新規作成キャラ(上杉謙信のコピープラスチート、から始まるリアル戦国の攻略方法
超級設定でゲームスタートしました、しばしお待ちください。
。。。。
。。。
。。
。
長いようで短いような暗闇から意識が戻る。
ん? ここは?
気付くと正座した状態で座っており、足は満遍なく痺れている。
うぐ!!
今すぐ姿勢を崩して楽になろうとするが鋭い眼光が体を止める。
それを放つ若い青年は玉座からつまらなそうにこちらを伺ってるのでそのままの姿勢で状況を整理する事にする。
なにここ?
過去を振り返るがこの場に着席した覚えもない、それ以前の記憶も無く、自分が何者かも分からない。
いや、自分が何者かはわかるのだが何故ここに居るのか全く思い出せない。
そしてあの男、
覇気が、
半端ない。
今は熊に威嚇されてる気分である。
辺りを見回したら大広間
ぽつぽつと人が部屋に入って指定席に着いているようだ。
大部屋での席の配置は奥中央にどんと構える覇気覇気した青年の周りに4人のナイスミドル達、
それを向い座る集団。
何故皆侍ファッション?
と自分の服を確認すると同じ様な服を身につけてる。
私も侍?
何かの冗談?
もしかして。。。
自分は睡眠薬の類で眠らされた?
そしてこのセットに眠ったまま正座させ、起きるまで待つ。
その後、起きたら指定通りセットが動きだし、私が狼狽えて恥を晒す所を隠し取りするわけだな?
ドッキリなんぞに騙されんぞ!
あの若い男も覇気ではなく内心笑いを堪えるな?
と青年をもう一度確認しようと見たら目が合った。
うっ!!
もしかしてここドッキリじゃないかも?ちょっとまじで怖い、今手が震えてる。
彼の名前は仙石進、向かい座る侍の集団の間で正座中である。
ここでいきなり立ってドッキリなんぞに騙されんぞーーー!
と言えるような雰囲気でも無く
とてもシリアスでヤバイ設定に巻き込まれたのは確定した。
しばらく黙って様子を見よう。
そうしよう。
と進は思いそのまま空気と化す。
その後しばらくすると下席の席が綺麗に埋まる。
そして上席に立つ白髪のナイスミドルが喋る。
ここに集まった者は皆聞いたと思うが、春影ナガオ殿がこの度引退する事となった。
そして春影殿の弟が後を継ぐ事にになった。
こちらが景虎様だ。
景虎様
うむ。
我が景虎だ。まだ若輩者者だがよろしく頼む。
。。。。
。。。
。。
白髪の親父が向かい座る集団を観察しながら続きを待つがしばしの沈黙が過ぎた後に振り返る。
え?終わり?と台本とは違う展開に戸惑ってる様な仕草で景虎に聞く。
その他にも何か?
あああ
特にない。
なんとも言えない間を置いた後に白髪の親父はため息をはくと。
そうですか。。。
それでは集まった者は順番にご挨拶を行う。
名前を呼ばれた者はここを登る事を許可する。
サイトーと挨拶の進行が開始すると?
空気と化した仙石進は?
景虎ナガオ?ん?
なんか聞いた事ある!
うんうん確か上杉謙信になる人かー
最強の武将と言う設定だな〜
なるほど〜〜
騙されんぞ〜!
このまま静かに正座で黙視通す!
とまた空気に変わる進。
月影ナガオ!月影ナガオ!
ん?なんか聞いたことある名前?
月影ナガオ!おい!そこの小童ーー!
呼んでおるのに無視とはいい度胸だのう!
はぃ!すみません!いや!えっーと!はいー!
いいからこっちに来て座らんかー!
と静かに進行してた行事がいつの間にか教室でありそうな出来事に発展して注目される。
月影?でも私進?でも月影?と考えてるうちに時間が経って怒られる進事月影は急いで立ち上がると足が痺れ過ぎて前に倒れた後、
そのまま少しの間、前顔が床を付いた状態で止まったと思うとゴロンと仰向けになりそのまま頑張って立ち上がる。
顔はぬおー!っと叫びそうなのを耐えながら、爪楊枝状態の足を引きずって指定位置で座った、いや正座した。
はっ!この度晴れて成人を果たし、役目を果たす為に親方様の元に馳せ参じました。
と言い進事月影は頭を垂れてそのまま床の隙間を凝視している。
なんとなく形的に出来た?出来たよね?のパニック中なので何処かよそよそしい?
今はここを乗り切るのに必死である。
なんとも女々しい口調よのう?
何処で育った?
はっ!やばい。。。
しばらく深くお辞儀を行って急いで話を考える。
すると外交スキルがピキん?
柴田?
どうした?
はっ!
柴田で育ちました。
後ろで雑談してた重臣がこちらを見る。
では上杉が我を驚かせるために贈ったのであろうな?
今まで弟がおるとは知らなかったぞ!
連絡が無かったが。。。
そういう事なのであろうな?
月影はそのまま黙って頭を下げる。
その方は住まいは?
月影は頭を垂れたまま頭を横に振る。
ならここで泊まれ、場所はいくらでも有る。身内なら問題ないはずだ、刺客ならそれが都合よかろう?
と最後トゲのある事言いながらこちらの様子を伺うと幹部の一人が月影を警戒しながら景虎に近づく。
よろしいのですか?
と聞くが景虎がニヤリと挑戦的な笑みを浮かべながら、
かまわん。
と答える。
その後、景虎はまた無口になり、集まった人が一人一人景虎と挨拶を済ませていく。
普段喋らない景虎が喋ったと思ったらとっても疑惑めいた発言だったので進事月影は意識を失いそうになるのを堪えながら元の指定位置まで戻ると元の正座ポジションに戻る。
心臓はバクバク言っており、今は言いたいことがよくわからん。
心臓の音しか聞こえない。
視界の端から月影は周りを見ると
集会の挨拶も全てご苦労の一言で済ませた景虎が
いきなり質問した人物がどんな奴なのか周りが気になるようだ。
ここで少し状況の整理が必要だと思う。
先ず進は誰か?
進は2021生まれのジャパニーズボーイ、比較的普通の人生を送る何処にでも居るモブ。趣味はゲーム。
月影ナガオは誰か?
月影はとあるゲームで進が作成したチートキャラ。上杉謙信のステータスをコピペプラス改良を施した新規作成キャラ。
ものすごい最近遊んで居たので進は自信を持って言える。
100%ゲームキャラが何故私? ともう意味不明で有った。
もしこれがドッキリなさっさと出てきて楽にして欲しい。
オケーわかった!ナーイス!ドッキリ。。。もう心臓止まりそう
だが何故現れん。。。
いや!そのうち現れる、多分カメラの人が本番前にトイレとか、小のつもりが途中で大に発展して、そしたらたまたまトイレットペーパーが無くて今修羅場なんだって!絶対!
今隣の席のペーパーをベルトで上手く引っ掛けて取ろうとしてるに違いない!
だから後少し待てば!
と進はとりあえずそのままカメラが出てくるまでしばらく動きませんと決めた。
それから元の正座ポジションに戻り、月影は待った!
カメラが現れるのを!
。。。
。。
。
1時間程の時が過ぎて集会の解散が宣言されると下席に居た人達が立ち上がって出口に向かう。
月影も立ちかけたが、何処に行くかもわからないので正座を続行する。
その頃には月影は落ち着き始めていた。
足の痺れが既に不安という気持ちを凌駕して少し動くだけでコマが崩れ落ちる様な感覚。
スーパー痺れていた!
この微妙な麻痺バランスの中で体を上手く載せておく事で既に精一杯一杯、もはや悩みなどない。
それから20分程で下席が月影一人になり、上席に居た景虎が立ち上がって降りてくる。
お前正座好きなのか?
よく我慢できるな?マゾか?
長居してほしく無い政事は正座で行うとは良く言った物だと思ってたがお前には当てはまらぬようだな?
いえ、足が痺れて感覚が無いので出来れば畳の上で横になりたいです。 好きと思うのは得意の痩せ我慢にございます。
なら楽にして良いぞ?
はいっ!
と月影は遠慮なく足を前に出してくつろぐことにする。
景虎何故か近場で茶碗座りで前に座り顔を注意深く拝見している。
親父の面影はあるから隠し子か?
いえ、存じておりません。
そうか。
着いて参れ
景虎は立ち上がると出口に向かい家臣が向かった反対方向歩いていく。
月影は景虎についていく。
会話は無い。
部屋を出て右が出口?左が住まい?と思いながら辺りをキョロキョロ見回しながら廊下を進む。
すると景虎が
前を向いて後ろを見せてるのに
あたかも見てるように聞く
そんなに屋敷が珍しいか?
柴田も同じような物だろう?
