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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

くれないの約束

作者: 小顔皮

試しに投稿しました。

正直内容に自信はありません。

優しい目で見てくだされば嬉しい所存です。


怒涛が聞こえる。

悲鳴と悲痛がうるさい。

もういらない。

うんざりだ。

この血に塗れた手は見苦しくて今にも眼が潰れそうだ。

それでも憎しみは止まらない。

戦い血を流し讃えなければ。

いつ終わるか分からない永遠を生きた。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「迷信?そんなことはないよ」

 

隣人の麻生は断言した。

やんわりと。


「この前の報道みたか?あれは嘘じゃない。いるんだよ」


諭すように口を開く。


「ゴーストってね」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


五時限目の体育は終わり各々帰宅に入る。

自分は今日という日を心の底から待っていた。


「短縮五時間授業か?」


「うわぁ!?」


突然横から声がして振り返る。

なんだ麻生か。


「おいおい、脅かすな」


「その前になんで、心読めたか知りたくないのかー」


また始まる心理学の話はもう飽きた。

俺はハイハイと聞き流し帰路についた。


麻生はマシンガンのように話題を放つ。

やれバタフライ効果がなんだ。

やれb組の女子がなんだ。

到底興味がでない。


「それで、これがゴーストに関係してると僕は思うわけ」


「おいおい、ゴーストは存在しないそんなことはもう立証されてる」


「いーや、いるね。僕の中の想像があれば具現化するね」


また訳のわからん理論をまき散らし、考え始める麻生。

どんな理論があったとしてもゴーストは再現不可能だと思う。


麻生の中の理論は白熱していたが、俺には熱を帯びる話でもなかった。

適当にはぐらかして俺は自宅に続く道で別れた。


自宅はマンションの3階の302号室一人暮らしをしている。

隣室は大学生が住んでいたが最近見なくなってしまって生活してるのか不明だ。


「まあ、どうでもいいが」


隣人がどうなっていようが俺には関係はないが。

迷惑だけはかけないでほしい。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


麻生からどうでもいい返信をくらい。

議論が続かないように肯定してやった。

コンピューターゲームにハマっている俺はそんなことをしてる暇はない。

電脳知能を使ったこのゲームは一部の界隈で莫大な利益を得たらしい。

俺に関係ないが楽しければそれでいい。


電脳学園という世界でアバター会して闘うステータスも自分の育て方により変わる。

なんとも柔軟かつ自由度が高い良作か。

俺は時間を忘れてゲームに勤しんでいた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


チチチ。


朝の目覚めはいつもより憂鬱だった。

昨日の徹夜は体に答えたらしい。


「昨日、烏坂二丁目の歩道を歩いていたーーーーー、30代男性ーー」


ニュース報道は近頃物騒だ。

親からちょくちょく確認の返信は来るものの適当に書いているが。


「まあ、物騒だしなー」


実感がない事件の全貌もまだ不明の事件は少し奇妙だった。

親の返信に手間取っていると朝食の味も忘れてしまった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


平凡な雲に覆われた街並み。

ややだるい体は集中力が欠けた足取りになり学校までの道のりはえらく遅い。


ーーー。

呼び鈴の鐘が聞こえる。


「やっちまったな。うーん、困った!」


正面玄関からの登校は諦めたほうがいい。

なんと言っても当校自慢の体育教師が地獄の門番を仕切っている。

命がいくつあっても足りやしない。

体罰でアウトなことでも平然とやって退ける精神に度肝を抜かれるぐらい根性が座っている奴らだ。


「裏門しかない」


俺はそそくさと茂みに駆け込んだ。

茂みを超えると裏道が続いており、裏門には一直線に行けば着く。

もう一方の道はトンネルが昔つながっていたが今は通行止めで使われていない。

手元のスマホの時刻は9時を指している一時限目は到底間に合わない。

ゆっくりとした足取りで茂みを抜け、裏門まで歩いた。


裏門は閉まっていた。

そういえば最近物騒な事件が流行して帰宅時刻も早くなっていたり、校門の戸締りといったセキュリティ面も厳しくなっているのかもしれない。


裏門の先には一人の女子生徒がいた。


「おーい!悪いけど俺もあけてくれないかー!」


「...」


ダメだ気づいていない。

なんか考え事をしてるのか。

手には今時珍しい手帳を持っているし。

よく見るともう一人少女もいた。


少女はこちらに気づいた瞬間...消えた。


「!」


その刹那、首に冷たい感触が走った。


「ねー、みた?」


みた?とは何を指しているのか。

俺は返答を間違えると死を予感した。


「手帳のことか。なんとも今時珍しいな」


「カイ。いいわ、その人はただの通行人よ。特に私たちに危害も加えることも受ける必要もない」


魔力が何たらかんたらと言われていたがよく聞き取れない。

だんだんとまぶたが重くなる。

先ほどの刃物は離されていた。

少女は女子生徒の隣に一瞬で移動した。

刃物の後を確認した手は赤く黒ずんでいた。


その後の記憶はないーーーー。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「おい!二紙。おーい、二紙。おい、てば」


