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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第二部『魔王と死神』 第一章 『外界侵入編』
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第二部 第28話 見てる側

静寂。



『だからさ』



『もう少し、 仲良くしようよ』



『俺、 死にたくないし』



笑う者が、 乾いた笑みを浮かべた。



ボロボロ。



輪郭は崩れ。



片腕も半壊。



それなのに。



軽い。



妙に軽い。



士郎が、 少しだけ眉を動かす。



「……気に入らねぇな」


静かな声。



重力が、 僅かに沈んだ。



笑う者の輪郭が、 びくりと震える。



『いや待って!?』



『今の空気で、 なんでまた殺そうとすんの!?』



翔が、 少しだけ笑う。



「うるせぇからだろ」


静かな声。



『君まで乗る!?』



観測者達が、 ざわつく。



『災害指定警戒』



『観測外存在危険』



『接触禁止』



『距離確保』



笑う者が、 それを見て肩を竦めた。



『ほら見ろよ』



『あいつらですら、 俺に近付きたくないんだぞ?』



『なのに君ら』



『距離感終わってるだろ』



士郎が、 興味なさそうに鼻を鳴らす。



「で?」


静かな声。



「何しに来た」


静寂。



空気が変わった。



笑う者の軽さが、 少しだけ消える。



『……観察』


静かな声。



『正確には』



『確認かな』



翔の目が、 僅かに細まる。



「何をだ?」



笑う者は、 初めて真っ直ぐ二人を見る。



『怪物が』



『本当に怪物かどうか』


静寂。



観測者達が、 凍った。



『危険発言』



『干渉禁止』



『観測停止推奨』



士郎が、 獰猛に笑った。



「結果は?」



笑う者が、 少し黙る。



そして。



乾いた笑いを漏らした。



『最悪』



『想像以上』



『特に君』



『近くにいるだけで、 空間壊れるのやめて?』



士郎が笑う。



「無理だな」



笑う者が、 露骨に嫌そうな顔をした。



『あーあ』



『やっぱ来るんじゃなかった』



『完全に失敗』



翔が、 少しだけ目を細める。



静かな目。



「でも」


静かな声。



「帰る気ねぇだろ」


静寂。



笑う者が、 止まった。



初めて。



ほんの少し。



笑みが消える。



『……鋭いな』


静かな声。



そして。



少しだけ。



空気が変わる。



軽いまま。



なのに。



深い。



『実はさ』



『ちょっと頼みがある』

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