りてるな?」
何でも明日は配下達を集めて話しをするらしい。後は商人がそろそろ来そうだから、物々交換の品とかを制作するそうでって、やっぱり反物とかを渡すのかな?
「(やっべーメッチャ風呂までの通路掃除しねーと、レーベル卒倒するかも)」
「(ぱぱ、きちゃな、い?い?)」
「(いや俺は汚くないからな?そうじゃなくて、配下の奴等が食い残しとか雰囲気作りって言って其処らに色んなもんとか塵とか置くから、通路が異様な程に不気味なんだよな…そういうの女の子とかレーベルとか、幾ら魔王とは言え苦手そうじゃね?)」
「(ますた、清潔、スキ。不浄、似合わない、よ。多分、嫌がる、思う)」
「(だよなー。明日一日掛けて掃除しねーと)」
何だろ。アデルとルクレツィアが何処ぞの汚れ部屋の巣窟の件について必死になって掃除の相談をしている。
「(なん、なら、手伝い、いく?ルクレツィア、手、貸す?)」
「(あーいや何とかなるだろ、多分)」
それ何の希望的観測?って突っ込みたくなるわ。って相変わらず小声で話しているんだろうけど、筒抜けですよー。丸聞こえですよーって、アデルのダンジョンって配下が雰囲気作りで通路に食べ残しとか置いているのか。何だろ?何かの骨とか血肉とか置いてあるのかな?それってダンジョンに吸収されたりしないのかな?ちょっとだけ興味あるかも。
でも見るのはちょっと嫌かな。特に妙な匂いがあったら嫌だなぁ。
アンモニア臭とかあったら泣くよ?臭くて目に染みそうだし。
「(なら、ぱぱ、がんば。掃除、間に合わない、大変なら、いって?掃除、いく)」
「(おう。ルクレツィアはいい子だな)」
「(ふふ、ぱぱ、いい子いい子して、くれたら、ますた、大事する)」
「(うん?)」
「(間違え、た。ぱぱ、ルクレツィア、より、ますた、いい子いい子、大事、して?)」
「(ああ。惚れたからな~と言うか言われなくても大事にするぞ?それで、何時か嫁にするしな!)」
後半強調しない。
と言うか、相変わらず丸聞こえなんだけどな~まぁ無視するけど。
するしか無いんだけど。
会話がちょっと、割って入れないよ。
「(ぱぱ、がんばー)」
「(おう。そん時はルクレツィアも嫁に来るか?)」
「(………)」
「(…冗談だ。頼むからそんな無言で冷めた目で見るな。冗談で言った俺が悪いんだけど、ルクレツィアにその態度取られると結構落ち込む)」
「(ぱぱ、ますた、落とす言ってる、癖、に、悪い雄、演じる、良くない、よ?)」
「(だよな~柄じゃなかった。ルクレツィアすまん)」
「(ぱぱ、め!)」
「(すまんかったって)」
何だか異様に仲良くない?あの二人。
いや、ゴブリン幼女姫と蜘蛛男だけども。
そしてゴブリン姫のルクレツィアが「説教、め!」とか言って叱りつけている。
「ルクレツィア、は、アルフォンソ、嫁に貰う、から、だめ」
「さり気なく性別間違った事いってない!?」
思わず口を出しちゃったよ。
そして今肝心のアルフォンソは外へ出張中。ドアの外側にいた護衛のオーク達が驚いて居ないかな?外まで声が聞こえているかどうかはわからないけどもね。
「う゛???アルフォンソ、は、ルクレツィア、の、嫁」
「アルフォンソは男の子で、ルクレツィアは女の子でしょう?」
「嫁」
「えーとルクレツィア?」
「ぱぱ、まま、違、ますた、世話、してる。んー…ぱぱ、世話、で嫁。ますた、えっへん?旦那?」
「…嗚呼あぁぁ」
がっくりと項垂れるとアデルが、
「情操教育するべきか、これ?」
と聞いて来る。と言うかね、
「ルクレツィア、私はアデルの嫁じゃないから」
「しって、ゆ。ますた、旦那、にゃの」
「違うからーーーーっ!!」
「う?うう??う???」ってルクレツィア頭抱えて傾げてないで、それおかしいからー!そしてアデルさん「それいいかも!」って賛成しない!喜ばない!浮かれない!
「俺、いや私はレーベルと結婚出来ればなんでも、私が嫁でもいい!」
なんて言わない、口に出さない、混乱させない!




