2話 無事転生
「あんぎゃあんぎゃ」
上手く言葉が話せない胡桃は自分の状態を理解下のはすぐであった。
「ほらあなたムショが泣いているわよ。あやしかたが下手なんじゃないの」
胡桃は母親らしき人の腕に抱かれており、目の前には父親らしき人が笑わせようと必死になって変顔をしていた。
だが、転生した胡桃にとっては全く面白いものではなくむしろ呆れていた。
「あうあうあう」
とりあえず胡桃は泣きわめくの止めて、赤ちゃん言葉で何とか伝わるようにがんばってみる。
「そうかそうか。漏れそうなんだな。よし今からトイレに連れてってやるからな」
ちっがーう!心の中で胡桃は叫んだ。
▽ ▽ ▽
その後に母親と父親の名前が判明した。クリムゾン王国の王女アルメニア・クリムゾン王様のメルイ・クリムゾンとの子供ムショ・クリムゾンとして生まれたってことらしい。胡桃の身の回りは元いた世界にくらべて格段に変わっていた。まずはじめにお着きの人が自分の世話をすべてやってくれる。元ニートの彼からしたら好都合であった。
母アルメニアは、毎日のように民の前に顔を出して演説を行っている。理由を聞いてみるとやはり民の反発を防ぐために行っているらしく事件や事故も減っているという。
父メルイは他国との談合にいっており、ムショはお付きの人と暮らすことが多くなっていた。