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詩「青い林檎」

作者: 有原悠二
掲載日:2023/03/27

青い林檎をかじる

それは空間、を満たしていく

    肺、這う、

    みどり色の蛇!



故郷の皮をかぶって帰ろう、(ベッドサイドの)

 灯りに照らされているその光沢のある香り

 ……焦げた皴のある現世界、反芻、そして

 咀嚼、咀嚼、噛みしめて、奥歯、その皮を

 ……



(真ん中に線を入れるように、皮を、種を、



    青空を――



かじりついた

    恍惚の今朝

        死の匂いだ

            一回転半

                止まらな

    青い闇の

        空襲と

            視姦する

                指の中

絵の具を持って

    机の上の目

        溶け込ませる

            それは洗練された

                ヒューマニズム

    塩分を含んだ

        川の穴

            まるで故郷だ

蛇は背中

    隙間に差し込んだ

        懐かしい記憶

            その緩衝材の

批判的だった

    世界は

        牙

            みどり色

                いや、

                いや、

                  いや、

                  いや、



    ……――。



果物は林檎ではない

わたしは青いものが嫌いだから

    マトリョーシカ、

    細胞分裂だ!



空間に広がる青空のような爽やかなあの香り

 を地面に、土に、灰の中に埋めこんでしま

 え、圧縮された命の匂いに近づけるために、

 青はいつだって視姦の対象だ、不都合な色

 だ、肺だ、這っている蛇だ、空間の塊だ、

 ……


                  いや、

                  いや、


それは青い林檎、

決して見上げることのない、

  詩人ではない

  もちろん、、青空でも――


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