メビウスリング
不可能は 不可能だと、確定した事実。可能性が 全くゼロ イコール、不可能なのだろうか?
意味わかんない・・・よね?
メビウスリング
ボク達は、オイデヤスシティーから 馬車で3日の距離にある、農業都市ライスシティーの城壁の 貴族門をクグッた、のだが 着いたのは、オイデヤスシティーだった。
何となく 嫌な予感は、無くもなかった。
雷神セトが、アイテムBOXの料理を 食らいつくして消えた次の日、食料品(雷神親子が食べた分)の補給を サッサと済ませた後、その日の内に オイデヤスシティーを出立したのは、全員の総意だった。大体、始めから 食料品(雷神親子が食べた分)の補給は、予定外であり オイデヤスシティーに、立ち寄る事は スケジュール外だったのだ。
王都までの旅は、全都市に立ち寄る為ではない。食料品や 日用品等の補充で、止むなく立ち寄る以外 全て通り過ぎるだげの予定なのだし。
「3日間、無駄でしたね。」
「むーん!無駄じゃったの!」マシューおじいちゃんと、セバスチャンさんだけでなく、全員 眉の間に 三本の縦じわをつくっている。
約1名、イーサンくんは ちっさい両手で、縦じわをつくっており みんなをほっこりさせてくれた。
「都市伝説3つを 是非にも、解かせるつもりじゃろうのう。迷惑な事じゃ。」マシューおじいちゃんが 空に向けて聞こえよがしに言い放つ。
「迷惑ナノカナア〜?」雷神セト降臨。
「御自分で解かれよ!」執事長セバスチャンさんも、キッパリ言ったね ど直球だ。
「こういう雷神セトみたいな性格には、ど直球でも 伝わらない事もあるのですわ!」マリラさんも 経験者みたい。
「お主たち 結構ツメタイナア〜…。我は キズツキヤスイノニ。」ウソ臭い台詞だし 棒よみだし。
「加護あげたジャン?解いてよナゾ!」雷神セト しつこい。
「ギブ&テイクで カタはツイテおるじゃろ!其れ共 また、ギブ&テイクなのかの?」マシューおじいちゃんは、コメカミに 怒りマークを、マリラさんの 口紅で、描いて貰った!(笑)
ジャンピング土下座!何と 雷神セトが、金メダル級 ジャンピング土下座をキメている!!
…!絶句!!その場が ピッキーンと氷ついた。
「マジで疲れ果てたのですわ…。」多分、全員そうだろう。夕食後 対応策会議は、明日の朝食後と決定して 全員、超高級宿の 個室のベットに倒れ込んでいるだろう!
執事長セバスチャンさんと、同室の イーサンくんと、同じ 幼児の入眠時間から、翌朝おそくまで ぐっすり寝こけてしまったのだから、全員が…。
ぺちぺち ぺちぺち。イーサンくんに ボクは、また 起こされたよ。
この観光都市オイデヤスシティー随一の、超高級宿を 神の神託まで持ち出して、無期限貸し切り(雷神が 光金貨で全て支払う)、ボク達は 王侯貴族さながら 優雅な朝食を食べている。
勿論、雷神セトは 食べまくっているさ。
宿の厨房は、テキパキと 料理を補充していく。
「スコット君の 料理の方が、ウマイんダケドナア〜!」ジャンピング土下座しておいて、黙って 宿のシェフに感謝して食え!と 全員考えたよ!イーサンくんでさえ メッという視線だし。
「最低の条件として、都市伝説の3つを 教えて貰います!其処から探していたら 何年かかるか、わかりませんからね!あと、必要経費は 全部雷神様もちで、宿代込み 前払いで!宿等に 気を使いながら、仕事はできかねますゆえ!最後に 成功報酬は 全て光金貨で!途中で 投げ出しても、正当な理由があれば ペナルティーは無しです!これは、お願いではありません。決定事項です!不正な仕打ちがされれば、全能の神に訴えます!」執事長セバスチャンは 直球しか投げない!
「お主、儂が何者か わかっとるだろうのう?」マシューおじいちゃん 神様よりエラそうなんだけど?
「ったくヨ〜?何時頃から 地上は、コンナニ 世知辛い世の中にナッタンダ?」雷神セトさんや アンタが、ジャンピング土下座した瞬間からじゃないかな?
「全部条件は飲む。宿代は 前金で、半年分支払ってある。そして 光金貨100枚、このアイテムBOXに入っている。3日事に 光金貨は、丁度100枚に補充される。金銭面は それでいいだろ〜!」流石神様 太っ腹だ。
「都市伝説その1は、ズバリ メビウスリングのナゾ解きだ。」
「ちょっと待ったあ!!メビウスリングのナゾなんて、何億年かかっても 解けないよ!!」ボクは つい大声で叫んだ。
ヨリによって、メビウスリングのナゾなんて…。
「お主 天誅をクラウかの?」マシューおじいちゃん 表情消さないで!!
メイドさん達が、恐怖で 腰を抜かしちゃったよ!
「メビウスリングの パラレルワールドに、正妻の子どもが 連れ去られてしまった。100人近くいる子どもは ミナ側室や、愛人 妾の子どもで、本当に自分の子どもかどうかも ワカラナイ……。誘拐された 子どもは、一番若く まだ3歳ナノダ…。正妻と結婚してまだ 三年、さくらは 疑いなく、ホントウニ ワタシノアトツギ!」震えながら 雷神セトは説明する。
全員無言になった。
「都市伝説2つ目は、オイデヤスシティーにあるという キセキを、見つけ出して欲しい。そして3つ目 そのキセキを、キッチリ嵌め込む ティアラを発見シテホシイ。」雷神セトは 干乾びそうな表情をしている。
結局、都市伝説の2つ目と 3つ目は、探索不可能ではない。かも知れ無い。
都市伝説1つ目の メビウスリングのナゾを解くという、不可能に比べたらの 気休め程度の可能性だけど。
雷神セトが 全力で、1年近く 探しまわって、3つのナゾ解きの 1ミリの手がかりも、掴めないのに、大砂丘の中から 一粒の、砂を探す方がまだ 可能性はあるだろう。




