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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
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第二部 第167話 修正の終わり


静かだった。


白い世界。


軋みもない。


悲鳴もない。


押し潰そうとしていた圧。


消えている。


修正。


法則。


秩序。


全部。


唐突に。


終わっていた。


士郎が低く息を吐く。


拳を開く。


閉じる。


重力。


まだ深い。


白い空間が。


僅かに沈む。


低く。


「終わりか」


翔は煙を吐く。


短く。


「殺した」


事実だけ。


沈黙。


笑うものが。


完全に固まっていた。


笑っていない。


本当に。


珍しく。


言葉が出ない。


小さい声。


『……終わった?』


少し間。


『本当に?』


セレナは黙っている。


静かな目。


白い世界を見る。


少し間。


小さい声。


「……消えています」


短い。


「修正が」


士郎が鼻を鳴らす。


低く。


「弱かったな」


笑うものが。


ようやく顔を上げる。


『いや』


短い。


『弱くない』


少し間。


顔が引き攣る。


『君達がおかしい』


沈黙。


士郎が少し笑う。


目が細い。


低く。


「そろそろ認識修正しろよ」


翔が煙を吐く。


静かな声。


「で」


少し間。


セレナを見る。


「次は?」


セレナが答えようとして。


止まる。


沈黙。


白い空間。


静かだった。


——違う。


静かすぎた。


少し間。


白。


そのものに。


亀裂が入る。


一本。


深く。


世界を割るように。


笑うものの顔色が消えた。


『……あ』


短い。


『やっぱ壊れてる』


セレナの目が細くなる。


静かな声。


「士郎」


少し間。


「翔」


短い。


「外界が崩れ始めています」


士郎が鼻を鳴らす。


目が細い。


低く。


「だから?」


少し間。


黒い靄。


重力が。


空間を沈ませる。


「やる事は一つだろ」

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