贈り物
私はお母様のアドバイスに従って、刺繍を施したハンカチを贈る事にした。せっかく考えついたお弁当やサンドイッチは今後に取っておこうと思う。その為にはお弁当箱やら調味料やらをどうにかしないといけないんだけどねー。
それは置いといて、今は探して貰った布を選ばないとだ。目の前のテーブルに並べられた布を1つ1つ手に取って確認していく。布はシルクの物にするつもりだけど、手とか拭く用にコットンの物も作ろうかなー?
そう考えて、私は2枚選ぶ事にした。
色は何色にしようかな?レオ様の髪が黒いから、反対に白にしようかな?それは良い考えかも。シルクのハンカチを白にしよう。ちょうど布があって良かった。
もう1枚は何色にしようかなー?黒…は、ちょっとハンカチとしては使いづらいかもね。そしたら、紺色?うーん。それとも、明るい色が良いかな?コットンの布があるのは紺色、淡い水色、クリーム色、ラベンダー色、若草色の5色。
けど、クリーム色とラベンダー色は可愛すぎるかな?うーーーん。やっぱり、レオ様の髪色に近い紺色にしよう!
私は白いシルクの布と紺色のコットンの布を手に取ると、ミーアに手渡した。
「ミーア、この2枚をお願い」
「かしこまりました」
「じゃあ、片付けとお母様への報告をお願いね」
ミーアにお願いした後、お母様付きのメイドであるメリーアンにお願いして、私とミーアは部屋を後にした。
部屋に戻ると、私はすぐにテーブルに着いた。すると、すぐにミーアがお茶を用意してくれた。
ミーアは私の前に紅茶を置くと、私に尋ねてきた。
「お嬢様、ハンカチはどうなさいますか?わたくしが作りましょうか?」
「えっ!?わたくしが自分で作りますよ?」
「分かりました。では、すぐにご用意致しますね」
「ええ、お願い」
ミーアは一礼すると、すぐに裁縫道具を用意しに行ってくれた。ありがとう、ミーア。
その間、私はハンカチに施す刺繍の図案を思い浮かべた。
刺繍の案は既にある。それは、黒猫とお月様だ。白いハンカチに黒猫を、紺色のハンカチに三日月のお月様を刺繍するつもりだ。白に黒、紺に黄色ならさぞ映える事だろう。
私が想像していると、ミーアが裁縫道具を持って戻ってきた。
「お待たせ致しました。こちらに置いておきますね」
「ありがとう」
私はミーアにお礼を言うと、カップに残っていた紅茶を飲み干した。そうして、ティーソーサーにカップを置くと、それらを脇にどけ、布と裁縫道具を手に取った。すかさず、ミーアがティーセットを他の所に持って行ってくれた。
最初はコットンの紺色のハンカチから作る事にする。私は紺色の布を広げると、布の歪みを確認した。
歪みは大丈夫そうだ。良かった。私、地直しって苦手なんだよねー。
その後、私はお父様から借りた(正確にはお母様が貸してくれたんだけどね)ハンカチを紺色の布の上に置いた。
お父様のハンカチの大きさを参考にして作るのだ。
ーふむふむ、このくらいの大きさなんだね。
私は出来上がりサイズの所に印を付けたり、縫い代に印を付けたりした。その後はいよいよ裁断だ。う〜、裁断するのって、緊張するんだよねー。何か、失敗したら取り返しがつかない感じが。
まあ、今回は布の残量に余裕があるし、失敗した分は何か作るから良いんだけどねー。っと、ここで、私は良い事を思いついてしまった。
それは何かと言うと、そう、ブックカバーだ!!私が小説を書いてそれが本になるなら、ブックカバーもあったら良いかもしれない。何て良い考えなんだ!思いついた私を自画自賛しちゃう!ブラボー、私!グッジョブ、私!
私はイスから立つと、机に向かった。そして、ノートを広げた。やりたい事リストに書いておく為だ。じゃないと、忘れちゃう。私は、お弁当箱とサンドイッチとハンバーグもリストに加えた。
それにしても、物作りだけでもヘアピンにお弁当箱にブックカバーと3つある上、思いついてから何も進んでいない。
うーーーん。時間がなさすぎる。
それに、まだ私は子供過ぎる。
ーお兄様に協力を要請しようかなー?って、お兄様も子供だけどねー。