いえ?僕が住んでいた所はこんなに立派な所ではありませんでした。
とボロをこれ以上出さないためにそこで会話を切る、
そうか?
と景虎頭を斜めに向けて返事をした後にそのまま廊下を進む。
誰か居るか?
はいっ!あ?大旦那様こちらにどの様な御用で、呼ばれれば直ぐに参りましたが? とへまをしたか心配する声で不安な様だ。
あああ
景虎は別に脅した覚えもないのに怯える姿を見て僅かに困った顔を見せると
いや。
普段やらないことはやるもんじゃないな?
こいつを頼む。
家族として扱ってくれ。
と言って月影の前をそれて横に立つ。
はい!
と怒られてる訳ではない事に安心して明るく答える。
景虎が月影に向くと
我は行く。
と言い来た方へ戻っていく。
進事月影は急いで来た方を戻る景虎に挨拶する。
はっ!ありがとうございました!これからもよろしくお願い申し上げます。
と力いっぱいお辞儀を月影は行うと、
景虎は手をひらひら振りなでもないジェスチャーを行いながらスタスタと反対方向に歩いていく。
進事月影は景虎の後ろ姿を見ながら思う。
あの人は謎だ。刺客とか言って普通に前を歩いてるし、今も背を向けてるし、わけわからん。
景虎が見えなくなると振り返り女性に話しかける。
すみません、お世話になります。
ナガオ月影ですと挨拶する
女性はへぇ?と一瞬戸惑うと、直ぐに身を整えて。
失礼しました、月影様。
お部屋へ案内します。
とすっとお辞儀をして廊下を再度歩いていく。
しばらく進んだ先で廊下に座り込み、襖を横に引いて開ける。
そのまま正座スタンスで月影に丁重にお辞儀をして
こちらが月影様のお部屋になります。
あ、ありがとうございます。
出来ればしばらく一人にさせてもらえないかな?
後食事の用意は?
お願いします!
お荷物などをこちらに運ぶ必要はありますか?
い、今はないかな?
わかりました、お時間の時は一度お呼びに参ります。
ありがとう!
と言って月影は部屋に入ると彼女はそのまま静かに戸を閉めてくれる。
はぁーーーーやっと一人だーーー
と月影は床に倒れ込むのであった。
こうして進はいきなりナガオ邸に現れて、刺客疑惑をかけた景虎の同居人になるのであった。。。
(説明:もし景虎が死んだ場合、月影を後継者として据え置ける。
その存在を誰が庇護してたかで柴田と答えた進はつまり上杉定実の陰謀と知るが。
家臣として送ってきたので刺客か否かになる?
英国など王族なら普通はそこで処分するが、景虎は家に置いて家臣にした。
まあ景虎がそう言う性格だったと想定した外交スキルが働いたと思われる。
月影は嘘をついた自覚は有るが、柴田と何故か思ったので柴田と答えた。)
ーーーー2
進は夜食は家族総出で食べると思ってかなりビビってたが、部屋に用意してくれて、一人で済ませた。
あっさりで少し物足りない食事だった、別に文句は無いけど、強いて言うなら肉が一切れ欲しかった。。。。
米と汁物でオカズが漬物でとても簡素。。。。グズン。
一粒?いや滝のような涙が進むの瞳からこぼれ落ちた。。。
その後布団を用意してもらい、とりあえず寝ることにした。
もしかしたら起きたら夢だったでこんな理不尽が終わることを祈って。
その後考える事を辞めて寝る。
多分夜の7-8時とかに寝た進は普通に夜明け前に目が覚める。
体が少々冷えたのか瓦に行きたくなり、そっと布団から立ち上がって部屋を見回すと夢はまだ続行中の様だと独り言を言う。
その後入り口の襖に向かい。
そーーっと襖を開けて廊下に顔を出して車が通らないかを確認する。
うん、昨日歩いた廊下だ。
そして誰も居ない。
そして進はまたスーーっと襖を閉める。
昨日景虎の発言のせいで自分が刺客の疑惑がかかってる今、あの廊下を一人で渡る勇気がとても無い。
そもそもトイレなんて何処に有るかもわからない。
進はトイレを諦めて布団に戻る、
そしてようやく自分の置かれてる状況の整理を始める。
自分がゲームのキャラならここはゲームの世界なのだろうか?
設定がリアル過ぎで実感が持てない、正座はちゃんと足が痺れるし、周りの人もリアルだ。
あれがCPUとかあり得ない。
ならここは本当の過去?
いやそれもあり得ない。
記憶でしっかりチートキャラを作った覚えもある。
とあるゲームで上杉プレイを楽しもうと作成した記憶が。。。
説明:
家臣プレイで上杉として始めたが、大名は操作不可で肝心の上杉謙信が使えない事に気付いて、上杉謙信のコピーを新規作成キャラで用意してそれで遊んだ。
そのチートキャラになった進は?
プレイヤー?
もしそうなら日本統一を達成するまで戦が続くと言う事なのだろうか?
戦国系統ゲームが好きな進が
今居ると思われる世界、
戦国立志伝の中、
レトロだが良作!と不動の人気を誇ってるゲームを想像していた。
最近ハマって若干生活が色々手抜きになる始末。
良くゲーム中にフェイスアートが消えるバグに遭遇するレベルで
この先話すと痴話になるのでここで晒すことは控えるが、ん?
作者の話?いや進だって!
ごく最近の出来事なので
ススム
はそのゲームの世界に入ったと思う。
2歳下の弟設定で、
他にもプレイ中、色々と条件をクリアすると貰えるスキルなども
めんどくせーーと言う正当な理由から、どうせチートするなら最後までやるべし!とツールで付けたのだった、
正真正銘の
チートオブチートキャラ。
上には上は居るが、何処までもゲームのバランスが崩れる方向で作ると一方時なオセロゲームになる恐れがあるので進はゲームが用意する特典などの取得までで抑える。
それでもプレイして結局武田と正面から戦をして勝つレベルのチートだったが。。。
というか通常プレイでも可能か。。。
と進は布団の中で今おしっこ我慢中考える。
クリアーすれば出られるって事なのか?
月影は少し踊り始めた。
そうなの?とリズミカルに体を動かしながら脳内で聞いてみるけど誰も返事しないので全く分からない。。。。
どちらにせよ、このまま行くと絶対戦に行く事になるのは確か。。
しかも相手は武田、生半可な戦力だと超級モードの場合あっさりきた越後あたりまで追いやられた気がする。。。
今のこのモード?は超級なのだろうか?
と思った月影はどうやら峠を越えた様だ、また布団の上に座る。
ゲームは最近いつも超級設定、それ以下はもう遊ば無いのでそうだと想定する進は
戦が始まるまでそれほど時間が無い事を思いだす。
確か2年ぐらい誰も表だった行動しない静かな時期が過ぎてか?
いや、それはスタートするキャラだけで大名は春になったら戦を始める?
それ以降全ての大名が理不尽な程に攻撃的になる。弱者は従属する事で延命が可能だが家臣を失っていずれ消える。
この世でゆとりを持って生きようと思ったら先駆けた行動が必須。
幸いな進は最強武将のドッペルゲンガーで有利なはず。
私はチートキャラでこれは所詮ゲーム。
そう思った月影はまた立ち上がり踊り始めた。
そうこれは所詮ゲーム!
いくら世界観がリアルだろと難しく考える必要は無いいいいいいい!と小を超我慢して乗り切った様だ。
ゲームはプレイヤーに攻略されて当然!
そして私はチートオブチートキャラ!負けるわけがない!
月影はブンブン体を振り回しながら言った直後にまた峠を越えて大人しくなる。
そう思うと進は今まで感じてた緊張感、どうしよう分からない不安から解放されてここがリアルの世界と言う実感が少し薄れる。
少し落ち着いた進は
ここはゲームか。。。と思い
ステータス!
。。。。。
って叫ぶが何も起きない。。
ステータスオープン!
。。。。。。
ウィンドー!
。。何故何も起こらん!!
その後視界の中にアイコンが無いか隈なく探したが、何も無かった。。。
その後1時間程色々試したが何も起きなかった。。。
何でだーー本当にゲームの中かここー?
わっからーーーん。と進はあまり自信を持てずに迷うとまた踊りだす。
ーーーー3
色々試した後にここが本当にゲームかわからなって布団の中で小の我慢で暴れ始めると屋敷内が騒がしくなる。
何が起きてるのかチェックするために月影はまた廊下の様子を見にくと自室に案内してくれた女性を見かける。
あの!すみません、川屋はどちらの方角か分かりますか?
はい、ご案内しますね。
月影の心の中で
やったーーー神!
そしてまた峠を越えて落ち着いた月影は前を歩く女性に聞いてみる。
どうしたのでしょうか騒がしい様ですが?
はい、今朝玄関で予定が無い木箱が大量に詰まれてまして大騒ぎでした。
木箱ですか?中身は?