「んんん、うん?」


「んんん、じゃない。もうお前は何時限目まで休む気だ。今日はいろいろ大変だったんだ。裏門には血痕があったり。時間割の変更で四時間授業に変更されて、もう帰る時間なんだよ」


「すまん、麻生。いろいろついていけない」


「まあいい、もう下校時刻だ。不良生徒もお下校の時間だ」


「いや、理由が俺には」


「ハイハイ、玄関で寝てたお前にはごもっともな理由があるわけか」


「玄関?...!」


「そうだ、玄関だ。裏門まではよくこれたが、睡魔がなぁ。わかるよ二紙。僕はしないけど」


「いや違う、確か。あれでも。なんでだ」


記憶の断片が黒くモヤがかかる。

考えれば考えるほど、頭が痛くなる。

縛られたような記憶に。


「いいから、帰ろう。遅くなってもいいことはない。最近物騒だしな」


それは同意だ。

とりあえず麻生と帰ろう。

なんかとてつもなく大事な記憶だけど。

忘れようと頭の中にこだまする。


外は夕暮れがかっていた。

麻生はどんだけの時間俺を待っていたのだろうか。


「麻生、今何時?」


「ん?ああ、2時だけど」


「!」


「どうした?顔が青いぞ二紙」


いや、おかしい。

二時の明るさじゃない。

これは夕方もしくはーー。


「そう。こっちに来たのか」


「!」


少女の声が背後から聞こえる。


「驚くのはそこじゃない。こっちにきてしまったことだ」


「こっちってなんだよ。てかお前、みたことがあるはずだ」


でも思い出せない。

なんだこれ頭が痛い。

あつい。


「無理。というかやめろ。記憶を辿るとショートする。簡単に言うと脳が爆発する」


「爆発?」


「そう。死ぬ」


「...」


「いいからでていけ。あなたはイレギュラーな存在」


「わからない。ここはどこなんだ!俺はなぜこんなに苦しんだよ!」


「うるさい。悲鳴を上げるな、悲痛を叫ぶな!世迷言はいらないでていけ」


なんで怒っているんだこの少女は。

怒りたいのはこっちなのに。


「はぁ。カイ、そいつ朝のやつよね」


夕陽の中から女がやってきた。

制服を身にまとい、返り血が黒ずんで見える。

血を見るだけで。

俺は、オレは、オレハ。


「そうだ、睦。これは干渉もしくは共鳴か」


「うーん、鎖が干渉したのかな。カイとりあえず、そいつを連れて出るわ」


「まて、睦。くるぞ!」


「ーーーーーーー!」


視界が開かない。

見えるものが全て血に見える。

いや、血だ。

血が動いている。


血でできた人を次々と少女と女子生徒は消していった。

血をかぶる女子生徒はさらに赤く。

黒く汚れていった。


血溜まりを見渡した女子生徒は少女に指示を飛ばす。

刹那、体が吹き飛ばされる。


体は重力と真逆に力がかかり頭は脳震盪を起こしたように倦怠感に襲われた。

俺は麻生の目の前に戻っていた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


あの後は覚えていない。

確かにあったはずの記憶はない。

麻生との話は右から左に流れていくだけだ。


俺は自宅の道で麻生と別れた。

記憶がないことに恐怖を感じる。

思い出せない。


みてはいけない、そんな。

世界が確かにあった。


ぴしゃ。

血?


血痕がマンションのロビーに広がっていた。


弾けた。

何もかも人間ではない。

体が熱い。

血から目が離せなくなる。


俺は、オレは、オレハ。。。


「はーい。ストップ。あのね、君落ち着きな」


「え、オレは、何をしていた」


「君のせいではない。と、思うけどここは明日ニュースになるかも。連続殺人有名でしょ。それよ」


「ああ、ニュースの」


「あれれ、なんか落ち着いてるのね」


「いや、だるいんだ。体と目が。今にも吐き出しそうなんだ」


倦怠感と吐き気が襲う。


「しょうがない、カイ。解いて」


「うん」


体に魂が戻ったのか、一気に目覚めた。

そこには、少女と女子生徒がいた。

今朝の少女と女子生徒が。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「屍人」


「そう、死んではいない。その思いが強く。生者を食う狭間の生き物と言ったはほうがいいかしら」


女子生徒はおもむろに話し始めた。


「私たちはその屍人を、そうねー、退治しているの」


「睦、違う。殺している」


「カイ。紛らわしいからいいのよ」


屍人?退治?殺す?


