年間二百枚以上描いても特にうまくはならなかった。
前回の記事で話した、僕の初仕事(知人からの依頼)の絵はこれです。
これでお金をいただきました僕は。
デジタルで絵をやる人は分かると思いますが、この絵、透け透けです。
後ろのグレーと白の四角が規則正しくならんでいる部分は「透明」という意味で、つまりこのハムスター(ハムスターです)は、透け透けです。
白い紙以外にはっつけると、後ろが透けます。
その方とは最近連絡をとっていなかったのですが、先日久しぶりに「お元気ですか」とご連絡をいただいて、この絵を今でも使っていただいてると知って驚愕しました。当時は良い感じに描けた気がしていたのですが。すみません……。
そんな感じで趣味(たまにご依頼)程度でゆるく、2010年は少しがんばって30枚、2011年は20枚、2012年は18枚、2013年は14枚……と月に1,2枚程度で増えたり減ったりしながらお絵かきしていました。
絵が上手になったかというと、全然なっていませんです。
2013年の絵。
ご覧の通り。進歩してないです。
この翌年に僕は、インターネットを通して2人の友人と出会います。
このうちの1人は、趣味で同人誌を描いていて、イベントでは「お誕生日席」と呼ばれる場所や、ジャンルによっては「壁」と呼ばれる場所に配置される、人気のあるサークルの人でした。いわゆる壁サーと呼ばれるものです。
とりあえず「壁サー子」と呼びます。壁サー子はさすが人気同人誌を出すだけあって、目が飛び出るほど絵が上手いです。
この壁サー子に、僕は、クリップスタジオというイラストソフトの存在を教えてもらいました。
試しに使ってみて、僕は、すぐにクリスタを購入しました。
豊富なペンや素材があまりにも魅力的だったからです。
弘法筆を選ばずというけれど、僕は一般人なので恥ずかしげもなく筆を選びまくります。
それで少しお絵かきに手応えを感じ、2014年には200枚くらいは絵を描きました。何年かぶりに4コママンガとかも50本くらいは描きました。
それでも、別に絵がうまくなりはしなかったのです。
数だけ増やしても、力は付かなかったのです。
続く。