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ドジな女神に不死にされました  作者: 無職の狸
第二章 運がなかった私は皇女になったけど、戦闘系で行きますっ
54/109

<K14> 殿方は○てるものです

やっぱ○てるものです、女は開くもの?(*ノωノ)


※ 4/23 ジュンヤ編(第一章)とアリス編(第二章)を再構成しています


††


 順当に順当に、力を隠して三千里ならぬ今年で3年生。

 

 そういう意味では結構窮屈だったけど、逆に周囲にいろいろと刺激を与えられたみたいです。

 

 皇族とはいえ女の子があそこまでやるなら、自分はそれ以上に、なんていう刺激になってかどうか知らないけど、男の子は授業以外にも寝る間も惜しんで練習してたみたい。

 

 また女の子は武器術には手を出したくなかったみたいで、一部の子を除いて魔術に精をだしていたかな。

 

 これは後で知ったんだけど、魔術を使える人は10人に1人いるかどうか、そのうち完全な攻撃魔法や治癒魔法として使える人は、もっと少ないそうだ。


 なのにうちのクラスったら、半数以上が魔力の才能があるとか、流石上級貴族とかって褒められて、魔力の才能が無い人でも、多少の魔法が使えるようになったようだ。

 

 さすが素晴らしい教師陣ですね。高い授業料払うだけ有るわ。

 

 逆に魔法が全くダメな子達は、武器術で飛躍的に伸びたみたいです。


 まぁ気に喰わないのは打倒アリス様、なんていうスローガンなんですけどね。


 

 3年生になると魔術の授業に防御魔法が組み込まれます。いままでは攻撃するだけだったのが、今度は防御を高め、相手の攻撃魔法をどこまで防げるかとなります。

 

 つまり互いに攻撃し、互いに防ぐってことですね。

 

 やらかしました。

 

 以前から私の攻撃魔法の強さを見破ってたセンセが、私とやろうとか言い出して……

 

 エリーザに殊更凄まじいお叱りを受けました。

 

 その晩はお尻が痛くて寝れない~、なんて思ってたら10分後には治ってた。

 

 超速再生最高っ!てかレベルが上がってたのは何故なの?

 

 アタシの超速再生のスキルはエリーザのお叱りでレベルアップするっぽい。

 

 おかしいだろっ!


 そんなこんなで、センセまで相手にならない私は、マリアを相手に校舎外で修行です。

 

 木刀に魔力を流して硬質化させ、互いにも身体強化を掛けての打ち合い。

 

 ここでわかったのは、ある程度強いと思っていたマリアは、私の予想を超えて強かった事。最初は手を抜いていたんだけど、私もだんだんと本気になってきて……

 

 数時間の戦闘訓練でボロボロになったマリアに、エリーザは嘆息しながら治癒魔法をかけてくれました。

 

 私は超速再生あるから不要です。

 

 

 さらにこの頃になると、クラスの女子との話題の中に、男子の話が入ってきます。

 

 皆さん10歳にもなると、男子の視線が気になってくるのでしょうか。マセガキどもが。

 

 とは言えこの世界15歳くらいまでには、既に婚約者がいるとか、結婚しちゃうとかが、わりとポピュラーみたいです。知らんかった。

 

 女子からすれば、嫁に入る立場。中には婿取りをするところもあるようですが、基本は嫁ぐほうです。それで私達女子組から注がれる視線は、クラスの男子、または4年生5年生の上級貴族達となるわけですね。

 

 11歳とか12歳の男子、つまり先輩ですが、この方たちも中々にお年の割には洗練されていて、かっこ良いです。

 

 ショタじゃないっすよ。私は普通に年上男子好みですから。でもそれでも尚且つ、かっこいいんだ、これが。

 

 なにやらちんまい女の子達が、クラスの男子より既に背がぐんぐん伸びた先輩男子に目が行くのも、なんとなく判ります。

 

 我がクラスの男子は背が150センチくらいだけど、先輩になると160センチや170センチの方もザラに居ますし、そのうえイケメンばかり。普通に憧れたり将来の旦那様、なんて夢想する女子も多いのです。

 

 令嬢達とのお昼の会食でも、そうした話で舞い上がったり、中には果敢に先輩に話しかけてる方もお見受けします。

 

「やはりアリス様は、クリフ様と縁組が進んでいるのですか?」

「は?」

「クリフ様ならラザロ大公様のご子息、アリス様にはちょうど良いですね。」

「は?」

「学園を卒業されたら……」

「「「「うふふふふふ」」」」


 ──ちょっとまった~~。

 

 そんな話し、聞いてないよ~?

 

 私はどーせ第3皇女、どこぞの貴族に叩き売られる身ですよ?

 

 だからここはいっちょ王立騎士団か宮廷魔術師にでもなって、一旗あげようか、などと考えています。

 

 大公様のご子息との縁組なんて、まず無理でしょう。

 

「ご存じないのですか?クリフ様はいつもアリス様を意識されていますよ?」

「へ?」


 公爵令嬢のうふふな視線に、私はちょっと狼狽えました。

 

 確かにクリフ君は身長もあるし、金髪さらさらのイケメンだし、でも年下出しな~。流石に10歳のお子ちゃまと付き合うとか、犯罪でしょ?

 

 ん……

 

 あ、そか、私も10歳だった。

 

 

 

 そんな事云われてから、妙にクリフ君が気になってしまった。


 武器術の授業でも、私は実戦ですから当然クリフ君とも組手で当たります。

 

「アリス様、よろしくお願いします。」

「こ、こちらこそ。」


 うわぁ、すっごいキラキラした目で見られてしまう。意識するとやっべ~~。

 

 さらさらの金髪、コバルトブルーの瞳、身長は見上げる高さ、これで壁ドンされたら、やっべ。やばいっす、私ショタじゃないけど、この子ショタ超えてます。

 

 普通に恋愛対象?え、え、えでも相手は10歳だよ、え、私も10歳です。でも精神年齢30歳近いですよ?

 

 い、いいの?いいのかな~~?ぐふふ。

 

 なんて思ってぽーっとしてたら「やぁぁぁっ」と掛け声と共に剣が飛んでくる。

 

 上段から私に向けて振り下ろさえる木剣。

 

 私はというと、ポーッとしてても身体が勝手に反応して、木剣をカンッと打ち返して跳ね上げた。

 

「え……」


 クリフ君が僅かに驚き、再び今度は横薙ぎに、でも打ち返します。ぐぬぬとなってまた打った来る、打ち返す。

 

 私は精神年齢20代後半ですが、見て目は10歳、イケメン少年のあれこれ妄想して、ムフフな状態です。しかし鍛え上げた身体は、自動運転状態でクリフ君からの攻撃を防いでしまうのです。

 

 だっていくら剣術が優れているとはいえ、所詮はお坊ちゃまの剣ですから、私の称号【天臨王】はこの程度は目を瞑っていても防いじゃうのですよ。チートサイコー、いや違うけど。

 

 でも、クリフ君にはショックだったみたい。

 

 ぽーっとしてる女子にいくら打ち込んでも、全て弾き返されてしまうのです。付け入る隙がないとか、剣術に自信のあった彼には悪夢だったでしょうね。

 

 最後の方では、ぜーぜーと息を見だし涙目になったクリフ君は、木剣を放り捨てて走って何処かへいってしまいました。

 

 

 マリアからの報告→エリーザ激怒→お仕置き

 


 ごめんなさ~~~~いっ

 

 そしてここからクリフ君と私の確執が始まったのです。


††

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