表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
381/464

第二部 第156話 開くもの


深い闇。


——開く。


白い空間が。


軋む。


静かな世界。


初めて。


悲鳴のような音を立てた。


巨大な裂け目。


空間そのものが。


抉られている。


“目”。


違う。


今度は。


数ではない。


質。


圧。


いるだけで。


重い。


笑う者が。


完全に後ろへ下がる。


小さい声。


『……嫌だ』


少し間。


『それは嫌』


セレナの目が止まる。


静かな瞳。


だが。


初めて。


緊張が見えた。


「観測外者の上位……」


短い。


「来ましたか」


裂け目の奥。


“何か”がいた。


目ではない。


影でもない。


輪郭。


初めて。


“形”がある。


人に近い。


違う。


近いだけ。


巨大。


静か。


なのに。


悪意だけが深い。


見ている。


士郎を。


翔を。


笑う者を。


セレナを。


全部。


観ていた。


沈黙。


士郎が首を鳴らす。


低く。


「やっと出たか」


短い。


「鬱陶しい小細工ばっかしやがって」


黒い靄。


滲む。


空間が歪む。


侵蝕。


欠け。


関係ない。


士郎の周囲だけ。


逆に。


世界が壊れる。


“それ”が動く。


静かに。


指が上がる。


次の瞬間。


——欠ける。


広い。


白い空間。


セレナ。


笑う者。


翔。


全部。


半分。


消える。


だが。


士郎だけ。


踏み込んでいた。


轟音。


拳。


一直線。


“それ”の顔面へ。


空間ごと。


叩き潰す。


裂ける。


歪む。


壊れる。


白い空間が震える。


“それ”の頭。


半分。


吹き飛ぶ。


沈黙。


笑う者が固まる。


『……え?』


小さい声。


『もう殴った?』


セレナの目が止まる。


小さい声。


「速い……」


だが。


次の瞬間。


吹き飛んだ頭が。


戻る。


静かに。


何事もなかったように。


“それ”が。


初めて。


士郎を見る。


沈黙。


そして。


初めて。


“口”が動いた。


『——見つけた』


白い空間が。


深く。


軋んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