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オーク エリート

 戦闘中のスキ、例え一瞬でも 生死を分かつ。


  オーク エリート


 ニヒルに 口角をあげるオーク、モブオークより 一回り大きく、装備品も 洗練されている。

 ジークを一瞥し、出方を伺うのは オークエリート、B級の魔物が 2階層に?

 ギラリと 粘りつく質感のバスタードソードを、軽く一振りし 話しかけて来た。

 「運のない人族の子ども、お前は痩せ過ぎだな?肉が少ない。持ち帰っで飼育するかー。面倒くさい。」失礼な物言いだ!

 「余計なお世話だ。ボクは、お前を倒して 串焼きにしてやる!」ジークも負けず 舌戦開始!

 「オーク語が 理解できらのか?ふん、どうでもいいが、なら 武器防具と着衣を脱げ!」

 「ここでボクを食べる気か?僕は勇者に なる漢だ!言語フリーが その証拠さ!」ジーク一本!

 「黄金にカガヤ聖剣エクスカリバーは どうした?お前の剣は、黒い刀身が 真紅にかがやいている。ニセ者か、アワレだなぁ!」ニタニタ、キモい。

 「魔物のクセに、いちいち細かいな?魔物に説明する義理はない!サッサと かかってこいよ!」ジークは、すウーッと 冷静になった。

「わざわざ 話し相手をしてやったのに、かわいげもない。ソレなら ぶっ殺してやる。」オークエリートさん…ソノ台詞は フラグですよ?

 逃げる出したジョーとボブも、振り返ってオークエリートとジークを、観察し始めた。

 ボクとイーサンくんは、オークエリートの存在を 察知した瞬間に、駆けつけていた。

 介入するか?



 「ハッ!」駆け出す一瞬に、ビックファイアボールが オークエリートを襲う!

 「ヌルい!」オークエリートは、バスタードソードで ビックファイアボールを切った。

 大振りの横薙ぎの瞬間に ジークは、オークエリートの懐に踏み込み 魔剣ジャスティスを、右斜から切り下げ、返す刀で横薙ぎに 振り切る。

 会心の2連撃で オークエリートは、4つに切り刻まれた。

 一瞬だった。

 

 パチパチ パチパチ パチパチ…

 イーサンくんが ちっさな手で、精一杯拍手している。

 ジークが、破顔した。

 「お前っ、油断したなっ!死ぬ所だったぞ!」ジョーが ジークに殴りかかった。 

 ボクは、サッと2人の間に シールドを張る。

 「ジークが悪い!いつも 油断するなと言ってるのに、考え事で スキを作るなんて…」ボブも 青い顔で、心配したのだろう。

 ジークは、破顔したあと ハッとして、その場で 深々と頭を下げた。

 「ゴメン!僕が悪かった!本当にすまない!」

 「ケッ!よく 生きてるよ!オークエリートだぜ?精鋭だぜ?超レアの B級魔物を、一瞬で倒しやがって!2連撃なんざ 今直ぐ、オレさまにも 教えやがれっ!!」ダッあ~んと 口で表現しながら、ジョーは シールドに体当たりした。

 「仲良しだね!」ボクとイーサンくんは、やっぱり 笑ってしまった。


 ジークフリートは、本当に天才なんだろう。今まで、棍棒しか武器を 持てなかっが、10歳で 初めて、魔剣ジャスティスを手に入れ 2日目には、使いこなして オークエリートを、一瞬で倒した。ニギッタ剣が、聖剣エクスカリバーなら、勇者のタマゴ卒業して 勇者そのものだよ!

 ジークは、深々と頭を下げたまま暫くジッと動かなくなる。

 ボク達は、ジークを そっと、本当に静にそっと見守った。



 …っふうっ!…。

大きく 息を吐いて、両手を真っ直ぐ 青空だんだけどに、伸ばし息を吸込んで 呼吸をしたジークは、ボク達をみて やっぱり破顔した。

 「このヤロー!ケンカなら買うぞ!トコトン殴り倒してやるぞ!」ジョーが いきり立つ! 

 「タイム タイム タイム!ちゃんと謝っただろ?もう 許してくれよ!2度と あんなバカはしないよ! 死にそうになって、色々吹っ切れた!ちゃんと 話すよ!マズは 帰ろう!」ジークは、清々しい笑顔と 屈託のない口調で、ボク達の先頭をきって、1階への階段へと 歩き始めた。


 「ボクの称号は、勇者のタマゴだ。聖剣エクスカリバーを持てば この世界に1人きりの勇者になれるだろう。でも、勇者のタマゴは この世界に沢山いる。」イーサンくんに 爽やかな笑顔を贈るジーク。

 「でも、ボクは 魔剣ジャスティスで、護りたい妹や 仲間達、大好きで大切なパカラシティーがある。勇者では、護れないそれは大切な 僕自身なんだ。ボクは、勇者ではなく、英雄になりたい。今生きている、ここで 英雄になりたい!」

 ボク達、一人ひとりと視線を合わせる 澄み切った瞳は、もう 全くブレもなくて!

…。…。…。

数秒後、

「英雄のパーティ?仲間?かあっ!チクショウっ!騎士団じゃねーかっ!くうっ!勉強せーにゃ 騎士団にははいれんだろーがっ!あーっ 勉強は だいっ嫌れーだっ!」ジョーが 突然ぶっ壊れ始めた。

 「ぶおっ!ゲホゲホっ!騎士団っ!王女様との悲恋っ!白馬に乗って…いやいやいや…ペガサスに…?もっとだ!ワイバーン乗りになろうっ!」ボブは、妄想ゾーンに突入?

 秘密基地、箱舟の中は 阿鼻叫喚の大騒ぎになった。



 「ニィニィ?」イーサンくんは、戸惑っている。不安気に ボクに、ひっつく。ぴとっ……。

 「イーサンくんは 大丈夫!いつもの 自由なイーサンくんで、いいんだよ!」クルクルパーマの 黄金の髪を、ナデナデすると イーサンくんも破顔した。とってもかわいい!!

 その超カワ笑顔に、その場の みんなが、イーサンくんを ナデナデしたり、ハグハグしたりした!阿鼻叫喚の嵐の中の 台風の目の如き、安らぎ!

 ん?台風の目って、安らぎか?

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