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霧の中で

作者: 西の宮

 目の前に、たくさんの道がある


 どの道も 

 

 ここを歩いていいよ こっちの道が楽だよ

 向こうの方がおすすめかも? そっちの道は危ないよ


 と 色んな標識を出してくれるけど 私にとってはどの道も険しい


 少し遠回りになる なだらかな道を選ぼうかとも思ったけれど

 足を踏み出す寸前で その道は消えた


  

 誰かが その道を歩いて行ったのだろうか

 もしかしたら 最初からそんな道はなかったのかも?


 前に進むことの出来なかった私には その道のゴールがわからない

 何も わからないの


 引き返そうと 後ろをふり向くと

 何もない


 ああ 私はどの道に進めばよかったのだろう 


 


 

 

  


わからないんです

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