ギブ&テイク
雷神セトは 眠れない。
ギブ&テイク
「ホォ〜ん? ウマイデハないか!」雷神セトは、料理長スコットさんの 具沢山シチューをお替りし続けながら、何度も繰り返している。
因みに、焼き立てパンは 5個目、唐揚げは もう数え切れない個数を 食べている。
「すみません、シチューこれで オワリです。あと、仕込みなしでなら オムレツならできますが、食べます?」一応 社交辞令として、尋ねるスコットさん。
「タベマス!」即答する 雷神セト。
「ハイ 特製オムレツ!!」スコットさんは 何か大食い芸人と闘う コックさん状態になってる!
何故なら、オムレツの大きさ!オードリー皿に デッデーンと横たわっているのは オムレツと呼べるのか?
「タマゴ5個分でも あの形には、中々デキません!」マリラさんも 仰天している。
「あ〜んムグ!モグムグ!」オムレツは 飲み物だったのか?
「オカワリ!」ヒョイパク ヒョイパク!唐揚げも 飲み物なんだね?
「ハムハム ハムハム!」焼き立てパンも 勿論飲み物でした。
2時間 雷神セトは、食べ続けて 突然、ごちそうさまと言った。
「忘れる所だった!ギブ&テイク!ココにイルゼンインに、雷神セトの加護をあたえる〜!ビカっー!」と、擬音を大声で 叫んだ雷神セト。
「雷攻撃無効だ!毒攻撃も無効になる!痺れ系は 全く無効にナァ〜ル!じゃ、また来る!」突然 雷神セトは消えた!
「全員に 加護を?」ソレこそ、全員小首を傾げた。デジャヴですか?
「試してみる?」フィンに訊ねた。
「私が、弱ーい 雷魔法を打ちます。」と ボクの手を握る。
ビカっー?う…ん?何も 感じない。
両手を掴まれ ビカっー! うん!何も、感じない!
もしかして?まさかだけど、御者さんも!?ビカっー!うん!雷神セト グッジョブ!何と 馬車を引く、馬達にも 加護を与えてくれてた!
ギブ&テイク 秘密は絶対、護りますとも!
「でも、また来るようなコト 言ってましたよね?次は 何しに、いつ 来るんでしょうね?」ボク達は、今日3回目の 全員シンクロを成功させた。勿論 小首を一斉に、傾げたのだ。
不用意にフラグ立ては ヤメようみたいな、暗黙の了解が出来た。
たわいない話題で過ごし、時々でる 魔物を狩り、3日が過ぎた。
次の街は、観光都市オイデヤスシティー。
胡散臭いネーミングセンス。
考えられない…。
いくら、伝説の勇者様が 日本人でも、このネーミングセンスは いかがなものか…。
「ソコなチビッ子、ソナタまた 失礼なコト考えたな?オイデヤスシティーは 雷神セトが名付けた。良い街の 名だろ〜!」突然現れる 雷神セト!
ゆかりの都市なら、仕方ない アキラメよう。
「スコットくん!シチューをタノム!唐揚げと モチロン、オムレツも!」その言葉に、スコットが 口角を上げた。
ナゼなら、スコットさんは 出来たてのシチューと、唐揚げにオムレツを コレでもかと、大量に アイテムBOXに、作りだめしていたのだ!焼き立てパンも、何百個もある!3日間 マリラさんと2人、カカリっきりで 作った料理だ!
何なら、馬車に揺られてる間に、玉ねぎや じゃが芋、人参の皮むきも 全員でやった!
ピーラーを使ったから、少し揺れても 安全だったし、空間魔法の広い馬車の中には キッチンも、勿論ついていたからね!
食べつくしてみるがいい!雷神セト!
みたいなノリで、出した料理は 本当に食べつくされた。食後のお茶を飲みながら、
「ココニは、3つの都市伝説がある。全てとけたら イイコトがあるぞ!」と、言い残し 雷神セトはまた消えた。
「ふう〜っ!」雷神セトは、天界の自室のベットて 何回目かの、寝返りをうった。眠れないのだ。
「アヤツラ、ちゃんと 都市伝説を解けるだろうか?」ヤキモキするのは、何千年振りだろうか?