いえまだ
月影様は何処じゃーーーーと声が後ろから発生して振り向くと?
年輩の男が自分の部屋の襖を開けて中をのぞいてる。
はい?私がそうですが、どうしましたか?
月影様?
貴方が?
はい、私が月影ナガオです。
そちら宛に今朝荷物が届いて今困っております。
どうかご指示をいただけないでしょうか?
私に?
と思い返すがそもそも昨日いきなり何の事前情報も無くいきなり月影になった進が荷物を手配など覚えが有るはずもなく答える。
う〜ん思い当たりませんね、とりあえず行ってみましょうか?
トイレにようやく迎えた月影は荷物の確認と言う作業でまた引き返す。
あうー仕方ない我慢しよう。幸いもう少し持ちそうだ。
そのまま急足のおじさんについて入り口まで向かう。
玄関を出ると数人の男が大きな木箱を囲んで騒いでる。隙間から中を覗こうとしてる様だが、真っ暗なので何も見えない。
これはぜってーーあれだよ。
とワイワイ騒いでる。
月影が男と玄関を出ると皆の視線が一旦月影に集まる。
んーー注目されとる。。。。
あの箱の中身を見るのが怖い。。。。トイレ行きたい。
月影は木箱に近づくとそれを囲ってた男たちが道を開けると
現れた木箱に横面にナガオの家紋、木箱の隣に建てられた札を見ると月影ナガオ宛に
デヴェ ロパから贈り物?
と書かれてる。
。。。。。。
すごく現実に配達ですか?しかも真夜中に?一体全体この世界はどうなっとんねん
札を見た月影は呼ばれた男を見るとにこりとスマイルする。
僕宛の様ですね。
取り敢えず中身を確認してみましょうか?
てくてく一番手前の箱に近づいて積み上げられてる箱をトントンとジェスチャーを行うと興味深々に待ち構えてた男たちが箱を囲んで持ち上げて急いで地面に下ろす。
それを注意深く月影は確認すると
箱の表面に黒い塊が刺さって蓋が固定してあるのを確認すると。
頭を横に振る。
これは
道具が無いとダメですね?
とトイレに行きたいので先に済ませる方向に話を進めようとすると
オレオレオレと言わんばかりに男は自分の刀を提供する。
おいおいいいのか?
トイレは行かせないと言うことか?
。。。
。。
それじゃお言葉に甘えて、
月影は刀を抜くと何故かそれが握り慣れてる感覚が不思議だと思いながら、手早く可憐に隙間に差し込み蓋を開けようと下ろすとパキッンと刃先が折れる。
俺の刀が!!と男は涙目になりながら落ちた刃先を拾う。
あ!
す、スミマセン。元々この様な用途に作られてるものでは無い様で、でもこれなら?
それでも先端が折れる事で道具としての使いやすさが増したのでそのまま次の挑戦を行うと蓋がパカっと開く。
中を覗くと?
これは?!
と今度は我慢しきれない勢いの奴が襲ってきたので月影はぴょんぴょんと跳ね始める。
男達が群がって中身を見ようとる。
大砲の砲門が積まれてた。
これはあれだよ、野心タイプの武将と仲良くなると貰えるスキル、大砲。
月影は今リズミカルに踊り始めて周りが注目し始めてる。
そう言えば月影ナガオは野心タイプで大砲のスキルも先に付けてました。
いきなり使えるから戦では大砲を設置して待ち伏せとかして兵の消費を抑えた覚えがある。
これは言い訳を考えるのは厳しいぞ?!
ともう限界突破!赤ゾーンに突入すると
それを兵舎の倉庫に運んでくださいと叫ぶと走りだす!
もう無理ーーーーーー!
と月影は廊下を走りながらそのまま横の庭に飛び出して、2メートルは有る塀を軽々と飛び越えて森の中へと消えた。
ようやく用を済ませた月影は後に簡単折れた鉄の刀に思ったより強度が無かった事が頭を離れなかった。 普通は大砲だろう?
ーーーーー4
朝ごはんは煮干しが2本きたーーーーー!
肉だーーーーっ!
と涙を流しながらガッツク進事月影はその後問題の荷物について
景虎に呼び出しを受ける。
当時大砲が珍しい物と思われるかもしれないが、普通に贅沢品として存在してた。
それは書物で読む、大名なら誰もが欲しいオモチャ(兵器)だった。
それが景虎ではなく月影に贈られたことが気に入らないのか?
少し景虎は不機嫌の様である。
今朝の騒動の事は聞いた。
大砲が送られれてきた様だな?
デヴェロパは南蛮人からか?
と景虎は言うとその後はお前が喋ろ的な印象でこちらを注意深く見る。
月影はとりあえずお辞儀の体制のまま顔を上げずに考える。
さてどうするか。。。
顔を上げて景虎を見ると
デヴェロパは去年出会った南蛮人ですね。少し困り事が合って立ち会う機会がありました。
私も彼が大砲を送ってくるなんて思ってないので同じ様に驚いてるところです。
使い方はわかるのか?
はい。
よし、いくぞ!
はっ!
そのまま兵舎に向かう。
気のせいか歩みが早い、景虎もニヤけて少し怖い感じだ?
質問もあれ以降聞くこともなかったので助かったが、景虎は重度なコミュニケーション下手で助かった。。。本当に、本当に。
大砲は分解して箱に詰められており、台車と思われる物に大砲を乗せて?
これどうやって固定するのだろうか?
あーこのパーツを上に取り付けてと。
言いながら月影は組み立てる作業を指揮して大砲を組み立てる。
ものすごくシンプルな物でホッとした。
組み上がった大砲の荷物から玉と粉が入っているだろう樽を大砲の近くに置いてもらうと準備が出来た月影は取り敢えず皆に離れてもらう?
砲門の前に立つと使うであろうステックを手に取り先ず砲門に投入してみる。
フィーリングを確認して棒を取り出して中を確認する。
空の様だ、何故そう言う行動を取ったのか月影はわからないが何故か基本と思った、その後袋に詰めた弾薬を投入して棒で奥に固定、その後球を込める。
ちゃんと大砲の穴の中央より下にある様に押し込む、火薬と玉の間に空洞があるほうがいい感じに飛ばせる事を何故か体は知ってる、これらの動作を無意識に手際良く行う。
後は導火線を投入して点火するだけの所で月影は準備完了の仕草を送るが、誰も認知してくれない?
何故オケーがわからない?
まだ全国共通じゃ無い?
仕方ないので一旦説明の為に景虎のところに戻る。
親方様打つ準備が整いました。
見事な手捌きで合った、ご苦労。
こちらでは危ないので少々移動が必要だと思いますが如何なされますか?
かまわぬ、あれを撃て。
といきなり門の扉を指す。
いや、それはいささかまずいかと?
かまわん、どの程度の威力か見たいのだ。
はっ!
月影は軍隊で行う歩幅の短いステップで大砲に近づく、導火線を投入する穴をチェックして、脇差しを差し込む、
ぷすぷす導火線がちゃんと火薬に届くのを入念に準備しながら近場の兵に大砲の移動を頼む。
ほとんど向きを変更するだけで照準を捉えた大砲に一旦退避命令を行い、月影は導火線がを灯しながら大砲に近づく。
手際良く、それを差し込み口に差し込むと大砲の斜め後ろに移動して導火線が穴に到達するのを眺める。
来る!と思った時に、
打ちます!と一言叫ぶ。
どーーーーんと大砲は放たれて前に煙が放たれてそれが空気を打って広がる。
数秒して空気が風を起こして辺りが払われると前方の扉は?
木材が弾け飛ぶ派手な物音ともに球が当たったであろう部分が見事に粉砕されて居た。
ただぶっちゃけると結構小規模?
爆発が無いので思ったほどの威力はないのだなと思いながら景虎を見ると目が輝いてた。
その後屋敷は騒然なパニックに陥り、月影の名声は何故か上がるのであった。
翌日商人が訪れた。
貴方が凄いと噂を聞きました!
どうぞこちらをお納め下さい!
と月影は初のワイロを受け取るのであった。
ーーーーー5
翌日
この先どうしようか真剣に悩んでる月影の所に景虎が自ら現れる。
おはよう。
おはようございます大旦那様。
その様に呼ぶ必要はない、景虎と呼べ。
いえ、なら景虎様と呼ばせて頂きます。
今日は予定はあるか?
いえまだ自分が何をするべきか皆目検討もつきません。
ならついてこい!
その後大砲を運用する為の兵を決めて月影がその隊の隊長に就任した。
兵長に昇格する。
1週間が過ぎる頃に
ゲームの設定通りに領地の一角にあるエリアの管理を任された。
給料はなんと!
そこから徴収する税マイナスピンハネプラスワイロ!