「あのさ、悪いんだけど屍人ってなんだ。あの血の生き物か」


「うん。悪流の源、死の真似事。あれは生を愚弄した魔術の絵空事よ」


「ま、魔術って、そんなのあるのか」


「そうね、あるのよ。見えてないだけ。屍人は魔術で作られた人間の人工生物と言えるわ」


「人工生物」


「そう、そしてこの一件全ての殺人事件はこの、屍人と魔術師によるものなのよ」


「睦、本当にいいのか。こいつに話して」


「いいも何も、こいつあと少しで屍人に会っていたかもしれない。そんな状況で死ぬか生きるか選ぶなら生に決まってるじゃない」


「是非もないか」


「うん。ね、えっと、に、に、二紙くんだっけ」


「ああ、そうだけど。なぜ知っているんだ、オレはお前を知らない」


「いやいや、私は生徒手帳を拾っていたから、はい」


「ああ、オレの、ありがとう」


微笑んだ笑顔に見惚れた。

だが、隣の少女の目線がきつい。

安置などない。

オレを嫌っているのか少女は、警戒している。

深いフードをさらに深くかぶる。


「睦、こいつは嫌だ。さっさと終わらしたい」


「まあまあ、落ち着いて、カイ。二紙くん、私は理等 睦。あなたと同じ二年生よ。まあ、クラスは違うわね」


「理等って、あの理等か」


「どの理等よ」


「いや、理等家つったら、町外れのどでかい屋敷の」


「へぇ、よく知ってるわね。そう、ご令嬢といってもいいわ。理等は昔から屍人を狩る家系なの。まあ、その一つにこの仕事を受け持ってるわけね」


「なるほどな、理等はえらいな」


「...?ばかにしているのかしら?」


「なわけないだろ、本気だ。冗談じゃなくてまだ学生だろ。家の手伝うことを進んでやる年じゃないだろ」


「ふーん。人によるわよ、そんなこと」


まあそうだ。


「で、男。お前何ができる」


「え、オレ?俺は何もできないけど」


少女の唐突な質問に反射で答えた。

何も俺にはできない。

第一この状況は初めてなのだから何をしていいのかもわからない。


「多分、二紙くん。君には感知できる嗅覚又は縁があるのかもしれない。引き寄せられているのよ、あなたに。屍人が」


「引き寄せられている?俺に」


「そう。予想だけど、この子の鎖ね。一時的にあなたの記憶を鎖で縛ったの。その時の残り香が干渉しているのかもしれないわ」


それはなんとも。


「鎖?どうやって鎖でオレの記憶をしばれるんだ?」


「人間ではないわ。この子は人ならざるもの。屍人よ」


「な」


「男、殺すか」


少女は憎悪のような影が湧き出た。

憎悪の塊が少女を包むような。

背中に悪寒が走る。


「よくわからない。俺には屍人を殺す行動理念がない」


「屍人は悪だ。憎悪によって生まれた人ならざるもの。存在して百害あって一利なし」


少女は憎悪なのか。

俺には、わからない。


「それは後でもいいわ。とりあえずこのマンションの屍人を駆除しましょう。そのためにも、二紙くんあなたの力がいるわ」


匂いをさがせっと言われたが俺にはわからない。

少女を同行させると言われたが。

少女の存在はない。

理等と手分けをして探すことになったが不安がこの上なく強い。


「あ、あのさ。えーと、カイ」


「気安く呼ぶな。男」


俺の一歩前を歩いていたのか少女の背中が急に現れた。


「おわぁ!」


「で、なんだ」


「いや、俺何もわからないから、カイもいないし」


「人間ではない、屍人は肉眼を誤魔化す。人ならざるものは存在してはいけない。見えてはいけない。それと男、名はカイと呼ぶな。寒気がする」


「それは、じゃあなんて呼べばいいんだよ!」


「...名前などない。だから呼ばれる名前もない」


「屍人の中では当たり前なのか」


「そうだな。屍人に基本感情は憎悪しかなく。人間を殺すことに特化している傾向にある。名前などは不要なのだろう」


「じゃあ、お前はなんで」


「わたしは、魔術師によって生まれた。その事実は変わらないが。睦に死に側に助けられた」


「助けた?お前は人を殺したんじゃないのか」


「殺せなかった。憎悪がわたしには足りなかった。魔術師の欠陥品だった」


