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スカーレット book

 スカーレット イグニッション

 

  プロローグ


 古本屋が ある。

裏路地の 隅っこの、そのまた目立たない 何なら、潰れた感モリモリ!?の 古本屋。

曇硝子に 気持ち気が利いた程度、透けてみえるショウウィンドウ。

勇者や 英雄、神々等の伝説の絵本が並ぶ 中央辺りに、スカーレット bookは、飾られていた。

辺境都市の 外壁に近い、どちらかと言わなくても りっぱな貧民街の、古本屋には 場違いな絵本。 

いつからかあるんだけど、値段が 金貨1枚! 

ショウウインドウで そこだけ、スカーレット色に 煌めいて見えるも 値段を確認した人々は、失笑する。

金貨1枚は、日本円なら 10万円!!

貧民街でなくても、一般市民家族4人が、1ヶ月お腹いっぱい食べて 笑って生活出来る、金額なのだ。

貴族様や 金持ちの商人なら、新品の絵本を 買うだろうし、貧民街で 本など買う酔狂者は、いないよね?

毎日、夕方 スカーレット bookを、見詰める子どもは、今日も 売れ残っているのを、確かめると 1つ頷くと、大急ぎで 走り出した。

孤児院の夕食は 18時、きっかりに 席に着いていなければ、夕食は 抜きなのだ。

5歳程の 子どもの、短い歩幅では 一生懸命走らないと、ギリギリセーフな 時間。

魔法のある世界でも、世の中甘くはないし 世間一般は、孤児には 普通に厳しいのが、当たり前なのだ。



 伝説の勇者様が 創った孤児院は、入所者を 魔法で選ぶ。

その1、辺境都市に住む 全く、全く身寄りのない子ども。

その2、ゼロ歳から 12歳までの孤児。満13歳の 誕生日までに、独立すること。

その3、孤児院の キマリを、マモル事。

等々である。

 ある赤ちゃんは、父親知れずで 母親が、不幸にも 亡くなった場合、辺境都市を護る 守護の魔法が、生命の危機を判断した瞬間 孤児院の、ベビーベットに 転移して来た。

 親や 親族からの、虐待で 生命の危機になっても、孤児院に 転送される。

その場合、親や 親族は、無条件で、子どもと 隔離される。それが嫌なら 虐待しなければ良かったのだ。

 孤児院は、衣食住が 保証される。清潔な 衣服、潤沢な食べ物、清潔な環境。身体にあった日用品、1人部屋(バス 水洗トイレ付で オートクリーン魔法付)、温泉大浴場等 一般市民も、羨む環境。

 そんな暮らしを しつつ、ひとり立ちを する準備を、着実にしなくてはいけない。ある意味、しょうもない親や 親族に、育てられるよりも 好条件なのだから、ひとり立ちに失敗したら 自己責任ということになる。伝説の勇者様でも、そんなヤツまでは 面倒みない。

 魔法や魔物もいる、そんな世界で 普通なら、生きているのが 難しいのに、辺境都市に生まれた 幸運を、孤児院で暮らせる幸運を 生かせ!と、伝説の勇者様は、言ったらしい。



 異世界転生者なボクは、多分5歳と少し?赤ちゃんの時、孤児院に転送されている。誕生日不明。

 黒髪、黒と 碧眼の、オッドアイは シークレット対応で、他人には 両眼共、黒眼に見えているらしい。

 5歳になり(多分)、お使いのアルバイトを していた時、たまたま通りかかった 古本屋、そのショウウインドウで キラキラ煌めく、スカーレットbookを、見た瞬間 自分は、日本人だったと 理解した。

 日本人だったのは、確定 しかし、名前は思い出せない。年齢は 高齢者!?だったかも(汗っ)。不確定な あんな恥や こんな後悔が、夢であって欲しい位にある 気がする。

 金貨1枚(10万円)。

スカーレットbookを、手に入れれば もう少し、日本人だった自分と 孤児院に、なぜいる?今の自分のコト(真実)が、解りそうなのだ。

 スカーレットbookを、発見するまでの ポヤンぽやんな、普通の5歳児生活から 生きる目標?道標一直線の、異世界転生者生活に シフトチェンジしたボク。

 アノ日 サクセスストーリーには、お約束の 【ステータス オープン】 を、 マズ試したんだ。

 5歳になるまで、白い部屋も 神様や、女神様も 現れなかったし。


 

  「ステータス オープン…」

夕食後、自室に 鍵をかけ、ベットに入り 呟いた。


【名前】ルーク(光は仮の名前)本名を発見せよ!!   

【種族】多分 人族かも

【レベル】 5(∞)

【職業】孤児

【称号】異世界人

【HP体力】100/100(∞)

【MP魔力】100/100(∞)

【ATK攻撃力】100/100(∞)

【DEF防御力】100/100(∞)

【魔法】全属性レベル3初期魔法(∞)

【lack運】強運(∞)

スキル  空間魔法(アイテムbox時間停止∞転移) 言語フリー

ユニークスキル  並列思考(演算) 隠蔽(ステータス改ざん)  アルティメットディストラクション


 あとは、ぽちぽちでんな…


 おいおいおいおい…ちょっとまてー……

いつの間にか 意識を手放していました…幼児だし…



 知恵熱でました。

3日程、赤ちゃん達と 同じ、観察室送りに……

考えること 整理すること、多すぎて……

3日後 一応、ステータス値が ゼロ揃いブミでなくて、本当に良かった!!!

 ゼロ歳の生まれたてだったら、ほぼゼロか、1からスタートだった可能性あり、今の精神状態なら 発狂モノだった・・・アブナイアブナイ!

 5日後、古本屋に スカーレットbookの確認に行って、入口のドアを押したけど 全くビクとも動かない。OPENに なっているのに。

 それから、ボクは 毎日一回は、スカーレットbookに 会いに行くようになる。

 スカーレットのあかい色は ボクのとても大切なモノなのだろう。

 




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