とよくわからない制度である。
基本的にたまに領地を訪れて、人の声を聞き改善を施す事。
そこから上がる資金は自分でやりくりするので運が悪いとここで詰む。
運が良いと努力0でも一番稼ぐシステム。
ようは領民次第で有る。
月影は比較的マシな領土を管理できたと今は思ってる。
ゲームなら
開拓を進める為の物資を集める所から始めるが、流石にリアルは更地からのスタートでは無く、ちゃんとした街だった。
既にある程度の人口がそのエリアに住んでいて、その街の人は特定の産業を請け負って生計を立てる。
エリアマップも無ければ、なんの情報も無いこの鬼畜モードでどうしろと?
月影は思いながら託された領土の視察に訪れる。
大きな川など見当たらない山間の地形で探鉱が盛んなエリアな様だ。
時折通りかかる人は皆薄汚れて居る。
今は数人で馬に乗って説明を受けながらとある鉱山に向かってる途中だ。
ふふふ私は馬を随分上手く乗りこなしてると思わないか?
自慢だが初めて乗った時からスキルのせいで何故か体が勝手に乗りこなしてしまうのだ。
いまはてずなすら握らず馬の上から地図を広げてそれを確認中?
ふふっおれ今いけてるな!
かっこいいっ!
多分馬乗りスキルと思われるのでこの世界がゲームで有る自信が最近出てきた!
それで
今は豚鉄を作る現場の訪問に向かってる。
何故よう場に向かってるか?
それは先週大砲の箱を開ける時に使った刀が余りにも簡単に折れたので現代の最先端知識を活用して何か出来ないか思い赴いたのだ。
丁度冬でやる事もない。
唯一フル稼働してる現場を訪問する事にした。
まあ理にかなってるかもしれない、寒い時に暑い作業を進める?
日本の鉄事情は産業と言うより、
遊牧民が草を求めて移動するように砂鉄が取りにくくなると直ぐに移動する為、簡素な作りでボロい村だった。
そこで集めた現物の加工作業を拝見する事が出来た、正直想像してたよりだいぶしょぼかった?
野外バーベキューかよこれは、一緒にお芋持ってくればよかったと思うレベルである。
文献に出てきそうな手法を想像してたけど、考えてみればそう言う物は政府やら色々な分野の最高峰が残すものであって普通はテクノロジー無しで鉄を掘り出せと命じられたらこんな感じになるって事なのか?
ようは地面を掘るそれを繋げるなどの作業で釜に見える物を作って
底に溶接した物が貯まる?
巨大ピザレンジに投入して風を送る?
お前ら一体何をしているんだ?!
まさか!!
底に貯まるのが収穫物なのか?
他は?
と異常なロスを産出する現場を目撃。
余りに酷すぎて改善する提案が全く思いつかない。。。
これ、やばい、これ、死ぬかもしないかも。。
でも炭だけで温度を達成しようと思ったら風を送る以外無い、
そう思うとこの方法を思いついた人はすごかったのかもしれない。
でも巨大な鉄の容器がくるくる回転してけたたましい量の溶鉄が流れる光景を見た事ある月影にはこの方法は原始的過ぎて落ち込むレベルの出来事だった。
3日程掛けた視察も終わって月影は更に真剣に部屋で今後の対策を練って居た。
やばい、これゲームなの?
インターフェイズぐらいをつけて欲しい。何をどうすれば良いのかさっぱり。。。
月影の顔は焦ってるが、まだパニックを起こす事なく次の確認作業に移る。
とにかくだ!まだ時間はあるはず! 次は鍛治工房を見学しよう!
次に訪れたのが鉄を扱う作業場。
ここは鉄を撮る作業場と違って空気が違った。 あーープぅローーフェッショナーールな雰囲気いい、実にいい。
ものすごいテンポのいい鉄が連続して叩かれる音が響いてる。
作業場を眺めてる人は皆真剣な表情で眺めて居る。
作業は1時間ほど続き、休憩が入ったタイミングで月影は職人達に話しかける。
そこの叩いてる鉄はどの様に確保してるのですか? と聞くと
えぇ?!いきなり話しかけられると思ってなかった職人がビビってる固まってる。(格差意識により)
すると一緒に作業してた若い男が答えてくれる。
それは村の豚鉄を溶かしてさらに洗った物だ。
洗う?
ああすまん鉄はなて言うか鉄以外の石ころが入っててな。
刃物にする前にある程度焼き取る。
それを取らないと武器にしても脆い。
なるほど〜
その作業を拝見させていただいても?
親方?
あああ構わんが。
それから次に鉄に練成を行う時に訪れる約束をして屋敷に帰った。
月影は作業場で見たバージョンよりアップデートされてるが、炭を使った溶解した液体をそのまま暖炉に貯めて焼き続ける作業を見続けて、半日で挫折した。
いやもういい、寒い、帰りたい。。。
かなり落ち込んだ様子で屋敷に帰った。
かれこれ二週間程走り回った月影は?
不便すぎる!
これ絶対ゲームじゃないよ!!
設定が無ゲーだろ!!
デヴェロパーは何処じゃーーーーー出てこいやーーーーー!!しばいたろうか!オラーーーー!!
現実の厳しさと言う奴に直面していたので有った。
ーーーーー6
しばらく発狂して騒いだ後、落ち着いた進事月影は考える。
いやまだだ!
まだ試してない事が有る!
その顔は窮地に迫ってる。
次に月影は砂鉄を掘ってる現場に訪れる、燃える石に付いて聞き回る。
存在は確認されてるが、排出するガスが有害で余り使用されないと言う事を知る。
有害だからか。。。
ならコークスは?と石炭から作るコークスについて聞いてみると?
ナンダーーそれ?と知らない様だった。
これだ!
月影は二週間かけて見回った現場、今あるものに何を足せばお金になるかを考えていた。
最初はかなり行けると思って張り切ってたが現場作業を確認していく事に心を折られていった。
時代が違い過ぎる。
何か無いのか?
諦めかけたその時だった
頭の中の現代鉄の生産雑学。
コークス
飲料水の方じゃなく、鉄を溶かす時に使う素材。
石炭を砕いてじっくり密閉空間で蒸すことで不安定な物質が石炭から取り除かれる。
残った粉は燃えても安定していて一定の温度を保つ。
これを砂鉄と混ぜて一緒に焼く事で?鉄の温度を上げる、それも最適な1500度を保つのが容易になる魔法の粉?
しかも!不人気の石炭を好きなだけ使える上に、元の素材がタダみたいなものなので炭を作るよりはコストが安いはずだ。
方法さえ設立してしまえば、ちゃんとした産業に発展出来るかも知れない。
先ずはサンプルを作って鍛治職人に見せるところから始めるか。
そこから用は相談で知恵を貸し合えばなんとかなるかもしれない。
目標を見つけた月影は春が始まる前に事前準備走り回る。
それから一月程の月日が過ぎた。。。
親方ーー
結果どうでした?
と月影が見覚えのある鍛治工房の入り口を覗き込んでる。
月影様か!!
と月影を見ると一目散に駆け寄ってくる。
あれは本当に石炭なのですか?
ああああいや石炭を原料に使ったコークスと説明したでは無いですか?
コークス!
その反応を見ると何か変わった様ですね?
あああ鎌の温度が大幅に上がっただ!
それでほれ!
と固まりを見せる。
おおおおお
それは随分大きな固まりですね。
そうじゃー今月分の鉄を一回の練成で用意できてしまっただ!
説明:
炭のみは通常は溶けるのに時間がかかるがコークスが一緒に燃える事で熱が安定する。後は炭で温度を上げると均等な熱が鉄を溶かすに対して
炭のみだと、温度がところどころまばらになり溶けにくい問題の解消に繋がる。
あの粉まだ有るかだ?
えええ
今生産を安定させてる所です。
後2月ほどすれば安定してこの村には十分な量を生産出来るはずです。
おおおお月影様はお天道様の様じゃ!!
とじじいはまぶしい何かを見る仕草、月影様が輝いておるぞーーーーー!
それから半年、鉄の産出量が超大幅に増えてコークスの生産も順調に伸び始め、月影は村のお天道様として崇められる様になったとさ。
ーーーー7
大砲部隊の隊長に就任して兵の統率が既に98だった月影は初日から既に百戦錬磨の武将を超えるレベルだった。
月影が現れてから平均より少し下だった部隊が今やナガオ軍の最強部隊、
ゲームのスキル修正によりとは誰も知らないが、
軍事演習で未だ無敗を誇っている。
たまに発動する、馬乗りスキル、英雄スキル、守衛、大砲などのせいであり得ない実力を発揮する事に慣れて要約まとまりが出てきた所だ。
他にも色々有るが、事戦闘に関して順調だ。流石上杉謙信だ!
