表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』 第二章 『王の死んだ世界編』
305/464

第二部 第80話 王の喧嘩


「王様やるなら」



少し笑う。



「まず喧嘩からだ」



広場の空気が。


止まった。



若い男が固まる。



「……は?」


静かな声。



笑う者が頭を抱えた。



『始まった!!』



『士郎式教育!!』



『だいたい暴力!!』



士郎が顎で示す。



鎧の男。



商人。



神官。



地主。



さっきまで。


王を名乗っていた連中。



「お前が王やりたいなら」


静かな声。



少し間。



「まず黙らせろ」



男が目を見開く。



「む、無理だろ!?」



震えた声。



「俺そんな強くない!!」



士郎が鼻で笑った。



「知ってる」


静かな声。



「だからやれ」



広場が静まる。



翔が煙を吐く。



静かな目。



男を見る。



「弱いなら」



少し間。



「口でも意地でも使え」



静かな声。



「何もせず負ける方がダサい」



笑う者が数秒止まる。



『翔がわりとちゃんと教えてる!?』



男が止まる。



怖い。



強くない。



相手は。


鎧。


金。


権力。



全部ある。



自分は。


何もない。



でも。



後ろを見る。



子供。



民。



痩せた顔。



怯えた目。



全部。


見えた。



沈黙。



そして。


小さく息を吐く。



震える足。



前へ出る。



鎧の男が鼻で笑う。



「平民風情が」



商人も笑う。



神官も笑う。



地主も笑う。



馬鹿にする。



若い男が拳を握る。



震えている。



それでも。



逃げない。



静かな声。



「……あんたら」



少し間。



民を見る。



そして。



震えながら言った。



「腹減ってる奴見て」



「何とも思わなかったのか」



沈黙。



広場が。


止まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