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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』第四章『セレナ編』
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第二部 第149話 観られたもの


白い空間が軋む。


深く。


静かに。


欠ける。


今度は長い。


光。


音。


空気。


全部。


少し落ちた。


戻らない。


違う。


“欠けたまま”。


士郎の目が細くなる。


低く。


「増えたな」


少し間。


「鬱陶しい」


セレナの顔色が変わる。


初めて。


少しだけ。


強張った。


「早い……」


小さい声。


笑う者が。


珍しく後ろへ下がる。


『あー』


短い。


『本当に最悪』


翔は黙っている。


煙だけが細く揺れる。


闇を見る。


見えない。


なのに。


“何か”が近い。


次の瞬間。


白い空間が。


また。


“欠けた”。


今度は。


セレナの言葉だった。


「——だから、観測外者は」


消える。


途中で。


音が。


存在ごと消えた。


沈黙。


士郎の目が細い。


低く。


「……今」


少し間。


「消されたか」


セレナが小さく頷く。


静かな声。


「認識されました」


少し間。


「もう」


短い。


「こちらを見ています」


笑う者が。


珍しく笑わない。


『観測外者ってさ』


少し間。


『嫌な奴は』


短い。


『気付かれるの嫌うんだ』


白い光が軋む。


次の瞬間。


——消えた。


士郎の左腕。


肩から先。


一瞬。


存在が抜け落ちる。


だが。


士郎は動かない。


低く。


「……あ?」


少し間。


戻る。


腕。


拳を握る。


目が細くなる。


「上等だ」


短い。


「喧嘩売ってんだろ」


白い空間が。


深く軋む。


闇の奥。


初めて。


“笑った”。

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