それより開拓は全く順調に進んでくれません。
やはり景虎の内政62ポイントはキツイ。
何をやっても日数がかかりすぎる。
それは内政が3の小二郎ほどでは無いが。
たかが畑が一月近くかかる。
最近は小次郎に転生しないで本当によかった!
と思えるお陰でそれほどストレスを感じなくなったが、
2000年日本ならトラクターで機械を引いて1日で終わる作業が一月かかる。
何故そんなにかかるか考えてみた。
密偵の報告に寄るとサボり込みでかかる期間だそうだ。
自分がいる時はマジに仕事してる様に見える、なのにあの遅さ。
もし大砲部の隊長を務めてなかったら、ストレスで禿げる所で有る。
通常業務に大砲を数発打つ練習が含まれ、その時に溜まった鬱憤を晴らす。
うてーーーーーーーーーぃ!!
どーーん
粉砕される的を見ながら満足に頷く景虎。
最近良く会う。
近いうちに戦が始まるのだろうか?
そう言った内容は重臣の間で供給して我々家臣には出立のギリギリまで教えてもらえない?
いや多分重臣から家臣に漏れるシステムなのだろう、
でも景虎が自分の事に無口すぎて殆ど一人で喋ってる月影が拾える情報は余りなかった。
多分今年はまだ戦に出してくれないのかもしれない?
こう言う所はゲーム設定に近いならインターフェイスぐらいつけて欲しかったなー。これじゃここがゲームか分からないっす。
とかふざけた事を考えながら景虎に近づく。
大砲は皆上手く扱える様になったようだな、大義で有る。
そなたは多才な上に錬金術にまで手を出して成果を上げる。
我より当主が向いてるのかもしれんな?
いえ。そんな事は全く。
まだ若輩者ゆえ好奇心に逆らえず行動してしまいます。と照れながら言った後に
錬金術は楽しいですね。
余裕が有ればもっと見識を広げたい考えております。
今後鉄の強度を増す実験など、出来そうな事が沢山あって、
ですが誰でも扱える物でも無いので人材の育成していずれはと考えております。
ほう?なら我を頼れば良かろう?
と景虎の目がキラリと光る。
ゴールデンフィンガーx議員のスキルが発動したもよう。
戦が直ぐ始まって、それ以降、景虎と会って無いが、凄い数の人が特定の村から選別されて、月影の領地に移り始めた。
難航してた開拓が進み。
月影もようやく議員のスキルが覚醒する。
日数と人員の削減の技術を身に付けた月影はそれを取り入れて効率よく開拓を進める。
更に業務を開拓すると宣言する。
この鉄を使って容器を作りましょう!
容器?
そう!溶解した鉄を入れる鍋です!!
はあああああ??!
と周りで話を聞いていた職人達が一斉に非難する。
それは無理ですよ旦那!
何でです?
だって鉄溶けるだろそれ?
鍋の方ですか?
そうだ!
だからここに有る一番良い鉄を使うのですよ。面積が有れば大丈夫!多分大丈夫!!多分!!
すると一番年長者の職人が鉄の前に出る。
一月分の鉄ですぞ!!
それに武器を作る様指示ももらってる、親方様に叱られますぞ!
大丈夫ですよ。。。多分(小声)
ダメじゃーーーーーー!!!
と鍛治の親方が騒ぎながら鉄塊に抱きつく。
これで良い武器が作れそうなのじゃ!いくら領主様の弟でもこの鉄をそげんなもんに変えるのは反対じゃ〜〜!
月影は少し考えた後に困った顔で親方に語りかける。
でもこの程度の量だと鍋を作って錬成に成功すれば、
もっと沢山、
しかも、
更に良い鉄、
が撮れますよ?
既にコークスと言う魔法の粉を持ち込んだ月影は異様に説得力があると言うか、
もっと沢山、それと
もっと良い鉄が取れると
言うところに親方が反応する。
もっと!良い鉄?
とはどう言う事ですじゃ!!
と親父は発狂気味のフェイスで今度は月影に抱きつく。
落ち着いてください。暑いですので涼しい所で話しましょう。
それからジジイの意見を取り入れて、小型の鍋でトライする事で了承を得た。
鍋作り方も、型に流し込んでベースを作る工程が必要となり、かなりの量の鉄が使われる。
鍛治の親方はウオンウオン泣きながら溶解した良質の良い鉄を型に流し込む。
そして出来上がった釜をどの様に回すか考える。
同時に釜を使って見ながら徐々に、失敗から学んでまた釜を作り直す。素材を再加工?いえ消費です。
ヤクゾギャーーーーヴーーと叫ぶジジイ職人。通訳:約束が違う。
月影はその他にも鍋を削って穴を開ける道具の作成でジジイを泣かせる。
玉鉄>玉鋼と言うとてもとても貴重な金属レベルの代物で削り道具を作った。他に代用品が無いので仕方ないと景虎を納得させた。
そして寄り現代の形に近づいた鍋に月影は満足する。
次に熱風を鍋に送る為の管を実現するために鍋専用の建物の建設を始める。
企画があまりにも斬新で奇抜と最初は好評であったが。
案の上、
建物は炎上した。
これはやはり武士の仕事では無いのでは?と周りが騒ぎ始め。
月影がまだ幼いと言う名目でプロジェクトリーダーから外されツナサダ柴田がプロジェクトを引き継ぐ。
やんなこんなでそれから1年。
月影は子供らしい面影もなくなり、
それなりに良い体つきを見せた頃に鍋は完成する。1550 12月?
素材も予定以上に使ってしまい後に引けない鍛治職人たちは、
それはそれは必死で完成させた事は月影は知らない。。。
ーーーー8
鍋を使う為の蔵が燃えて半月。
月影はいま茶屋で柴田に呼ばれて相談を聞いている。
火災事件の後に鉄加工部を引き継ぐ事になった柴田は正直困って居た。
月影の様に現代知識を持って居る訳でも無く、特別頭が良いわけでもない。
そもそも何故自分がこの役職につく事になったのかも分からない。
(それは景虎の属性みたいな物?)
鉄の生産は文官として把握する必要な知識の程度。
だが経費と出費の欄を見たら側頭するレベルの損失を抱えた、超赤字事業だと言う事が判明した。
こ、これを立て直す??無理でしょおおおおおお!!!!とか髪の毛が抜けないように頭を押さえる柴田は必死に考えた結果、
先ずは前任に会って事業内容の把握を行う事にする。
蔵が燃えた事で発生した損失は無いものとして、このままプロジェクトを続ける意味が有るのかを見定める。
内容に寄ってはこのまま解散して人員を他に回す事で損失を取り戻す事も検討しつつ、
目の前に座る少年の話を伺う。
柴田が月影を始めて見たのは景虎が大名に就任した集会の時。
黙々進んでた集会が一時大騒ぎになったのを鮮明に覚えている。
あの時のドジな少年が?
翌日大砲の入手に成功して一躍有名になったと思ったら。
次にコークスを用いて僅か半年で鉄の生産を大幅に向上させる。
その実績が買われて、次に提案した事業は未だ成果を上げてないが、その分期待が高かった。
それがまさかの炎上、
大きい損失を残して失敗した。
幸い誰も怪我する事なく、集落の一部が炎上した程度で収まったので人員をそのまま別の領土の移して開発を進める形で続行となった。
問題は柴田の管理する領土はそれ程裕福なわけでもなく、月影と同じような条件で特に石炭が大量に取れると言う理由で実は採用された。
月影のもたらしたコークスを生産させ、柴田の領土もマシな程度に収入を得られる様になった最中いきなりの超赤字事業の受け継ぎ。
もうたまった物ではない。
もし失敗したらなど考えただけで肝が冷える思いだった。
柴田は家臣の中でも優秀な文官であったが、運が悪く、管理する領土はかなり貧困なエリアで収入が厳しかった。 特に食料の調達に向かない鉱山区で人口の上昇も少い。 (景虎としては鉄の確保が重要だったので期待を込めて柴田を配置した)
初めは美味しいと思った話が、蓋を開けて見ると全くの別物。
そう言う経緯もあって今は
膝の上で拳を強く握り月影が話を聞いている。
素材の厚みが足りなかったのでしょうね、もし熱風を送る管が後小指程太ければ、途中で焼ける事は無かったと思います。失敗しちゃいましたが、一度成功すれば直ぐに取り戻せる損なので大丈夫ですよ、多分。
。。。
その、何故鍋なのですか?
と言いますと?
私は鉄の生産がどの様に行われてるか詳しくないのですが、
鍋を作る理由から先ず理解に追いつかない。
あーーそうですね、柴田さんは遠心力と言う物をご存知ですか?
遠心力ですか?
はい、たとえばと月影は布切れを出すと目の前に合った饅頭をとってくるんで回し始める。
あっ!
