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異世界転移!? 禁忌《チート》☆兵器  作者: 虹村 萌前
第三章 西方都市アンドレイヌ
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第二十七話 教わらないと上達しない

【旅のしおり】

―洞窟―

崖や地面などに出来た、一定の長さのある穴のこと。

魔物の住みかとなっているものは冒険者の狩り場となっており、また彼らの間では洞窟というと魔物の住んでいるもののことを指す。

自然発生したもの、魔物が住みかとして掘ったもの、自然発生したものを魔物が掘り進めたものなど、様々な出来方がある。

魔物の中で強いものはより奥へ、弱いものはより外へという動きがあるため、奥に行けば行くほど魔物がグラデーション状に強くなっていく。


*now loading*

「あー……ここの洞窟、お前には難しかったかもな。」

「え? 今のところフツーにやれてるけど? ……っと、電撃(ブリッツ)!」


 そういいながら俺は、ポイズン・スライムを蒸発させていく。


「トモザネ。どーくつってね、奥に行けば行くほど強い魔物がたくさん出てくるんだよ。」

「……なるほど。でも俺って、ステータスは結構高いんだろ? それなら何とかなるんじゃ……」

「お前は圧倒的に技術が足りない。外なら魔力でごり押せないこともないが、洞窟でそんなことをしたら天井が崩れ落ちる。」


 ……むう。この世界での戦闘も結構慣れてきたと思ってたんだけどなぁ。


「大体お前、せっかくのロッドソードなのに遠距離攻撃しかしてないだろ。」

「あ、そういえばそうだね。」

「ぐ……」


 痛いところを付かれた。

 身体能力のステータスも高かったこともあり、剣を振り回してキン、キン、キン、みたいなのを夢見てロッドソードにしてみたものの、いざ魔物を前にするとどこにどう振るっていいのか検討も付かない。

 魔法はほぼ実戦だけでそれなりにできても、どうも剣術は教わらないと上達しないらしい。

 自分でも結構気にしてたのに……


「ま、それならロマちゃん姉様に教えてもらいなよ。あの子、あの見た目で聖騎士候補生なんだって。結構腕も立つみたいよ。」


 へぇ、あのロマリンちゃんが聖騎士見習いね……



 *



「……ということで、剣術を教えていただけないでしょうか。」


 確かにあの洞窟は奥に進むと魔物の数も強さも増して、俺一人では対応しきれなかった。

 ので、チェリのいうことを鵜呑みにしてみることにして、夕食後にロマリンちゃんに話しかけてみたのだが……


「私に頼むのは正解だわ。」

「そうですか。」

「私にかかれば、ある程度の剣術なら数日で身につくでしょうね。」

「それはありがたい。」

「でもだーめ。」

「……へ?」


 あっさり断られた。


「なーんか軽い気がするのよね~。ノリが。だいたいあなた、ホントはわたしなんかで大丈夫か? って思ってるでしょ。」


 鋭いな。

 確かに、今自分の目の前にいる幼女が剣術なんてものを教えている場面が想像できていないのは事実だ。


「え~、でも教えるだけ教えてみたら? 物は試しだよ?」

「ってモモ!? ど、どこから出てきたの!?」


 ロマリンちゃんの肩からひょいっと顔を出してきたモモさんは、にははーっと笑っている。


「ロマが剣振るの上手いってことも、教えちゃえばいいんだよ。体に刻み付けちゃうんだよ。」

「うーん、モモがそういうなら……そうね、体に刻み付けちゃえばいいものね。」


 ……うん? これ、俺が蹂躙される流れじゃね?


「とゆーことで、トモザネ君はロマの弟子になりましたとさっ。」

「弟子……弟子ね……悪くないわね!」


 ロマリンちゃんの目が、新しいおもちゃでも見つけたかのように輝いている。


「いい? 今度からロマリン師匠と呼びなさい!」


 ロマリンは俺を見上げて、目の前に指をさしながら言い放つ。


「えぇ……」


 この背丈の師匠ねぇ……

 俺もこの体になって随分と身長が低くなったが、そんな俺にすら背伸びしても見上げなければいけないような子供が俺の師匠……

 というかなぜか話が勝手に進んでいるが、そもそも俺は師弟関係を結ぼうとしに来たのではなく、もっとパパッと教えてもらうつもりだったのだ。……あ、それが軽いのか。


「何か文句がありそうだけど?」


 でもここで引き下がっても、剣術が学べないままだしな……

 とりあえずここは、ロマリンちゃんに乗っかっておこう。


「いえ、滅相もない。師匠。」



 *



「明日の早朝、早速教えるから、庭に来ているように。」


 とのことだったので、いまだ朝露が残る中、この家の結構広いお庭に向かう。


「よく来たわね。来たことだけは褒めてあげる。」


 先に来ていたロマリンちゃ……師匠が、胸を張っている。


「師匠って時々格好をつけたがりますよね。」


 チェリにもやたらと『お姉さま』呼びをさせたがるし。


「カッコつけてるつもりはないんだけど……ま、この見た目だから、気持ちくらい高く持ってないと舐めてみられるじゃない?」


 ごめんなさいその見た目で強がってるの凄く可愛いです。……とは言えない。


「それじゃ、早速始めるぞ。そうだな……まずは君の実力を知りたいから、一度木刀を使って剣を交えよう。私は自分に身体能力変化の奇跡を負の方向にかけておく。」


 そして、俺の鍛錬の日々が始まった。

結構サボってたな……と思って目標までの字数を日数で割ってみると、かなりギリギリだということがわかってしまいました。

字数を気にしすぎるのはよくないですが、せっかくESN大賞に応募してるので、応募資格に達しないのは悲しい……

ということで今度からは投稿ペースが上がると思います。少なくとも他作品の更新頻度は落ちます。

あと感想欲しいです。めっちゃ欲しいです。簡単でいいので、是非とも書いていただきたいです。

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