いちくまと愉快すぎる漂流記 第1くま
初投稿ですが筆休めの作品です笑
熊やらなんやらが出てきますが、二頭身くらいの可愛い奴だと思ってください。
誤字脱字があったらすいません!
いちくまと愉快すぎる漂流記
青い空。雲は一つもない。微かに聞こえる音は、きっと波の音だろう。
頭を動かそうとしても体の所々が痛んでうまくまわりを見渡せない。そんな体に鞭を打ち起き上がると周りには気絶して動かない友人がいた。
____一人例外がいたが。
いちくまの友人の一人、くろちょび。あいつはみんなが気絶している中よだれを流しながらスースーと静かに寝息を立てていた。
「おい、くろちょび。起きろ!」
と、あいつの頭を叩いてみる。
「む〜、あと5分〜」
あいつはこんな状況でも、ぐっすり眠れるのか。
「いいから起きろって。」
「はーい...」
状況をくろちょびに説明すると、なぜか楽しそうに跳ね回っていた。
「だって、このひろーいとこ全部僕たちのなんでしょ⁉︎」
「んー、そうなのか?」
この島に来たのがよほど面白いのか、目を輝かせて駆け回っていた。すると、
「テメェ、うるせぇんだよ!!」
などと女の子らしくない言葉と大声で、くろちょびの双子の妹、しまこが起きた。ちなみにくろちょびはしまこのパンチを顔面にくらいながらも今の状況を説明していた。
「んー、言葉が足りないけど、つまりは私たち漂流してるってことよね?」
「多分。俺が起きた時にはこの状況。」
「とりあえず、あんた達は食べるものとか探してきてくれないかしら?私はここでみんなを見とくわ。」
「へいへい」
ということで、いちくまとくろちょびは食料探し、しまこは見張りということになった。
「あ、ねぇねぇ!これリンゴの木じゃないかな⁉︎」
「ほんとだ!くろちょびいい仕事するなぁ」
二人はさっきとった魚と、今見つけたリンゴを抱えて歩いていた。しばらく歩くと、一軒の家を見つけた。
「ん?誰か住んでるのか?」
「森のど真ん中だし、いないんじゃない?」
「とりあえず入ってみるか。」
家の入り口にインターホンらしきものがあったので押してみるが、返事がないので勝手に入ることにした。
家は比較的綺麗で、元々大人数が住んでいたのか、家具や部屋もたくさんあった。
「キッチンの火もつくよー!あと、お水もでる〜!」
「家の周り見てきたけど、屋根の上にソーラーパネルあったから、あれで発電してるっぽいな。」
生活感がなく、人気もない。きっとここは本当に無人島なのだろう。だったら考える事は一つ。
「「ここに住もう!」」
二人は一応、先程確保した食料を抱えながらしまこ達のいる場所へと帰ってきた。
「あのね、かくかくしかじかでウンタラカンタラでどかーんだったよ!」
「なるほど。理解したわ。」
「マジかよ。」
「双子すげ〜よな」
くろちょびとしまこの会話についていけないいちくまとすでに起きていた、トラ猫のとらは二人で呆然としていた。
「ところで、とら以外に起きたやついる?」
「もうみんな起きてるわよ。」
「じゃあ早速移動するかー」
と、いうことでみんなで例の家まで移動していった。
「うわ〜!ひろーい!」
「個人の部屋は三つしかなかったから、グループ分けしようぜ」
と、いういちくまの一言でグループ分けが始まった。
「とりあえず、私達女子は同じがいいわ。」
というしまこの言葉に女子である、ウサギのうさみんと、三毛猫のみけこが同意する。
女子は決定したが、男子は決めるのがなかなか難しい。なぜかというと、のこるは5人。残りの部屋数は二つなのだ。それなら気の合うやつと二人の方が断然いいのだ。
「こうなったら公平にくじ引きだ!」
…その結果、いちくま・パンダチーム、わんた・くろちょび・とらチーム、女子チームとなった。
「…いちくま、俺やっていける気がしねぇ」
「とら、どんまい…」
とりあえず女子達が料理をしている間、男子達はそれぞれの部屋で荷物整理になった。
いちくま、パンダside
「結構ちょうどいいんだね〜」
「二人ならちょうどいいかもな。」
いちくま達の部屋は、真ん中にちゃぶ台がカーペットの上に置いてあり、部屋の端っこの方にベッドが二つ置いてあった。
「いちくま!窓からの眺め最高だよ!」
窓からは海と、沈みかけの夕日が見えていた。部屋は粗末だが、これなら二人でもやっていけると思ったいちくまだった。
とら、わんた、くろちょびside
「わぁ〜!畳だ〜!」
とら達の部屋は和室で、畳に長方形の机が一つと、座布団が四つ、敷布団が四つあった。
「ここ四人で使う予定だったのかな〜?」
「多分な。」
とらはクールに振舞いながらも、慣れない和室に興味津々だった。
障子のついた窓に、掛け軸(なぜか喜怒哀楽と書いてある)。初めのことがたくさんあって、少なからず楽しみだなと感じ始めていたとらだった。
女子side(料理を始める前)
「おー!結構おしゃれじゃん!」
彼女らの部屋は洋室だった。テーブルや、イスが置いてあり、ベッドがも三つ置いてるという広めの部屋だった。鏡台もある為、女子達には願ったり叶ったりだろう。
「結構いいね、うさみん!」
「だね、みけこ!」
そんな二人の会話を微笑みながら聞いていたしまこは、さっきまでの不安も忘れ、これも悪くないと考えるしまこだった。
2に続く 次のページはキャラ紹介
いちくま
ツッコミ役。数少ない常識人。中二くらいの年齢。小学校の時はパンダとしまことよくつるんでいた。本名は熊野いちくま。下に弟がいる。
パンダ
白黒1号。竹か笹がないと生きていけないがこのしまにも生えていたので内心安心している。いちくまとしまこと昔つるんでいた。本名は熊猫パンダ。
しまこ
灰色のシマシマ柄のネコ。ナルシストでアイドル兼女優。そんなすごい人がこんなとこいていいのかと思うが本人が気にしてないので大丈夫らしい。本名は猫田しまこ。くろちょびの双子の妹。
くろちょび
白黒2号。白と黒のネコ。ぽわわーんとしているただの馬鹿。1+1=3。九九は1の段だけ言える。でもそれすらも危うい。本名は猫田くろちょび。しまこの双子の兄。
わんた
いちくまの親友。生まれた時から一緒らしい。肉が大好き。ちなみにフレンチブルドッグ。ここに来る前は段ボールの中で暮らしていた。本人達は気づいてないが、実家は大金持ち。いちくまの家によく遊びに行っていた。本名は犬野わんた。
とら
その名の通りトラ猫。スポーツ万能で頭もいい。すなわちモテる。いちくまに次ぐ苦労人で、若干ツッコミ。くろちょびとしまこのいとこ。本名は寅野とら
うさみん
ウサギ。寂しくても死なない。みけこと仲がいい。いつも紫のリボンを付けている。最近はしまこと仲良くなりたいと思っている。本名は、兎谷うさ。
みけこ
三毛猫。みけこにお父さんの話題を出すとはぐらかされる。いつも花の飾りを頭に付けている。うさみんの幼馴染で、小さい頃からの付き合い。本名は三家みけこ。
前書きにも書きましたが、これの他にもう一つシリーズを執筆中ですので投稿したら読んでくださると嬉しいです。
読んでくださりありがとうごございました。