と柴田は後に反応するが、饅頭はすでに布切れに巻かれて空中を回っている。
これが遠心力ですよ柴田さん。
それ食べようと思ってたのですが?
あ!すみませんと月影は急いで饅頭を元の皿に戻す。
それで遠心力の話に戻りますが、
容器に入れた液体が様々な物と混ざっている場合、
遠心力を使う事で分離する事ができるのですよ。
液体の分離ですか?
はい、それを溶けた鉄も液体と考えて容器に入れて回せば、
重い物は沈み、軽い物は浮くはずです。
そこで軽い液体と重い液体の分別が行えるようになります。
!!
それほど賢くない柴田でも月影の液体の分離の話を理解した時点、それからあげられる利益も即座に理解した。
貴金属も流して分別を行う事も知る柴田はこのプロジェクトの真の意味を悟る。
今まで不安が見える顔つきから、俺はやる男だぞな顔に代わる。
そんな一新した気持ちで月影を見ると月影は柴田に聞く。
饅頭食べないのですか?
いや。
流石に風呂敷で回した饅頭はもう食べません。。。
勿体無いですね、それでは縁量なくと月影は饅頭を柴田から奪ったら
その饅頭を美味しそうに平げた後、月影が柴田に再度話を切り出す。
それより柴田さん。
柴田は自分の饅頭を鬼畜と言える方法で狡猾にさりげなく奪った月影に呆れている。天才の様だがやはり子供なのだろう?とあまり気にしない事にした。
はい、何でしょうか?と無警戒に受け答えると
大砲の改造を行いたいのですが、しばらくお世話になってもよろしいでしょうか?
へ?
工場が整うまで共同利用させて貰えればありがたいです!
資金も勿論払って利用するのでお互いメリットは大きいと思います。
大丈夫です、既に景虎様から許可を得てるので後は柴田さんが了承すれば何の問題もありません。
と月影は断れない形で話をまとめて勝手に柴田の領土に住み込み始めるのであった。
ーーーーー9
月影様ーー
はいーー?
遊ぼーー!
ごめん今は無理なんだ。
えーーつまーんないと子供たちは拗ねて次の候補に向かう。
月影様は人気物ですな。
いやいや歳が近いだけですよ。
それよりコークス釜の改良は進んでますか?
あああ、一気に生産が上がったのは良いが、今度は石炭が追いつかない状況だ。
もう少し量を収穫出来ると良いだが最近は表に有る物は全て取り尽くされてる。
領民も我々が買い取ると知って集め始めたからな。
少し前まではゴミの様に転がってたのに。。。
それは仕方ないですよ、いずれ発掘する必要があるかも知れませんが
出来れば他の領土にある物を利用したいですね。
いま使ってるのはうちだけだろうし、どうにか独占出来る方法は無いですかね?
柴田
それは流石に難しいでしょう?
月影
例えばこの釜を作る仕事を独占するとか?
と言いますと?
この釜の製作とメンテを請け負う会社を設立するのです。
村長
会社とは何ですか?話がさっぱり見えませんが?
あーいや独り言です、気にしないでください。
とにかくコークス釜の製作方法は厳重に管理して下さい。
いずれ越後の特産品にしたいと考えてます。
おおおそれは夢が有りますな!
と村長が月影を尊敬の眼差しで見つめながら言うと柴田は疑いの目で村長を見つめる。
村長は随分客人の月影殿に優しいのですね? 私などは対応がいつも雑なのに。。。
何いってる!役人!お前はコークスの釜を作った恩人に失礼な事抜かしたらしばくど!!
急いで月影の後ろに隠れた柴田を守る姿勢で荒くれた村長を嗜める。
普通の時は普通に見えるのに、
いきなりヤクザに変身した村長はどうやらこちらが本性のようだ。
まあまあ落ち着いて下さい。
それよりもそろそろ派遣を行う事も考慮して子作りに励んで欲しいのです。
いやーそう言われてもほら見てうちの若い衆はきたねーから女子なんかくっつくの無理だろー?
そう言う村長は可愛い奥さんが居るじゃ無いですか?
ああああれは別の村の村長の娘でな、俺のように偉いと話が回ってくるのよう!
嘘つきなさい、コークスの生産で羽振りが良くなったおかげでしょうに。
うるさいぞ!役人!今から表出て決闘じゃー!
それですよ!!
と月影は村長を人差し指で指名する。
柴田がえーーーーーという顔で月影を凝視してこれから決闘させられる事を心配する。
村長がよっしゃーー役人をぶち殺せると喜んだがどうやら決闘では無く、他の村からの嫁を貰う話の事を熱心に聞かれ初め
柴田は空気と化して決闘の回避に成功した。
その後、村で風呂施設の建設が行われて、清潔な職場作りを目指した頑張りのお陰でか、コークスの収益が更に伸びたお陰か?
村から嫁の居ない男の姿が消えた。
ーーーー10
今までお世話になりました。
何言ってるんですか月影様。
それはわしらのセリフじゃな!
おうそうだそうだ!と男どもは騒ぐ。
柴田さんをよろしくお願いします。決して殺めないでくださいね?
はい!分かってます!
殺めるって犯罪ですよそれは。
ちゃんと優しく対応して下さいよ?
お、おう約束は守る。
柴田
本当ですかね?
役人!こ、これからもよろしく頼む。
おおおおお
と柴田と月影以上に周りの荒くれ者は驚いたようだ。
柴田さんも頑張って下さい。
釜の成功を祈ってます。
やめてください!月影殿が言うとまた炎上する気がして胃が痛い。
それより大砲の改造が終わったので助かりました。
鉄加工部も随分腕を上げた様なので次は失敗する心配は無いと思いますよ。
来年の春前には完成すると思います。
本当ですか!!
あれ?
そう言えば1問足りないようですが?
一台は工房に預けて量産する様にお願いしておきました。
月影は元々そのつもりで元職場の人材に接触した。確実に鉄の錬成が行えるようにならないと困るのだ。
プロジェクトリーダーから外された時は焦ったが、柴田が直接相談に訪れたと言う事でちょっと強引にお世話になる事が出来た。
お陰で鍋に関してちゃんと最後までちょっかいを出す事ができた。
鍋は確実に成功するだろうと月影は自信を持った時点で柴田に丸投げ、その後
本題の大砲の機動力を上げるために大型の車輪の開発を進める。
こちらに関しては事前に景虎の了承を取ってあったので問題なく進められた。
それが割とすんなり完成してしまった事でコークスの生産場にまでちょっかいを出してしまう。
それから僅か2ヶ月で元々柴田が管理する荒くれ者の領地だった村がいつの間にか月影を崇拝する村に変貌してしまった。
柴田としては
収入も大幅に増えた事と村長の防波堤になると判断して特に止める事も無かった。
そしてそのお陰でその村は今後とんでもない豪家に変貌することは作者意外はまだ誰も知らない。
ーーーーー11
1551年4月
進事月影が戦国時代のゲームと思われる舞台に閉じ込められてはや2年と少し。
そう!すっかり忘れてたがここはゲームの筈なのに
現実の厳しさを色々味わった月影はシビアな環境の中でも必死に準備を続けた。
そしていよいよ初の戦国ゲームらしいイベント、初陣である。
ゲームでは大砲は設置する時間を要するが、機動重視型に改造された大砲は一人乗りのチャリオットの様な形で馬で引かれる物に変わった。
方向転換が容易に出来る分、色々な状況に投入しても成果を上げやすい。
特に城門を破壊することに特化してるが、今回は武田が後ろに控えてると言う事で村上軍に対して恐怖を量産する形で合戦に取り入れる事になった。
大砲と言う兵器の存在は知られては居るが、通常は設置に時間がかかり、設置した後は動かす事が出来ない。守りに特化して攻撃には向かないと思われてる。だがそれも過去の話となるだろう。
特に合戦では遠距離攻撃を行う部隊などは騎兵に取っては厄介極まりない。
普通に歩兵集団に突撃して轢き殺せるのに、そこに到達する前に弓の餌食になるので攻撃できない。
合戦は集団戦なので、集団の位置に寄って不利有利が発生する。
騎兵隊も最も警戒する弓部隊を囮に大砲部隊で撲殺する算段。
丘を越えた先に
守りの無い様に見える弓部隊に向けて突進させて、大砲を使った絶叫コースを登らせる。
月影の行った改造は大砲を好きなところに瞬時に配置できること
一時の隙とみえる戦況の穴に瞬時に対応できる。
何も無かった筈の丘に月影が現れて大砲を設置する。
設置は馬から外すだけ、後は車輪が大砲を乗せた状態で、方向を調整して好きなところに玉を打てる。
2年の訓練を経て、月影の大砲部隊は近代武器並みにコントロールした玉を打てる。
あまりにも熟練値が高いせいか、砲弾のコントロールの術まで身につけ、
車線を引いてそこに居る全ての物が巻き込んで飛来する玉を打つ。
玉はまるで川を跳ねる石のように坂を降りながら顔、足、腕などの障害物に被弾しても構わず車線を走る。
それが恐ろしい速さで連続で放たれ、尽きる事を知らない。
余りのも早い次弾準備、職人と言うレベルの人間が阿吽の呼吸で大砲を撃ちまくる作業。
近づき過ぎれば狙い撃ちされてその後ろの仲間も犠牲にする。
村上の騎兵隊600は坂を登ったが、そこを降りたのは僅か100と数人。
中央線を超える事も叶わず退却、
逃げる騎兵隊を後ろから大砲の玉が仲間を狩る現場を目撃しながら丘を駆け降りる。
あそこを走ってたのが俺ならと絶句しながら
一兵残らず城に逃げる。
ーーーー12
今回の遠征は葛尾城を落す算段。
武田が今年北に向かって進軍すると情報を掴んだ事でこちらが先に動いて牽制するのは目的、
これより北は長尾の領土、調子に乗るな武田と景虎は武田より早く村上を落す事を決めた。
村上には悪いが、1553年には武田に攻め亡ばされるので可能ならこちらが先に落としたい。
本当は外交で村上を援助する形に収まる筈だった状況を変えたのが大砲の存在。
頭の硬い村上にナガオの援助か大砲かの選択を迫る事を目的とした戦。
と同時にナガオ軍の真の力を武田に見せつけて北の遠征の夢を木っ端微塵にする。
今年の春に出陣が決まった武田より先に葛尾城を陥落させて、そこに本陣を置いて武田を迎え撃つ。
太鼓の計
辺りは男たちの叫び声が飛び変わってる。
現在月影は自分の大砲部隊と景虎の騎兵隊を連れて葛尾城付近で大砲を前に城門ヲ見ている。
それでは練習の成果を見せますか。
それ壱!と叫ぶと大砲部隊は動いて用意を始め整うと尼!と掛け声わかけ返す。
この時いかに早く2を言うかで部隊の優劣が決まる、特に食事の順番。
一番遅い小隊は残り物の刑。
今の軍の基準?