欠陥品。

なんだろう。

心に深く刺さる。

俺はこの少女にとてつもなく同調してしまっている。


「おい。男。今の話は忘れていい。カイでいい。それよりも匂いが濃くなっている。屍人がいる」


少女の声色が強くなる。

この匂いは。


「これは、一人や二人じゃない。かなりの憎悪をためた屍人のようだな」


防火扉から流れ出る血は蛇口を捻ったように溢れ出て止まらない。

むせ返るような光景に頭が痛い。


「くるぞ」


刹那、顔面の横を黒い塊が横切る。


「ーーー、ーーーー、ーーーー!」


カイは、俺の背後に回った。

俺の後方に飛んで行ったのは屍人だったらしい。


「男、少し血を寄越せ。指でいい」


「え、っておい!」


カイは俺の指にかじりついた。

カリッと甲高い音の割には鈍い痛みが全身を駆け抜ける。


血の効能かカイは、全身が赤く燃え盛っている。

フードを外した。

そのまま、カイは屍人に突っ込む。


「おいっ!」


見えない速さで地面を蹴った。

屍人の顔面に蹴りが炸裂する。

小さい体から放たれる蹴りと殴りの応酬はとても言葉にできるほどのものではない。

それほど圧巻だった。


「足りない」


カイが言った一言に俺は納得できなかった。


「なぜ?屍人だとそれは」


「違うんだ、人を喰らった奴は、こんな弱くはない」


カイの顔を初めて見た。

カイは少しハーフがかっていて、紅色の髪が翡翠色の目を輝かせていた。


「...!」


「どうしたんだ?カイ」


「上だ!」


その瞬間俺の鼻腔を鉄の匂いが横切った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


冷たい。

俺は何をしていたっけ。

目の視界がうっすら広がる。


真っ赤な血だまりが広がっていることが辛うじて見える。


四体と一体が争っているのか。

足音が多くて定かではないが、そっか。


思い出した。

俺は死んだんだ。


「いや、死んではいないわ」


「え」


「いやはや、首を真っ二つって屍人に油断しすぎよ」


「ーーーーー」


「喋れないし、動けないわ。あなたの生命を今繋いでる。動かれたら死ぬわよ」


理等だ。

俺の首を繋いでいるのか。


「出血量が異常ね。これはやばいかもしれない。カイ!」


「わかった」


「死に戻れ、悲鳴と悲痛ーーリミット解除」


「うん、カイ。嫌かもしれないけど、アンデット化してもらっていい?」


「嫌だが、睦の願いは受ける」


「動くなよ、男」


血が吸われる。

生気と感情、中には悲鳴と悲痛が。


「ーーーーーーー」


「話せないわよ、ちょっと待ってね」


首が綺麗にくっつけたと言われるより自然と治癒したような気がする。


「正解っ!はあぁっ!」


背中に気合の入った一撃を食らった。


「ぐはっ!」


「これで話せるわ」


「な、なんだったんだ。意味がわからない。死んだんだよな、オレ!」


「死んだわ。だからあなたは生き返ったのよ。アンデットに。永遠の魂。屍人みたいなものね」


「屍人だと。オレはあいつらみたいな悪鬼羅刹みたいなやつだってか」


「うーん。それよりは弱い。あなたは他の人間に比べて治癒能力が異常に高いすぎるだけ。戦闘能力は人間。いやそれ以下かもしれないわ」


「半血」


「半血って、誰々の」


「屍人と吸血鬼」


屍人と吸血鬼だと。


「そうなのよ。隠してたけど。私、吸血鬼なのよね〜、驚いた?」


驚きはある。

だけどあれが生きていることの方が大きくて感動が薄い。


「意味はわからない。けどわかったよ。理解しなくても飲み込むことにした。考えるだけ頭が痛くなりそうだ」


「そうゆうことで、いきましょうか」


指を振り上げた。

理等は最上階、屋上を指した。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「うわー、匂いがやばいわね。これは結界がなければ騒どころじゃないわ。血の匂いで何人も気絶して死者も出るぐらい、しけてるわ」


