猫耳少女ミンミン
宝石の街パカラシティーで 花束売りの少女ミンミンに出会う。奴隷の首輪をしている 猫耳少女。マフィアとの 闘いの始まりだ。
宝石の街
真っ黒で 高い城壁に囲まれている、宝石や 宝飾品の加工で 大陸中で有名な街、パカラシティー(ネーミングセンス的には 残念〜。)は、上空まで 古代魔道具の、マジックシールドで護られていて、ワイバーンや エンシェントドラゴンでも、襲われないらしい。
魔物は、時々 魔石の他に、宝石もドロップするけれど ボク達には、王都錬金術魔術ギルド会長マシューおじいちゃんが 全部使う気だから、オーク肉や トリ肉を、この街の 孤児院に寄付しようと、寄ってみたんだ。
真っ黒で荘厳な 正面大門の、門番たちは 入街者を、厳しくチェックしていた。 「ヒースクリフ辺境伯家筆頭執事長セバスチャン他 8名、この街の 孤児院にようが在ります。また 2日程、有名な宝飾品ギルドなど 観光致すつもりです。」何かカードを 魔道具にかざすと、貴族専用レーンを スルスル通してもらえた。貴族って 待たなくていいから楽だね?
馬車の小さな窓からは TV出で見たパリの、シャンゼリゼ通りみたいな キレイな町並みが見える。今日は このまま、高級宿に泊まるそう!辺境伯家が 逗留するなら、格式のある所でないと 世間体が悪いそうだ。
高級宿なので、色んな設備充実 お風呂も広く、源泉掛け流しだったよ!
ぷかぷか ゆらゆら…イーサンくんが 温泉水に、浮かんで熟睡している!ラッコミタイダナァ〜…そして 起用だ。執事長セバスチャンさんは 湯冷めしないよう、イーサンくんに やさしくシールドで、保護してるよ。シールドのシャボンで ぷかぷかしてて みてると癒やされるぅ〜。
せっかく パカラシティーに、来たのだから 古竜の貴石賢者の石をみていかんねぇ!チラシを 宿の女将さんから貰って、夕食前のお散歩に出た フィンとマシューおじいちゃんとボク、大通りは キラキラと装飾されていて、とても キレイだった。
そんなボク達の前に 花束売りの少女が現れた。かわいい猫耳の 獣人の少女、隷属の首輪がついていた。マシューおじいちゃんが動いた。
「お嬢ちゃん その花束を、全部買うからの? そこの居酒屋に着いてくるんじゃ!」やさしいけど強引な声掛けに パチクリして固まる少女は、数秒後 頷いた。
テーブルには、色々な料理が並んだ。
「食べながら話そうかの?お嬢ちゃんは 何故奴隷になって、花束を 売っておるんかの?」と、焼き鳥の串を食べ 冷えたビールをゴクゴク飲んだ。
海老チリと 海鮮ドンを食べながら(やっぱ猫耳だから海鮮?)、ポツリポツリと 身の上を話し始めた。
「ワッチは ミンミン、商隊が 野盗に襲われて、奴隷商人に売られました。今のご主人は 古物商の、ゴードン様。8人奴隷がいて 花束を売らせていて、大きくなったら 貴族様に売られます。花束は 全部で、銀貨3枚です。」小さな肩が 少し震えている。マシューおじいちゃんは 古いミサンガ型の アイテムBOXに、病気を治すポーションを 三本入れて渡した。
「咳が治らな 仲間の小さな子どもに、ナイショで お水に入れて飲ませるのじゃ。大人達にも 絶対ナイショじゃよ?取り上げられるからの?」ミンミンは 頷いた。夕食のあと 銅貨が、30枚入った 小袋を大切そうに抱えて、小走りで去った。
「ミンミンを 助け出すつもりですね?」とフィンが言った。
「そうじゃ!犯罪奴隷は 自己責任の自業自得じゃが、ミンミンは 犯罪者達に、食い物にされている 被害者じゃよ。この貴族社会の 被害者なのじゃ! フィンさんや 手伝ってくれるかの?危険な 裏社会と闘う、危険な作戦になるじゃろうが……」暗い表情のマシューおじいちゃん。
「そうですね?ワタクシ1人なら、ゴードンとやらの 屋敷ごと、抹殺して 奴隷の子ども達を、極秘に逃して終わりますが、今のワタクシ達なら 根こそぎ組織を潰して、合法的に 奴隷の子ども達を、開放できるでしょう。」
「頼もしいのう!少し 長逗留になるのう。」マシューおじいちゃんは 何か決心したような、真剣な表情だ。ボクは、少し不安になった。マフィアと闘うんだろうな…ヤバい感じだ。でも ミンミンを助けたいと、ボクも強く考えた!
「ヒカル坊 よろしたのむ!」マシューおじいちゃん!ボク ガンバるよ!