すると月影が参と叫ぶと大砲が同時に点火されて1-2秒後にそれぞれの大砲が発射する。
同時に点火するのでは無く
太鼓をドドドンと叩いた感じで放たれる。
その後放たれた4問の玉がそれそれの打った所に当たる。
修ー正!1!
また大砲部隊がテキパキ動き準備を整えて2と叫ぶと
月影は参と叫んで数秒後に砲門が同じ様に火を吹く。
玉の方向修正が済み、特定のエリアに狙いを定めると
よううしそのまま連射で1!
とまた部隊は動き次の準備がより早く終わると2と叫ぶ!
参!で数秒後に砲門をが吠える。
その繰り返しだが徐々にスピードが上がってるのが分かる。
最後はリズミカルに太鼓を叩いてる様なスピードで大砲が効率よく放たれてく。
統率98?完全に超えたなこれは。。。
後に太鼓体と改名を受けるほどの活躍を見せる。
その音を聞いた味方の指揮は著しく上がる。
それはそれは見事な太鼓ショーの後
ここから下は採用上は描き直し。
ーーーーーーーー
崩壊した門番から覚悟を決めた村上が馬に乗って出て来る。
これって決闘シーン?
ここ三国志じゃねーって!
村上が馬の上から吠える!!
我らはそちらの妖術になど屈せん。
道具などで戦を決めるのは卑怯なり!
南蛮人の手先など
この手で成敗してくれるわーー!
一騎打ちを申し込ーーーむっ!
月影は周りに居る南蛮人を探すが、
周りの兵士が自分の事を指してる様子で少し呆れた表情で月影を見ている。
私ですか??
断ろうと海崎さん近づくと、
見事だ、後は任せた。と言ってその気満々だ。。。。
兵達も承諾して当然の様に事が進む。
何故ーーーー??
どう見てもうちが有利だろ?
何故ここで一発逆転の道を与える!!
装飾品が施されてる様だが刃が明らかに業物槍が月影に渡される。
他にも弓を渡されるが自信が無いので拒否する。
盾とかないの?そう、言うの無いの?
そのまま部隊の男達が活賞を上げて月影を応援する。
これ断るのは難しそうだ。
幸いあれだけの大砲を浴びたのだ
正常な判断とか無視して発狂した状態の村上ならなんとかなると思う、
だって私!上杉謙信のコピーだし!
絶対大丈夫!大丈夫!な!はず!
彼方の武力は85
こちらは100!
ここが本当にゲームなら大丈夫だ!いやゲームだから大丈夫だ!
実は最近内政のお陰でここがゲームだと自信を持てなくなって来た月影は自分に何度も言い聞かせる。
多分あの火事のトラウマをまだ引きずってる。。。
そこから決闘を行うスペースと思われるフィールドを挟んで
月影と村上が馬に乗った状態で対峙する。
相手は弓も持っている様で合図が始まるとこちらに向かって駆け上がって来る、そして放つ!
それを軽々と馬を馬使って交わすと月影も村上に向かって走り出す。
村上は既に弓を捨て槍を装備した状態で駆け上がって来る様だ、
ん?たずな握ってないぞ?
そう言えば村上、馬乗りスキル生えてた---!
と脳内でパニクリながらゲームを攻略する視点で一騎討ちに挑む月影は
ここに来て2年と数ヶ月、
まだ実戦を知らないが、
事、
鍛錬に置いて
既に景虎に次ぐNO2なのであった。
とある日、偶然の出来事から行われる事になった試合で強さが判明した。
そこで既に家臣No.1だった海崎を破ってエースの座に着いてる。
なので自然と皆オケーするのであった、因みにオーケーは月影が現れて1年ほどで共通の認識合図と変わっていた、話とは関係無いけど。
さて、村上は槍を両手で振りかぶって恐ろしい顔付きで突進して来る。
ここでスローモーションでの解説に移る。
月影は勇猛に突進する村上を見て少しびびってた。
鍛錬で木刀など道具での戦いは隙をついて攻撃が入ればそこまで。
実際相手を殺す目的で武術を使おうと言う習慣が元々無かった月影は殺す事が容易に出来なかったのだ。
大砲で死人を出してるが、それは指揮した結果であり、自分の手によっての自覚は薄かった。
なので突進して来る村上の攻撃を受ける体制に自然と入り、
攻防は村上が攻めて、
月影が綺麗に受け流す演武がしばし続く。
月影は全く反撃しない。
すると村上の動きが鈍くなり。
振りかぶった槍が間合いを過ぎた所で月影は槍のお尻を村上の側面 あごの辺り、にお見舞いする。
そこで村上は馬から落ちてそのまま動かなくなる。
槍を掲げて月影は勝鬨を上げる。
するとナガオ軍が一斉にそれに答える。
よっしやーーーーっ!と思って間もなく武田軍が到着した。
ナーイスタイミングやね、
ちくしょーーーがあー!!
と月影は槍を両手でへし折った!
ーーーー13
ながお軍は今?
編成して陣を敷いてる状態、大砲は城門を破壊後、すぐに軍の向後に配置。
武田軍も同じように槍歩兵と騎兵弓兵で陣を敷いている。
どうやらトイチは速攻で落ちたらしい?
元々武田を警戒して景虎は先に戦を始める為に出陣した筈だが
真田の策でトイチを僅か1日で落としたのだそうだ。
かなり鉄壁な城として有名だったはずだが、まさか!!
これはゲームのシナリオか!!
ここでゲームのシナリオ通りに来るのか!!
別に方法は大事でなく、我々が葛尾城を確保すると必ず攻めて来やがるやつ!
そしてそのまま飯山まで攻め上がって来る。
歴史によれば武田と景虎は5どにわたる戦を何処かで行ったとされている出来事を元に、
ゲームも現実の設定に合わせてシナリオを組んで居るので必ず特定に行動を行うと特定の報復を受ける。
まあ考えてみればゲームならそうでなければ面白く無い。
葛尾城を確保できれば、地域内何処でも城を建てられる。
それがここで本当に適応されてるのかは怪しい所だが、リアル的に考えても無理だろ!どう考えても!!!
どの辺りがゲームなのか最近の生活を経て思う。何やっても現実的な限界に直面して、ご飯も質素で、冬はめちゃくちゃ寒いし。
リアルだ!リアル過ぎる!!
偶然と言う形でシステム通りにハプニングを盛り込みやがって!
それなら最低限ステータスの確認ぐらいさせろ!ゲームと言う認識が名前のみとか誰が考えた!
この設定!