「睦、リミッター解除を要求したい」


「そうね。セット、光量子解放」


「解除」


カイは消えた。

その刹那、目の前の屍人二対を肉薄している。


その姿は、憎悪の塊。

頭にはツノが見え、体から放たれる邪気は絶望すら刈り取られる。

手には体の2倍を超えるデスサイズが施されていた。


「私の魔力も分けているから。少し力が溢れるかもしれないけど、大丈夫。二紙くんは死なないはずよ」


「そんな危険なのかあいつ。見るからに悪魔だろ」


「そんなこと言ったら。私も吸血鬼。あなたはアンデットそんな変わらないわ」


最後の屍人も難なく肉薄して血が空中を舞った。


「エンド、解除」


「まあ、こうなった以上。二紙くんは私の家に来る必要と諸々用事ができたわけね」


「なんだ、用事って」


「これから君も闘うのよ。屍人と」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



豪邸。

この言葉だけで片付けるのは少しお粗末だ。

だけど、オレの語彙力の中にたいそう褒め上げる言葉もない。


「すげぇ」


「はっ! そんなすごくないわよ。私は物のたいして無頓着だしあまり住む場所のついてもどうでもいいわ」


衣食住ができればいい、と言い切る理等。

ガサツなのか意外にも。

外面は貴族オーラと清楚で繕っているのか。

オレは内面も清楚だと思っていたが。


「でだ、用事ってなんだ」


「そうね、はっきり言ってあなたはもう人間じゃない。人ならざるものよ。

しかし、あなたはこのままでは、朝日を浴びて死に絶えるだけよ。そこで、私があなたを引き取ってあげると言う話よ」


「引き取る?」


「そうよ。あなたはウチの使用人という程で扱います」


「待て待て飛躍しすぎだ。オレは同意すらしていない」


「と言われてもね、あなたが野良のアンデットとなっては害悪でしかない。アンデットハーフなんて珍しいものが出回ってもまた事件の引き金になる」


「男。諦めろ。くどいぞ」


くどいぞって。

元はと言えばお前らの不手際でオレは死んだ。

はずなんだけどな。


「はっきりというと納得はしていない。だけどこのまま異常な能力オレには扱いきれない。そこんところの理由で引き取ってもらうことにするよ」


「大丈夫よ。そんなこき使わないわよ。使用人は名目上。いつものように学校にも通っていいわ。少し日差しに弱い体質になるけど、一時間ぐらいは大丈夫なはずだから」


この日から理等家に住み込みが始まった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


理等家の朝は早い。

5時起床、玄関の掃除、窓の換気、植物の水やり。

住み込ませてもらってる身としては、このアンデット事件関連が終わらない限りお邪魔させてもらうことになりそうだ。


「うーん。はよー」


理等の声に覇気がない。

いつものお嬢様はどこに行ったのか。


「理等、一応一通りは終わったよ。錦戸さん朝飯できてるか」


「かなぁ?あー、うん。吸血鬼は体質的に嗅覚も鋭くなるんだよ」


匂いを察知した理等は食堂に向かっていった。

錦戸さんの飯もできているだろ。


「ごめんなさいねー。朝来るの遅れちゃって。睦これ食べれるかしら」


「かなぁ!なんでよりによって、納豆なんだよ!もう一度言うわ。私は、ねばねば系が一番嫌いなのよ」


「うーん。そうね。二紙くん。もう少し時間かかりそうだけど、納豆で先食べてる?」


「はい。白飯さえあれば、なんでも行けます」


「二紙、変わってるわね。吸血鬼の血も含んでるのに」


「オレは元から別に納豆嫌いじゃないしな」


そうっと言って理等は紅茶をカップに注ぐ。

オレの分も入れてくるあたり面倒見がいいのが頷ける。


「でだ。今回の騒動からまる二週間音沙汰がない。アンデットは力を貯めてる可能性が高い。今回は事件に取り上げられる前に魔術サイドで根回しがあってもおかしくないと私は踏んだわ。二紙くんはカイと協力してアンデットの親玉を潰すことに専念して」


