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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第八章 『魔王覚醒編』
131/464

第131話 総攻撃

魔王城北部戦線。



黒い空。


崩壊する大地。


空間を埋め尽くす黒い靄。



そして。


士郎の背後で蠢く、巨大な原初の影。



兵士たちは完全に怯えていた。


「無理だ……」


「あんなの勝てるわけ……」


「逃げろ……!」



しかし。


逃げ場などない。



もしここで敗ければ。


世界が終わる。



シグルドが剣を構える。


白銀の刃。


青い瞳。


真っ直ぐ士郎を見る。



「総攻撃を開始する」


静かな声。


それでも。


戦場全体へ響いた。



その瞬間。


十三英雄たちが同時に動く。



アッシュ。


神速突撃。


槍撃連打。



ガレス。


超重量斧。


真正面突破。



ミリア。


数千規模魔法陣展開。


空間封鎖。



さらに。


後方。



無数の魔導砲が並ぶ。


世界防衛戦線。


総火力。



リゼが顔を青ざめさせる。


「ちょ、ちょっと待って……!」


「これ戦争じゃなくて世界滅亡規模なんだけど!?」


グランも乾いた笑いを漏らす。


「今さらだろ……」



その時。


士郎が笑った。


歓喜。



「いい」


轟音。


黒い靄が膨張する。



アッシュの槍が迫る。


神速。


だが。


士郎は片手で掴む。


静寂。



そのまま振り回す。


轟音。


アッシュが砲弾みたいに吹き飛ぶ。



ガレスの斧が振り下ろされる。


士郎は拳で迎え撃つ。


激突。


衝撃波。


空が割れる。



ガレスが笑う。


「最高だ化け物ォ!!」



その瞬間。


ミリアの術式が完成する。



超級拘束結界。


数千重封印。


古代禁呪。



巨大魔法陣が、士郎ごと戦場を包み込む。



ミリアが叫ぶ。


「今!!」



次の瞬間。


全魔導砲、一斉発射。


轟音。



世界防衛戦線最大火力。


超級殲滅砲撃。



光が戦場を飲み込む。


兵士たちが目を覆う。



大地蒸発。


空間焼却。


完全消滅級。



リゼが息を呑む。


「士郎……」


静寂。



誰もが思った。


終わった、と。



しかし。


次の瞬間。


光の中で、黒い何かが動いた。



ミリアの顔が凍る。


「……嘘」



黒い靄。


ゆっくり。


砲撃を押し返している。



あり得ない。


世界最大火力を、存在そのものが拒絶していた。



その時。


光の中から、士郎が現れる。



黒い紋様はさらに広がっている。


赤黒い瞳。


以前より濃い。



それでも。


笑っていた。


歓喜。



「最高だ」


その瞬間。


黒い影が咆哮する。


轟音。



空間が裂ける。



そして。


士郎の周囲へ、無数の黒い裂け目が開いた。



ミリアが絶叫する。


「下がって!!」



遅い。



次の瞬間。


裂け目から、黒い腕が現れた。

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