天鬼 ~椿~
プロローグ
私は椿!!今日から念願の高校生!!親はいないけど楽しくやってます!!
玄関にでて私は言う。
「いってー!きまーーーす!!」
第1章
「ここが私立花咲高等学校、、、広いなぁ!!」
叫んでみたけれどすべて部活勧誘の声に潰される
「そういやー美術部ないのかな?」
私は絵が好きだ、しかし前にいた中学校には美術部などなかった
もちろん帰宅部でしたよ?平日はほぼ毎日部活動があってキツかった。
「えっと、文化部は、、、あれ?美術部あるじゃん!!」
勧誘の人がいないということは部員がもういないのか、、、一度、放課後に部室にいってみるかな!!
「「放課後」」
「誰かいますかぁ~ー?」
あれ、やっぱいないのかな、、、
「ちょっと待ちな~ー」
いた!!
「はい!!」
、、、数分後
「どうぞ、入って!」
部長さんかな?可愛い、、、どっかで見覚えが、、、
「私は3年、部長の凶華!!、、、こんな名前どうかしてるよね。」
ホワイトボードに書きながら凶華さんが言う。
「部員は私一人だけど退屈はさせないよ、もし入部するならこれにサインお願い!!」
もちろん私の答えは決まっている
「はい!!」
「では自己紹介を頼めるかな?」
凶華さんが言う
「嫌ですよ、早くそれ返してください」
こうなったのは10分前にさかのぼる
「やったー3年目にして剣術部に部員が入ってきた~!!」
私の反応
「!?」
ちょっと待って、、、!?どういうこと、ドウイウコト!?
「えっと、ここって」
おかしい、美術部のはずなのに
「あぁ、ここ?剣術部だよ?先生がねえ~美術部って書いたら何人か入ってくるかもよって言ってたんだ!!
あと私たち初めましてじゃないでしょ?」
やっぱりこの人を私は知っている!?
「そんなの関係あるかーーい!!」
そして今に戻る
「ねぇ、早く自己紹介、お、ね、が、い♥️」
部長に遊ばれている
「それ、渡してくれたら考えますよ」
さぁ、どう動くか、、、
「じゃあちょっと待っててね」
そして凶華さんは部室を後にした、、、いや、これ絶対逃げてるだろ~ー!!
私も続けて部室を出る
「って、速すぎだって」
明らかな距離がある、、、ていうか今、窓から飛び降りた
、、、ここ3階だよ?
「ぐわぁー~ー、ぅうわあぁー~」
私の青春 (完)
すると隣の部室から人が出てきた
「どうしたの?」
私は全てを話した、、、知らない人(多分先輩)とか関係なく誰かに今あったことをただ聞いてもらいたかった
「それは災難だったね、、、あの人、色々とヤバいんだよね、良い人ではあるんだけどね」
、、、良い人なわけあるかぁあ~ーい!!
「見ず知らずの一年の話を聞いてくださりありがとうございます。では、これで。」
話しているうちに恥ずかしくなってきた。もう諦めて帰ろう。
「あっ、ちょっと待って、これあげる」
すると、彼女の手からクッキーが入った小袋が
「良いんですか?ありがとうございます。」
それでは帰るとするか、すべて忘れよう
去り際に彼女が言った。
「またね、椿ちゃん。」
初対面なのに、なんで私の名前知ってるんだろう?
第1章
「うわぁ、広いなぁ。ここが私立花咲高等学校か。」
実際に見ると、とても大きい校舎だ。どうやら部活勧誘が行われている
「どの部活に入ろうかな?」
私は昔から絵が好きだ、しかし中学校に美術部は無かった
「やっぱり、美術部かな。」
すると後から大きな声が聞こえた。
「ねぇ、君、私の部活に入らないかい?」
だ、誰だ!?
「ひゃあ!!」
すると彼女が話し始めた
「ごめん、驚かせて、私は凶華って言うんだ、剣術部の部長をやっている」
ソウナンデスネ、、、ヤバい、勢いに負ける、こういう時には!!
「すいません、興味ないです」
よし、逃げるぞ、運動部には興味が無いんだ
「あっ、ちょっと待ってよ~ー」
なんとか逃げ切った、それにしてもどうしようか
このまま始業式が始まってしまう
「もしかして椿ちゃん?」
私の名前を知っている!!
