分水嶺
フラグを立てまくる 大人達。 知ってた…。
分水嶺
第一回パカラシティー会議後、ジークフリートの称号が、英雄になった。
マシューおじいちゃんは、即行動変更した。ジークと、ジョーとボブは 王都大学院の初等科を、受験するべく 王都へ出立することになった!
パカラシティーへは、王都騎士団の第3旅団が、ジークの留守を護るべく 派遣されることになった。
第3旅団団長は、大陸に1人しかいない 冒険者SSSクラスの、独自ハイエルフ ヒースクリフ・ブルー。
薔薇の名前どおりの 奇跡のハイエルフだ。
エンシェントドラゴンも その手で屠る!ドラゴンスレイヤー、ジーク達が 1人前になるまで、パカラシティーを 護ってくれる。
「いやだあっ!明日出立なんて!勉強は 大嫌いなんだあっ!」と 泣き叫ぶジョーは、しぶしぶ王都行きの馬車に 乗り込む。
「ジョーは、3人で 一番頭がいい!」と、ジークと マシューおじいちゃんに太鼓判を押され、すっかりソノキになった?らしい。
実際、ジョーは その後、成績は ジークの主席、次点をずーっとキープするまでになる。
ボブは、魔法に特化した 才能を開花させる。
ジークフリートは、現実に英雄になる。
そして、その英雄伝説には ジョーとボブの名前も、記録されることになるのだ。
英雄は、分水嶺を歩き続けなければならない。
一般人の人生も、分岐点だらけで 苦難の道だろうが、しかし、英雄の人生は その腰に佩く、魔剣の刃の上を 歩くようなものだろう。
足元がふらつけば、その刃でザッくり傷つき または、刃から 転げ落ちる。
分水嶺は、決断の折り重なる 山脈の、峰々であり 苦難の道でしかないだろう。
しかし、ジークフリートには ジョーとボブが、必ずそばにいる。妹達も パカラシティーの仲間達も、何ならマシューおじいちゃん含め ボク達とも絆がある。
レディジャスティスは、ふっ…と微笑んだ。
彼女の押しメン(漢)は、やっと 歩き出した。
「コレからよ…。」と、つぶやいた言葉は 誰にも、聞かれていない。
新任の代官は、王都騎士団第3旅団団長、ヒースクリフの駆る ワイバーンに、同乗してやって来た。
何か袋のに 顔半分を、突っ込んでいる。
その日は、使い物にならず 翌日、旅団諸共に パカラシティーの民に挨拶をした。
マシューおじいちゃんの 大人の事情的、引き継ぎは 3日で済んだ。
そんなんで、パカラシティーは大丈夫なのだそうだ。
「出来るヤツしか 呼んどらんしのぉ〜!フォッフォっ フォッフォっ!」恐るべし マシューおじいちゃん!
ボク達は、孤児院院長にも 就任した、ヒースクリフ団長に 見送られ、パカラシティーを 出立した。ジーク達の 6日後の事だ。
空は どこまでも、高く青い。
とても 気持ちのいい日和で、とても平和だった。朝出立してから たった3時間ほどは。
「平和ですねェ〜…。もう コレ以上事件とか 絶対起こりませんよ!オーホッホホッホ!」高らかにメイド長マリラさんが、言った言葉。
フラグ間違いないよね? 知ってた…(汗)…。




