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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第十章 『神殺し編』
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第207話 神界崩壊

天上。



終わりが始まっていた。



最奥神ゼルヴァ。



その消滅と同時に。



白い世界そのものが、 崩れ落ち始める。



空間崩壊。



法則消滅。



神威断裂。



神々の国は、 もう維持できない。



神々が絶叫していた。


『境界維持不能!!』



『天上崩壊!!』



『逃げろ!!』



白い大地が割れる。



神殿が落下する。



空そのものが砕け散る。



だが。



その中心。



西園寺士郎だけは、 静かに立っていた。



黒い重力。



崩壊する神界の中で。



まるで。


世界の終わりそのものみたいに。



士郎は小さく笑う。



「くだらねぇ」


静かな声。



「神の世界ってのは、 こんなもんか」



その時。


崩壊する天上の奥から、 無数の神々が現れる。



上位神。



戦神。



法神。



天使軍勢。



最後の抵抗。



神々は、 恐怖を押し殺しながら士郎を睨む。



『止めろ!!』



『これ以上、 世界を壊すな!!』



『貴様は——』


その瞬間。



轟音。



黒い重力が、 全てを飲み込んだ。



神々が消し飛ぶ。



悲鳴すら残らない。



圧倒的。



蹂躙。



士郎は興味なさそうに、 神々の消滅を見ていた。



「弱ぇな」


黒い瞳。



「群れたところで、 意味ねぇだろ」



神々は絶望する。



勝てない。



理解してしまった。



これはもう。



神を超えた怪物だ。



その頃。


地上。



空が割れていた。



白い世界が、 崩れながら落下してくる。



人々は逃げ惑う。



大地が揺れる。



海が荒れる。



世界そのものが悲鳴を上げていた。



リゼは、 崩れゆく空を見上げる。



震える瞳。



それでも。


目を逸らさない。



「……士郎」


小さな声。



エレノアは、 静かに空を見上げていた。


赤い瞳。



そして。


初めて。



ほんの僅かに。



笑みを消した。



「ここまでとは、 思わなかったわ」


静かな声。



その時。


崩れた鐘楼の上。



セレナだけが、 静かに笑っていた。



紫の瞳。



恐怖はない。



ただ。


怪物を見る目だけ。



「……ほんと、 最高」


静かな声。



神を殺し。



原初を踏み潰し。



世界すら壊して進む男。



セレナは目を細める。



「あなた、 もう誰にも止められないのね」

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