「えっと、どなたですか?」
この高校は通ってた中学より遠い場所のはず
「もしかして忘れたの?小学の時、一緒だった、、、えーとね咲子だよ」
さ き こ?
正直初めて聞く名前だ。
「ごめん、覚えてないかも」
すると驚いた顔をして彼女は言った
「そんなぁ、覚えて無いか、そうだよね」
寂しそうな表情をしている、なんか申し訳ない
「じゃあさ、これからあなたのこと教えてよ、それより今は始業式にいこーよ!」
これが正しい解答のような気がした、すると咲子ちゃんは顔を輝かせて言った
「うん!!」
始業式が終わりクラスが発表された。
「こういうのって前々から教えてもらえるものだと思ってたよ」
私は咲子ちゃんに言った
「そうだよね、にしても一緒のクラスになれたね!」
嬉しそうに彼女は言う
心配だった高校生活1日目、無事に過ごせそうだ
「そういえば、椿ちゃん」
なんだろうか?笑いながら彼女は答える
「頑張ってね!」
うん!!私は何度だって頑張る
明日のために。
第1章
いってー!きまーーーす!!とは言ったものの
「やばい、遅刻しそう」
間に合うだろうか、、、初日遅刻はまずい
「なんでぇ~ー」
「ねぇ、君、なんでやり直してるの?」
「これ、本当に大丈夫か?」
もう30分くらい遅れている
走ればワンチャンあるかもしれない
「あなたに言ってるんだよ、『椿』」
私の名前を呼んだ、
「あなた、誰ですか、、、私、急いでるんで」
このままでは、本当に間に合わない
「あんた、わかってんのか!!」
腕を掴まれた
「何回やり直せば気が済む!!」
怖い
「警察呼びますよ!離してください」
この人は何がしたいんだ、、、逃げなきゃ
「また、そうやって逃げるのか!!」
『また』ってなんだよ
「『椿』いい加減にしろよ!!」
「いい加減にして欲しいのは私の方です、凶華さん!!」
「大体、あなたのせいですよ、私がこんなことになっているのは!!理解はしています、
こんなことしたって周りに迷惑しかかけない事ぐらい、、、戻せるのは私の記憶だけ、
干渉しないでくださいよ、凶華さんあなたはいいですよね、私に『与えて』からは気が楽でしょう!」
「、、、そんなことない」
私は約束したんだ、あの人に
「私はただ、助けるために、、、」
「こんな力を与えたからって助けたって言えると思ってんの?大体、凶華さん、なんであんたは死んでないわけ?
もしかしたら私も生き残れるかな?ねぇ、もういっそ私を殺してよ」
「駄目だ、それじゃあ、あの事故の時に戻るだけだ!!」
「もう、私は死んだも同然なんだよ!!」
その時、椿が文房具入れからカッターナイフをとった
「やめて、お願いだから」
「うるさい!!もう楽にしてよ!!」
そして彼女は自らの首を切った
その瞬間、全身が弾けたように肉片が飛び散った
私に『力』が戻ってきた
「はは、また私か、、、」
椿、なんでこんなことに、何を間違えたかな
ごめんな、約束、守れなかったよ
その時、空が赤く染まった
終章
目覚めるとそこは日本ではないどこかの町だった
「あなた、お名前は?」
ケモ耳の生えた少女に話しかけられた。どうやらここは異世界らしい
「わたしの名前はきょ、、いや、椿だ」
少女は答える
「ふふっ、いい名前ね。あなた知ってる?名前には意味があるの。椿さんあなたの名前にはどういう意味があるの?」
意味か、、、そうだな。
「私の名前はある人との約束から来てるんだ」
少女が言う
「約束が名前って、変なの」
変だろうか
「私は教えたよ、お嬢さん、あなたのお名前は?」
一呼吸おいて少女が答える
「私、ドレミって言うの、この辺りで有名なドラゴンの名前なんだって!」
ドレミか、面白い名前だな
少し笑い私は言った
「いい名前だ、親に感謝しなよ、じゃあ私はもういかなきゃ」
少し寂しい表情をしてドレミが言う
「じゃあね、椿お姉ちゃん」
ああ、またいつか会おう、
そうして私のあの家族への贖罪をするための旅が始まる
(完)