「あー、それはいいけど。カイはオレのこと嫌っているんじゃないか。別行動になったら、オレのゆうこと聞かないし。あんまいい策じゃない気がする」


「そうね。私は魔術師に対して弱いから、アンデットを足止めする方に回りたいのよね。そうだわ!放課後付き合いなさい」


「なんだ急に、やることはないけども」


「まあいいわ、さっさと学校に向かいなさい。あなたに施した魔術回路はあなたの血と合わさると太陽の熱で皮膚が焼けることはなくなるわ」


「なんだそれ、そんなにオレの体は脆いのか」


「脆いというより、代償が大きすぎるのよ。太陽の下はその回路なしでは一生歩けないわね」


「そうか」


改めて俺は人間をやめたと気づいた。


学校が始まり。

何気ない日常がまた始まった。

麻生の話は人間だった頃より、しっかり聞くようになってしまった。

特にアンデット関連の蘊蓄は為になるかもしれない。


「そうそう、二紙。まーた、アンデットを見た!って人がいたんだ。この学校で」


「生徒が?」


「うーん、生徒かどうかわからない。裏サイト知ってるでしょ?」


「ああ、非公式の」


「なんか写真も添付されてて。さっき女子の何人かが今日学校で肝試しをするとかなんとか」


「...」


「でさ、アンデットって意外にもーーーーー」


「...」


「ーーーーおーい!ーーーおーいってば、二紙!」


「うん?ああ、すまん。考え事してた」


「それより、教室を見て。理等がいるんだよ。珍しいね。誰をお目当てかなぁ〜」


「いた。二紙くん。キナサイ」


「はいはい」


「二紙。後で詳しく聞くからな?」


笑顔の麻生は異種族から見ても悪魔に見えた。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「早退して頂戴」


「早退か。何かあったのか」


「街中にアンデットの反応があったわ」


「なるほど。それは今朝の魔力を溜め込んだアンデットか」


「そう見てもらっていいと思う」


「正直、日が出ている間に片付けないと勝機がないわ」


「魔術師はどこなんだ」


「今、カイが追っているわ。まだ掴めてないみたい。連絡が入り次第でしょうけど」


「カイが戻るのを待っていたら。多分アンデットはもっと魔力を貯めるわ。早々と叩くわ」


「わかった。俺はなにをすればいい」


早退届を適当に提出した俺は、麻生に質問責めさせられたが追試が被っている麻生は悔しそうに、また聞くからな!っと捨て台詞を吐いて第二校舎に消えていった。


「俺も巻き込まれた側なんだけどなー」


「いいから、行くわよ。二紙くん」


「はいはい」


平日の街は思いの外賑わっていた。


「なんでこんな人がいるんだ」


「知らないわよ。でも、これだけの人数がいるのだとしたら。事故現場は血の海になるわね」


「そういえば、さっき言ってた魔術回路の複製って、なんだ」


「要するに、武器を自分で生み出せるのよ。その回路は。ただし物質が必要よ」


「どうゆうことだ」


「そうね。あなたは剣を作るとき。まず、なにを必要とする?」


「そうだな、鉄か」


「そうね、物質がないと技術があっても環境があっても物は作れないわ」


「だから、物質を用いるってことか」


「ものな居場所から物は生み出せないわ。錬金術は例外としてね」


「まあ、そう簡単ではないと」


「まあ、いいから試しに、この鉄のポールを武器に変えなさい」


鉄のポールに手をかざす。

魔術回路は心臓を管として右手の指先につながる。


「複写」


手から、鋭い凶器が生まれた。


「まあ、いいじゃないかしら。初級の魔術も戦いには必須だから覚えて損はないわ。とりあえず。アンデットの反応を追うわよ」


うなずいた理等は、左目が赤黒く光る。


眼光に吸われそうになる。


「っ、そこ!」


「見えてましたかぁ。さすが鬼の子です」


ぱちぱちと軽い拍手が壁の向こうから聞こえる。

曲がり角から、白衣姿の男が現れた。


「カイっ!」


片手にカイが傷だらけの姿で首根っこを掴まれていた。

理等の沸点は限界を超えていたらしい。


「ねぇ、魔術師さん。私を鬼と呼んだわよね」


「ああ、呼んだね〜。そういえばこの子は、私の家の子なのだよ。飼い犬は飼い主に返すのが当然だよね。面倒見てくれてありがとうね〜。理等睦くん」


「おまえにあげるほど、おまえにあげるほど!腐ってないわ!」


理等の目が覚めた。

身体中が赤いオーラに包まれる。


「ははははははは。いやぁー、本気出さないでよ。鬼。私はそうだね、ただ交渉をしたいだけだよ。カイくんは私の犬だよ」


「カイを返せ。カイは犬なんかじゃない。

次に戯言を吐くなら、おまえの頭を地べたにねじ切る」


「仕方あるまい。やれ」


アンデットが現れるタイミングと理等の攻撃のタイミングは同速だった。


「な、なぜ!?きかない!?」


「あはははははは!!!!傑作だ。おまえはバカだよ!鬼だってバレてる以上対策しようがあるだろうがバカが!おまえはカイ同様死ぬ運命なんだよ、この、人間のなり損ない!!!」


