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異世界転移!? 禁忌《チート》☆兵器  作者: 虹村 萌前
第二章 旅の始まり。
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第十九話 苦労の連続

 最近、トモ君は楽しそうだね。

 まあ、大変なことも度々あるみたいだけど。

 僕はとっても嬉しいよ。

 ただ、ダイモニアにはあまり行って欲しくはないかな。

 今のところ僕が罪から逃しているけど、向こうではどうなるかわからない。

 それに、あの風。

 もしかしたら、僕らを追ってきているのかもしれない。

 僕は君を止めないけどね。

 でも、きっと僕が守るよ。

 僕は君の幸せだけを望む。

 他に何も望まない。

 トモ君。僕はずっと、君と一緒に居るからね。




 *




「…………!………ネ!」


 誰かに、呼ばれている。

 体が、揺さぶられている。


「ねぇ、トモザネ起きて!……って、やっと起きた。」


 チェリに無理矢理起こされた割に、何故かとても目覚めが良い。


「お前、寝すぎだ。」


 どうやら結構長く寝ていたらしい。

 チェリより遅く起きるとは。不覚。


「でもすごく幸せそうな、安心した寝顔だったよ。ねえ、いったいどんな夢を見ていたの?」


 夢……そうか。寝起きがいいのはそのせいかもしれない。


「うーん。とっても穏やかで、安らいで、懐かしかった気がするのだけど……あんまり思い出せないや。」

「なにそれ、変なの。」


 変だよな。すごく変だ。

 でも、悪い気はしない。

 むしろ嬉しい?これも変だよな。あはは。



 *



 また原っぱを歩く。

 またまた相も変らぬ良い天気。

 でも昨日はさっぱり晴天、今日のお空は雲がプカプカ。


「ねえ、リリ。今日のトモザネ何か変じゃないかしら。」

「そうだね。なんか嬉しそうっていうか、浮かれてるっていうか……」


 自覚はある。

 なんだか今日はとても嬉しい。


「だって今朝は、だって今朝は久しぶりに……久しぶりに……何だっけ?はは。」

「あ、待てお前。そこは……」


 何か踏んだ。

 足の裏に何か、柔らかい感触が伝わる。


「シエアァッ!」


 振り向くと、一、二十メートルはあろうかというとぐろを巻いた蛇が、口を開けてこちらを睨んでいた


「あぁ……うん。毒龍は見た目より強いから、頑張れよ。」


 リリが突き放すように言う。


「えぇ!ちょっと助けてよぉ!」


 マズい。一応距離はとったが、まだこちらを睨んできやがる。

 正直俺のステータスを考えると倒せそうな気がするが、さっきのリリの()龍という言葉を思い出してどうもたじろいでしまう。


「ちょっとお姉ちゃん!」


 良かった。チェリが抗議してくれるみたいだ。


「毒龍って呼び方は竜族から抗議があったって知ってるでしょ?大毒蛇(オオドクジャ)って呼びなさい。」

「そうだったね。お姉ちゃん。ごめん。」


 そぉじゃないんだよぉ!!!

 まったく。この旅は楽しいけれど、苦労の連続だ。

そろそろアンドレイヌに着きます。いやー、長かったね。

西洋的な世界観にしたいのに、魔物がなんだかんだ東洋ベース多めになっちゃってます……

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