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最強の殺し屋、異世界で魔王になる  作者: 竜堂さくら
第六章 『魔族領侵攻編』
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第101話 迎撃

魔王城。


轟音。


遠方。


爆発音が響いていた。


黒煙。


赤黒い空。


戦争の匂い。



魔族姫アルシアは静かに立っていた。


白銀の髪。


漆黒のドレス。


紅い瞳。


その奥にあるのは歓喜。


久しぶりだった。


退屈ではない時間。



「国境要塞の状況は?」


玉座の間。


魔族兵が膝をついたまま答える。


『第一防衛線突破』


『現在、第二防衛線にて交戦中』


『敵軍三万』


『聖騎士団確認』


『白銀騎士も出現』


空気が重くなる。



アルシアは少し笑った。


「思ったより早いわね」


グランが顔をしかめる。


「いや十分ヤバいだろ……」


リゼも青ざめていた。


「三万って何!?」



その時。


士郎が立ち上がる。


黒い靄。


赤黒い瞳。


静かな威圧。


玉座の間の空気が変わった。


魔族たちが自然に頭を垂れる。



「行くか」


短い言葉。


だが。


それだけで空気が震えた。



アルシアの紅い瞳が細くなる。


「待って」


静かな声。


だが。


挑発的だった。


「これは魔族領の戦争よ」


「まずは私が迎え撃つ」


士郎の黒い瞳が向く。


「勝てるのか?」


静寂。



アルシアは笑った。


獰猛に。


轟音。


凄まじい魔力が解放される。


玉座の間が揺れる。


リゼが顔を引きつらせる。


「まだ強くなるの!?」



白銀の髪が揺れる。


紅い瞳。


自信。


誇り。


「私は魔族姫よ」


「弱いわけないでしょ」



だが。


士郎は笑った。


歓喜。


「いい」


強い。


それだけで興味が湧く。



その時。


城外。


轟音。


さらに巨大な爆発。


魔族兵が叫ぶ。


『第二防衛線崩壊!!』


静寂。


空気が変わった。



アルシアの笑みが消える。


紅い瞳。


冷える。


「……思ったより優秀ね」


次の瞬間。


士郎が笑った。


獰猛に。


「なら、なおさら行く」


黒い靄。


赤黒い瞳。


歓喜。


戦争。


強敵。


全部揃っている。



アルシアは少しだけ黙った。


そして。


小さく笑う。


「……好きにしなさい」


紅い瞳。


楽しそうだった。


「でも」


ゆっくり士郎へ近づく。


至近距離。


そして。


笑う。


「私より目立ったら許さない」


リゼが小声で呟く。


「何その張り合い……」



士郎は即答した。


「知らん」


グランが乾いた笑いを漏らす。


「相性いいのか悪いのか分かんねぇな……」



その時。


魔王城の巨大門が開く。


轟音。


黒い空。


戦場へ続く道。


そして。


遠くで燃える炎。



アルシアが歩き出す。


士郎も続く。


黒い靄。


赤黒い瞳。


その後ろを。


リゼたちが半泣きで追う。



戦争が始まる。


人類最強クラス。


白銀騎士。


聖騎士団。


三万の軍勢。


そして。


迎え撃つのは。


怪物たちだった。

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