第四話:剣の性能と能力
ついに異世界にやってきました。
聡一は剣から何を知ったのか、一部分が明らかになります。
・・・・・ここは・・・?
ここはどこだろうか・・・?
確か・・・真っ白な空間で二本の剣に触れてから・・・
あぁそうか、そこから意識がなかったのか。
まず情報を整理しよう。
まずこの世界の名前は、剣から手に入れた知識によると『ハーディア』というらしい。
そして今更ながら俺は異世界転移というものを体験してしまったらしい。しかも都合のいいオプション付きで。
というのも俺は二本の剣に触れたことによって、異次元に存在しているらしい百本の剣と+αの二本の剣を自由自在に取り出して操ることができる・・・らしい。
自由自在に、というのは異次元から出現させた剣を持たなくても自分の意思で動かすことができる、ということだ。
異次元から一度に取り出せる数に制限がないから一度に百二本出すこともできる。
さらに剣自体もチートだと思う。
一本一本にチート性能が付与されていて破壊できないようになっているらしい。
この世界には魔法があるようだけど、俺に限ってだが剣で魔法を使えるらしい。
剣で魔法を使う、というのはこの世界の魔法騎士ならできるみたいだが俺の場合は意味がかなり違う。
俺の場合は剣を同時に複数出現させ、一本ごとに違う魔法を発動できる。剣で魔法陣を作ることもできる。
あぁ、もう訳分かんねぇ!
とにかく箇条書きで書き出してみると、
・百二本の剣を同時に操れる。
・一本一本がチートで破壊できない。
・剣で魔法を使う。
めっちゃ簡単にするとこんなところだ。
こんな能力何に使うんですかねぇ・・・
もう俺には訳が分からないよ・・・orz
悩むこと数時間、異世界で初めての夜が近づいてきた。
ぐぅ〜
「そういえば午前で終わったから朝から何も食ってなかったな」
「これからどうしようかなぁ?とりあえずこの能力使ってみようかな」
俺は訳も分からず手に入れた能力を使い目を閉じて、速く移動できる剣が出るように念じた。
十秒後、俺の右手の中に軽い剣が現れた感触がした。
結構上手くいくもんだなぁ。これなら楽かもだな。
そう思い目を開けてみると翠色の剣を右手で握っていた。それだけではなく残りの剣全部が空中に浮いていた。
不思議に思い、剣を一度全部戻し何もイメージせずに剣を現すと他の剣は現れなかった。
これは・・・経験不足のせいだな・・・
とにかく、街中とか人目のつく場所ではイメージしないで剣呼ばなきゃな・・・
今はまず街探して寝るとこ探さなきゃな!
帰る方法とか今後の生活についてはそれから決めることにしよう。
ー今更だがこの主人公は慣れやすい性格であるー
「うーん・・・どっちに進もうか・・・」
「よし、この枝が倒れた方向に行くか!」
そうして聡一は枝が倒れた方向へ悠然と歩んで行った。
王都『セルディア』がある東の方向へ・・・
主人公は状況に合わせやすい性格をしています。