いや、理等が対策しないわけがない。

俺はとっさに理等の意図を模索した。


いや、違う。

強くなかったんだ。


「おい!エセ魔術師。俺が相手だ。タネはもう尽きただろ」


「誰だおまえ、新参に興味はない。うせろ」


「理等っ!引けっ!」


理等は俺のアイコンタクトに合わせて引く。

そうだ効かないわけないんだ。

アンデットキラーの理等の攻撃が。


「ふふふんんんんんーん、興が削がれたなぁ、少年。血だ。血を見たい。見せてくれ!!」


「すまないが、おじさんの趣味に付き合うほどお人好しじゃない、この場で蹴りをつけるぞ、魔術師」


複製、複製、複製。

体の血を総動員して、魔力を右手に注ぎ込む。


「カイっ!!!いま!!」


俺は大剣を複製した。

地面に叩きつけた大剣は凄まじ音と砂煙で見えなくなる。

人間の腕では引きちぎれていただろう大剣は重さに比例して凄まじい威力だった。


「おい、男。大丈夫か」


「いや〜、悪いカイ。腕がもう使い物にならないかもしれない」


「私はいい。おまえは動くな」


カイに砂煙に紛れて抱えられて脱出した。

そのまま俺は気を失ってしまった。


「いやぁー、あの少年。血が反転している。人間の匂いがしないなぁ。珍しいね。半血か。被験者を回収しないとね」


「主。メイレイ、オ、クレ」


「.........、見えるか。あれを潰してこい」


「...」


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


なんだろう懐かしい。

煤汚れた廃屋に一人の少女と一緒に座っていた。

少女は、生まれつき重い心臓病を患っていた。

少女は俺に挨拶をしたら毎回同じ場所に帰る。

治るって毎回伝えにくるのだ。

ある日、突然少女が来ない日が増えた。

こんな廃屋くる必要はないけど、俺は心配で心配でならなかった。

少女の様子が気になった。

来ないには理由が必ずあるはずだ。

幼心が抜けない俺は、少女のヒントを手がかりに、家を探した。

森を超えた先に洋館が見えた。

少女の家だろうか。

ドアに鍵はかかってなく、空いていた。


少女は、血溜まりで死んでいた。


白いタイルが鮮明な赤で覆われている。

一人の男が、少女を上から踏みつけていた。


そうだ。

死ねない。


「佳」


「おい、男。起きたか」


目の前には、カイがいた。


違う。

佳。

おまえは佳だったんだ。


「カイ、おまえは、俺にあったことがないか」


「ない。男を見るのは生まれて初めてだ。学校の一件以外ない」


そんなわけはない。

顔の作りというか、骨格、髪の毛と言ったすべてが佳なんだ。

でも、あいつはあの日死んだ。


「二紙くん、起きたようね。今、緊急事態なのよ。カイのことは後でいいかしら」


「おい、なんだよ理等。おまえ何か知ってんのか」


「知らないわ。だけど予想はできるわ。でも今必要じゃないわ、それよりここを出るわ。あいつがくる、とびっきりドス黒い瘴気が漂ってんのよ」


「魔術師か」


とたん壁が爆ぜた。


「ニガサナイ。カイ。カエル。ウチニ」


「黙れ。屍人。あいつは私の帰る場所じゃない」


「キョウコウシュダンニハイリマス。シレイヲマスター」


同時だった。

黒い瘴気とカイは正面から衝突した。

デスサイズが腹部を切り裂いた、中から枯れ葉が散った。


「カイ!下がって!!」


「ーーー!」


枯れ葉は空気に触れた瞬間、火が灯った。

カイは避けきれず、左肩を被弾した。

追撃は止まらない。

黒い瘴気がカイを飲み込もうとする。


「カイ!!」


足は勝手に動いた。


「佳!!!」


理等は俺を止めようとしたが、止まらない。

カイと黒い瘴気に俺は飛び込んだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


くらい。

何もない死んだのか。


「これで、できる。屍人だ。屍人の再生。佳、おまえはこれから永遠の命になるんだ。これで私は、認められるーーーーーさーーころーーーーりーーーー」


「おい!男!なぜきた!!」


瞬間映像が切れる。

目の前には左肩を火傷したカイがいた。


「カイ!?大丈夫か!」


「戦える。それより男ここは男がいていい場所じゃない。早く帰れ」


「いや、カイ。これは帰れそうもない」


「そうかい。じゃあ、一つ昔話をしてやる。あるお屋敷に研究員の家族が住んでいた。不自由なく。何一つ、困らない生活をしていた。だがある日、研究員の妻は、殺された。強盗だった。本当に運のない死だった。その夜は悲しみに暮れた研究員は飯も食わず泣いた。そして娘に一言話した。お母さんを生き返らすと」


