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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
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第二部 第161話 修正する世界


白い空間が軋む。


静かに。


深く。


悲鳴のように。


世界が震える。


沈まない。


終わらない。


壊れない。


そのはずの場所。


なのに。


揺れていた。


“戻そう”としている。


歪んだものを。


壊れたものを。


殺されるはずのないものを。


世界そのものが。


修正しようとしていた。


士郎が拳を握る。


開く。


低く。


「……殺し合うか」


少し笑う。


目が細い。


「面白ぇ」


翔が煙を吐く。


静かな声。


「面倒だな」


笑う者が。


完全に笑えない顔をしていた。


『君達さ』


少し間。


『普通もう少し困るよ?』


短い。


『世界に敵視されるとか』


士郎が鼻を鳴らす。


「知らねぇな」


短い。


「壊し返すだけだ」


白い空間。


——軋む。


今度は違う。


空間そのものが。


裂けた。


白。


深い白。


光。


違う。


“圧”。


いるだけで。


重い。


セレナの目が止まる。


小さい声。


「……修正者」


笑う者が。


珍しく一歩下がる。


『あー』


短い。


『来ちゃった』


裂け目の奥。


人。


違う。


人型。


白い。


顔がない。


感情がない。


数。


一つ。


二つ。


五。


増える。


静かに。


並ぶ。


音もない。


殺気もない。


なのに。


ただ。


不快だった。


存在そのものが。


『異物を修正する』


声。


感情がない。


頭に響く。


『観測外者殺害』


短い。


『法則汚染確認』


沈黙。


士郎が目を細める。


低く。


「お前らか」


少し間。


拳を鳴らす。


「直しに来たってのは」


白い人型達。


同時に。


一歩。


踏み出す。


次の瞬間。


——消える。


速い。


違う。


世界ごと。


“位置を書き換えた”。


士郎の眼前。


白い腕。


一直線。


顔面へ。


だが。


士郎が少し笑う。


低く。


「遅ぇ」


轟音。


拳。


真正面。


白い人型の頭が。


消し飛んだ。

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