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第一章 静かすぎた朝

いつもと変わらない朝を迎えるはずだった。だが、今日はやけに静かすぎる。


「いつもうるさい工事の音がしないな? 何かあったのかな」


そう思いやけに静かすぎる外に出てみた。しかし、そこには誰もいない。

いや、本当はいたはずだ。寂しく動いている工事用のドリルや、壁にぶつかり止まっている車。その車からは音楽が流れていて、ぶつかったからなのかリピート再生になっている。


「何だよこれ、誰一人もいない……」


そう生活していた痕跡、いや人がいた痕跡はあるが、何故かそこには人がいない。

ここにいても何も解決しないので、少し外を彷徨いて見ることにした。しかし、いつもなら人がいるはずなのに誰もいない。コンビニ、ビル、ゲームセンター、駅、近所の家、店、色々と見てきたが誰一人としていない。


「何かあったのか? ここは日本だよな、空間の歪に落ちてしまったのか?」


色々と混乱して頭が痛くなってきた。


「――俺は早崎怜琉(はやざきさとる)17歳で高校生、普通の生活をしていたんだな」


引き出しから、学校の手帳を取り出して確認をする。どうやら記憶は大丈夫のようだ。でも、なんだろうこの違和感――その時机の上に置いてあった新聞紙に目がいった。

見出しには大きい文字で『次々と消えていく人々! 専門家もお手上げの“怪奇現象”現代の神隠しか!?』と書いてあり、日付を見ると昨日の新聞だった。

そういえば学校でも話題になってたな。


「まさか……ここも人がいなくなってしまったのか?」


私はしばらく現状が受け入れたくなかった。大勢の人が一日で消えてしまうなんて信じられなかった。

それに、神隠しが広く知られるようになったのは、つい最近のことだ。ここにいる人は万単位でいるはず、それが、一日もかからずにいなくなってしまうのは、明らかにおかしい。


『ぐぅ〜ぅ』


何の音かと一瞬びびってしまったが、発信源が自分の腹だと分かり少し恥ずかしくなった。

そういえば、起きてから何も食べてないことに気がついた。


「昨日晩飯食べるの忘れたからな〜」


仕方なく冷蔵庫から、昨日の残り物を取り出して食べた。

しかし、人がいないだけでこんなに静かになるとは思わなかった。テレビをつけたが人が誰も写っていない。音がほとんど無い。聞こえるのはただ風の音と、何かの鳴き声だけだ。

皆消えてしまったのだろうか? 何かイベントでもあるのか?

それはおかしい、車に鍵をつけたままいなくなる人は誰もいない。


「全員いなくなったとは限らないはず。もしかしたら誰かいるかも……」


ふと思い、外に出て放置された車を見てみた。車には鍵がついたままになっている。誰もいないから手ごろな車に乗り込み、ここを離れることにした。

速度は違法なほどに出していたが何故だろう、時間が過ぎるのが早く感じる。

隣町まで行くまでに何軒か家を見たが誰もいない。いや、人の気配すら感じない。

今までそこに人が存在した感じに物が置いてあるが、人は誰もいない。

そのまま家を後にして、目的地につく頃には薄暗くなっていた。

車を降り外に出てみたが音が全くせず、自然の音のみ聞こえ異様な恐怖を感じる。

辺りを見回してみると、一部電気がついてあるところはあるが、大部分は電気はつけてはいない。


「こんな歳になっても怖いと思うとは……」


馬鹿みたいなことを言いつつ、人がいないか探してみた。

先ほど言った電気がついてる所に行くことにした。もしかしたら誰かいるかもしれない。

先ほどは見ただけだったから、いなかったように感じたかもしれない。そう思い、家に無断で入ってみたが誰もいなかった。

とりあえず、電気のついている家を見て回ったが誰もいない。


「何か今日はやたらと疲れた」


車に戻り時間を見ると午後十時、寝るにはまだ早いが色々あって眠気が襲ってきた。仕方なく車の中で寝た。


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