「なんだそれ。なんか関係してるのか」


「いや、話は最後が肝心だ。お母さんを生き返らすと言った研究員は地下室に篭った。娘は研究員の帰りを待っていたが、研究員、もといお父さんの帰ってくることはなかった。しかし、娘はお父さんを見たと言った。それはアンデット化した研究員だった。研究員は妻を屍人にしようとしていたんだ。それしか方法はなかったししょうがないだろうが、生き返っても何一つ救われないよな」


「....」


「で、娘が見た。話に戻るが。見たが死んだんだ。だけどななんで私がそんなこと知っていると思う」


「....」


「それはだねぇ、双子だったんだよぉんんね、死んだ姉の名をまだ引き継いで。

しょうもないことをするねぇ。理樹。お父さんはここにいるよぉ、帰っておいでぇ」


俺の中にドス黒い感情が芽生えた。

この親は。

娘を殺したんだ。


「わたしから、説明しようかぁ。そうだねぇ理樹。それじゃあ足りない。君はまだ屍人じゃない。明確に言うなら、姉が優秀な魔術師だったんだよ。魔術石のおかげだなぁ。おまえに埋め込んだんだな、お父さんは悲しいぞ」


「そしてついでに、隣の君、理樹はね。逃げたのだよ。姉が食われている時に、佳は、女であり、魔術師でもあった。母さんに似てね。でも、母さんの練成には失敗したよ。生まれながにして魔術回路は足りていた。けど、そうその石だ。魔力が歳の分若すぎたんだよ」


侮蔑。

この男を俺は。

いや、違う。

人間に見えなかった。

今が、屍人だとしても。

その前は、善人の可能性はあった。

ましてや、俺の、彼女は、こいつに殺された。

実の親に。


「うわああああああああ!!!!!!!!!!!!」


「おいおい、馬鹿な真似はやめようねぇ」


「二紙さん!!」


「理樹、俺は大丈夫だ。石だ。石を使え。前に理等が言ってた、屍人の弱点は反転、永遠に弱い」


「馬鹿が。永久石などない。いいから小僧、わたしの作品の血肉になれ!!!」


痛い。

すごく痛い。

けど、佳。

おまえがした痛みより、俺は軽い。


「理樹!!早く!!」


「二紙さん、いきます!!」


「意味があるわけないだろう。愚息!!!」


「で、魔術師さんよ。どうだ。痛いだろ」


「な、なぜだ。痛みなど感じない体が。いた、い?きさまあああああ!!!」


「これは、魔術石なんかじゃない。これは魔術回路そのものだよ。それを濃縮して渡したんだ、佳は。その力は、計り知れない魔力が込められていた。そこから、俺の血を流せば、わかるだろ。賢者の石の完成だよ。おっさん。これで愛しの妻でも蘇らしてみろよ」


「二紙さん。すみません。再生力が高いからって体を貫通させて。名前に関しては、姉との約束でして、明かすことができませんでした」


「理樹、佳は最後なんって、い、ってた?」


「逃げてあなただけは逃げなさい」


「はは、あいつらしい、な」


だけど、少し悲しいな。

俺のことは、あいつの眼中に入ってもいなかったんだ。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


「で、めでたしめでたしって。どんだけ心配したと思ったことか!!」


「すみません。理等さん。二紙さんに救われました。私の判断ミスです」


「あのね、怒ってることは怒ってるの。でも違うは、あなたたちが帰ってきてよかった。そういうことよ」


「でもな、理等。おまえなんで理樹の話を伏せてた。もっとも俺の記憶が思い出すことなんてあり得なかったかもしれないだろ。」


「そうねでも、佳の話をしたらあなたは止まらないはずよ。これは感だけど。あなたはあの子に惹かれていたはずよ。記憶って些細な刺激で戻るものよ」


ああ言ったらこういう。

あいつもこんな感じだったかもしれない。

記憶は風化していく。

懐かしい思い出にはもう戻れないな。


「はーい、皆さん。朝食ができましたよー」


今日も錦戸さんの元気な声が屋敷を通り抜ける。




お読みいただきありがとうございます。

意味不明な内容になっているところはあると思いますが、地の文に自信がないので、ご容赦ください。

次回は少し、魔力サイドの世界戦で描きたいと考えています。

よかったらご覧くだされば、作者が喜びます。

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