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ドジな女神に不死にされました  作者: 無職の狸
第二章 運がなかった私は皇女になったけど、戦闘系で行きますっ
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<K09> 友達できたかな~

アリスに友達が出来たようです。権力のお陰(?)


※ 4/23 ジュンヤ編(第一章)とアリス編(第二章)を再構成しています


††


 入学式と皆さんの自己紹介で、午前中がほぼ終了。

 

 ちなみにこの学校での授業は午前中2時限の午後2時限。合計4時限で週に5日の授業があって、1日はお休み、休息日だそうです。

 

 1日足りないって?この世界は日本と違って週7日じゃないのです。

 

 1週間は6日です。

 6週間で1ヶ月です。つまり1ヶ月は36日です

 10ヶ月で1年です。

 年末から年始にかけて迎新週という5日の祭日がありますので、年365日となります。

 

 近場の生徒はこの迎新週を利用して実家に戻るそうです。遠くの生徒は逆に来てくれるとか。

 

 この王国も結構広いですから、5日じゃ往復できない領もあるんです。南のアクシズ辺境伯の領地からですと、王都まで馬車で2ヶ月以上かかりますから、来ることも難しいですね。

 

 そんなわけで、日本とはちっとリズム違うんすけど、そうなってるんだから仕方ない。

 

 一般的には休息日は休めって云われているけど、市井の方々は知ったことか、と働いてらっしゃるし、実際休みっていう概念は希薄みたいです。ブラックですね~。

 

 ほとんどが自営業みたいなもんだしね。

 

 ですけどこの学園では施行されているそうです。

 

 あそですか。

 

 しかし1時限は長いけど、1日4時限とか、週だと20時限ですが、それでいいんすかね?日本の半分ですが?

 

 科目が少ないから平気ですか、あそですか。

 

 

 

 てことで、お昼休み、ここは生徒用の食堂、その2階部分のテーブル席でお昼中。

 

 上級貴族専用のフロアにて、優雅にお食事をしてます。


 因みにお昼は毒殺など謀られたらまずいので、エリーザのお手製。てか学園で毒殺なんてあるの~?

 

「敵は何処にいるかわかりません。例えご学友であろうと油断はできません。」


 エリーザはそういってマリアをチラッと見る。


 なるほどね、確かにマリアは私と同じ年なのに、かなりの達人だ。隠密行動も、暗殺だって可能だ。子供でも油断はできないって事か。


「下級貴族や商人であれば滅多に問題は無いでしょうが………」


 そですか。でもいいや、エリーザのご飯おいしいから。

 

 てか上級貴族の子たちは、全員侍女のお手製です。やっぱ毒殺を警戒してるんでしょうか。

 

 だったら貴族を一同に集めるなんてことすんじゃ無いっての。

 

 下級貴族や商人のお子様たちは食堂がありまして、そこで作られた食事をお楽しみ中です。私はぽつんと食堂の二階席で侍女とご一緒です。

 

 なんかつまんない。

 

 一階席の方々は、数人集まって楽しそうにお食事タイムだというのに。なんかハブられた気分~。

 

 と思っていたら女の子が近づいてきた。

 

 公爵の娘の赤巻きロール、ベルティユちゃんともう1人、確か公爵家のコリーンちゃん。銀髪の髪が綺麗です。

 

 こらマリア、警戒するんじゃない。殺気を放つな、とゴツンと一発。涙目になってもだめっ!

 

「アリス様、一緒にお食事させて頂いてもよろしいでしょうか。」


 美女っ子2人がおずおずと尋ねて来ます。

 

 わーいなんか嬉しいぞ。

 

 私が2つ返事すると、それでもおずおずしながら椅子に座った。

 

 彼女たちの背後についていた侍女たちが、テーブルに料理を置いていく。

 

 お手製なのですね、うんうん。毒殺怖いもんね~。

 

 てことで3人女が寄れば姦しい、とは言うけれど、彼女たちより私は家格が上なので、ちょっと緊張してるっぽい。

 

 でも将来的なメリットを考えたら、皇女とお付き合いしていれば何かと有利ってことかな~。


 こんなお昼のお付き合いも、やはり政治の一環なのです。


 それでも最初は硬かったお二人ですけど、食事が終わる頃にはだいぶ打ち解けました。


 友達できたかな~?



 3人でキャピキャピというか、お淑やかに食事の後のお茶をしていると。

 

「ご歓談中、失礼致します。」


 イケメン男子が2人、私達の席に訪ねてきた。

 

 見上げるとどこかで見た顔、じゃなくて先ほど生徒代表で挨拶の言葉を述べられた、アドレアル様。そしてもう1人は同じクラスのクリフ様でした。


「お初にお目にかかります、ラザロ大公の嫡子アドレアルと申します。」

「これはアドレアル様。初めてお目にかかります。ヴィクリーヌ=アマディス2世の娘、アリス=ルイーザです。」


 私は立ち上がり、アドレアル様にご挨拶する。


 近くで見ると身長も高いし、金髪碧眼のイケメンさん。嫡子ってことは、この人が長男か。つまり跡取り息子さんですね。

 

「わ、私はマグダナル公爵の娘ベルティユともうします。」

「サンドリア公爵の娘リリアーヌともうします。」


 うん、2人とも良く出来ました。さすが公爵令嬢、幼くてもきちんと挨拶出来て、偉い偉い。って私は保母さんかいぃ?


「こいつ──こちらは皆さんご存知かとおもいますが、皆さんのクラスでご一緒させていただきます、私の弟クリフです。」

 

 お?もしかしてアドレアル様って、割りと、かな。

 てかクリフ君、自己紹介で察していたけど、やっぱそうなのか。


「そうですか、それはそれは。これから5年間、是非よろしくお願い致します。」


 私はさらっと聞き流して礼をした。

 

「アリス様、改めてよろしくお願い致します。」


 クリフ様がペコリとお辞儀をする。

 

 見たところアドレアル様がお世継ぎ、クリフ様は予備ってところかな。


 改めてみると、彼もまたかなりのイケメン──いやぁまだ幼いなぁ。今はまだ美少年ってところかな~。いつか育って欲しいです。


 なんか色々楽しそうな学園生活になりそうな予感。


††

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