折角村上を捕らえて城を落とした筈なのに、
寸前の所で横槍を食らって今度は武田軍と合戦が始まると思うと悠つに思うのは月影だけでは無い。
一番仕事をしたであろう月影は特にやる気が無いが、
どの部隊も似たり寄ったりで
若干士気が低い様に思える。
あの攻めのテンション後、
勝ち鬨を上げた後に、
やり直しだからめっちゃしんどい。
一方武田軍は真田の活躍を喜ぶ家臣などいなく、
皆は次の戦で戦功を立てようとしててテンションが高い。
HPとMP共に満タンの状態で挑む武田に対して我々は明らかに不利。
引くわけには行かないので皆我慢して陣を引く。
すると武田軍から白旗を上げた使者が現れて交渉を行いたいと申し出た。
ありがたいが罠かもしれない可能性が100%、どうする景虎?と皆は無言で判断を仰ぐ。
明らかに有利なのに交渉を求めて来るのは道理が通らん、多分大砲を警戒しての事か、援軍待ちか。。
このまま武田にも同じような目に合わせるのも良かろう。
景虎様
なんだ?月影
はい、大砲は今日2度既に使用して火薬、弾ともに心とも無い状況にございます。
使いすぎると破れる恐れがあるので砲門も出来れば休ませたいと思ってます。
向こうから白旗をあげて使者を送ったなら途中で自身の名誉を傷つける様な行為には走らないでしょう。
話を聞くだけで時間を稼げます。
その間に我々は休めるので相手にとって不利になります。
それでも敢えて交渉の場を設けたいなら余程大砲がお怖いのでしょう。
それを我々は躊躇無くこの戦でも投入するぞと言う脅しを掛けるだけで相手は引くかも知れません。
ですが罠で有る可能性は有りますのでこちらの陣で交渉を行う条件で承諾しましょう。
嫌だと言っても十分な休み時間は確保できる筈です。
そうだな、使者に我々の陣で交渉を行う条件なら許すと伝えよ。
はっ!
各班は追って指示が出るまで待機、
だが警戒は怠る事は許さん。
解散する、持ち場へ戻れ。
月影こちらに来い。
はい。
柿崎。
はっ!
お前もだ。
はっ!
景虎は二人を連れて村上が囚われてる台車へ向かう。
台車に近づくと村上は月影に向かって騒ぐ。
貴様はワシを舐めとんのかーーーーっ!
ここから出せ!
一騎打ちで捕縛なんぞ何晒しとんじゃわりゃーーーっ!
やり直しじゃーー〜!
いやです。
景虎様、このうるさいおじさんはどうするのですか?
うるさいおじさんとは誰のことじゃーーーっ!
景虎が、
そうだな柿崎と同世代か?
柿崎が、
わ、私を巻き込まんで下さい。頭領
景虎、
すまん
。。。
。。
。
そこで話を終わらせないで下さい景虎様。
でも
一騎打ちとか、あの大砲を間近に受けた直後しませんからね。
ここで死なすには惜しいと思ったのですよ、私は。
それを聞いた村上が少し照れると?
まああれだけ大振りで考えなしだといい運動でしたけどね?
あんだとーーーーっ!!
ぶっあはははは
と柿崎が笑い出す。
景虎も笑い出す動作は無いが可笑しいと言うのが何となくわかる。
肩が少し震えてる?
それで初戦だから今後が楽しみよのう!と柿崎が笑いながら月影の肩を叩く。
何じゃとーーーっ!
と村上は今の話は聞き捨てないらないようだ。
まあそう怒るな、村上よ。
こやつこう見ても我家臣の中で一番強い、この柿崎よりな。
そこで村上が柿崎を見る。
過去に戦場でお互い幾度と無く争って村上は柿崎の実力を知ってる。あの柿崎より強い。
柿崎も景虎の言った事は真実と認める。
すると村上は大人しくなり。足を組んで地面に座り込む。
悔しい様だが、もし事実なら負けたのが道理と理解してこれ以上騒ぐのを辞めたようだ。
そこで月影が提案する。
武田軍の交渉で村上様を連れて参りましょう!
はあっあああ?
と村上が驚く。
柿崎はいや流石にそれはとちょっと無いだろと呆れた顔で月影を見る。
景虎は多分似たような事を考えているのだろうか、反応が違う。
考えてみてください。
もし交渉の場で村上様が味方として現れたと錯覚した場合を。
既に降伏が完了して、城の中に居る味方と我軍と考えて状況が逆転します。
そうですねー
村上様が協力してくれれば私の家臣にして差し上げましょう!
誰がお前みたいなちんちくりんのガキなんぞに仕えるかっ!
ーーーーーー14
武田は交渉の条件を呑んだ。
話し合いは我々の軍に近い広場で行われた。 そこからは両軍の陣営が見える。
遠距離からの弓などの暗殺攻撃を警戒して周りに天幕が貼られて中は見えない。
その周りにも広範囲で広場を囲んでおり不審者、暗殺者などが入り込む隙がないぐらい厳重に警備が行われてる。ここで戦になっても我々が有利な条件、武田は約束通り話し合いをするなら何の問題も無い。
お互い武器の携帯は許されて居るが、刀と脇差など身につけるものであって手は空手の状態が常を条件とした。
刀を取る行為は交戦の合図と見做されて居るので、刀を握った状態で話し合いは禁じられ居る。
周りにナガオの家紋を乗せた白い布の壁、天幕に中は十分なスペースを用意して、お互いが十分に距離を保てる。
景虎と参加する家臣は既に天幕で武田を待つ形でその場にいる。
話し合いに参加するのは
景虎、柿崎、月影、村上、他のも弥太郎と長秀などの忠臣が景虎を取り囲む。
お互いが正面を向かい合う形で
武田集団が天幕を入ると最後に入った武田晴信と思われる人物が村上を見て気に入らないと言う表情を見せるがそのまま無視して景虎達の前に現れる。
隣に六文銭の家紋を鎧の腹部に施した男が腕を組んで月影を見ている。
真田も村上に一瞬気を留めるが直ぐに景虎の前に立ち挨拶を始めた。
この度はわざわざこちらの願いを聞き入れて頂いた事を感謝致す。
その要件と言うのもなのだが
と真田は月影を見て、村上を見ると
そこの捕虜が携帯して話し合いの場にいる様だが?
はて?ワシの勘違いではなかろうな?とふざけた口調で聞く。
お主もあれが見えるのか?
と話をはぐらかし始める。
村上が切れてワシは捕虜なかじゃなーーいと騒ぐと
両陣営から殺気が放たれて場の空気が最悪なものと変わる。
しばし睨み合った後に、
また真田が喋り出す。
失敬、しかし捕虜でないなら何とするか?
先刻一騎討ちで間抜けにも捕縛されたと聞いておる。
まさか?
そこの間抜けの村上があたかも仲間の様に振る舞もうて居れば我々が引くとでも?
と先に真田は村上と言う切り札をバッサリ切り捨てる。
月影は元々武田が騙されるとは思って無かった。
でももし話し合いの場で村上が仲間の様な立ち位置に居れば武田が黙ってない事を、
可能ならいい感じに村上を焚き付けてくれればこちらから何も行わないでも目的が達成できる。
話し合いの場を借りて、強力な武将が仲間になる。それで目的達成、後は武田が何を企んでるか
の確認。
ほぼ罠と想定して何故か、時間稼ぎがしたい=別の部隊が迂回してる可能性が一番しっくりくる。
そこを指摘して終わりである。
でも村上は悔しそうに武田に一言言返す
はっ!次の合戦の結果が楽しみじゃな。お前らの泣いた顔が見えるわい!
そこでまた殺気が会場を充満して
騒ぎになる。
真田含む武田陣営は密偵を送って既にこちらの合戦の状況は把握してた。
大砲を所持していることも。
しばしワイワイ罵倒しあった後
晴信が景虎を見て言う。
南蛮人の道具を使い始めたそうだな?
あああ
その小僧が使ってるものは見たことがない。
誰から買った?
知らん。
何だと!貴様あれを独占する気か!?
景虎は晴信を見て不敵な笑みを見せながら言う。
話は終わった様だな?
我は帰る。
と景虎は帰ろうとすると真田が待ったをかける!
待ったぁっ!一つ取り引きをせんか?
城を
一つ譲ろうでは無いか?
ほう?
と景虎は振り返り真田の提案に興味を示す。
聞こう。
その南蛮人の兵器一つとあそこにある葛尾城などどうだ?
勝手に俺の城で取引してんじゃねーーっ!と村上が切れるが。
間抜けの捕虜は黙ってロ!と
真田はバッサリと村上の主張を切り捨てる。
んんんんんいい感じいい感じと月影は静観していた。
そこで村上が捕虜呼ばわりされて悔しそうにしてるところで会話に参加する。
仲間をいじめないでください真田様。
それに葛尾城はまだこの村上様のものでございます。
大砲の取引を行うなら村上様に大砲を譲れと言うことになりますね。ぷっ!と月影は笑うと
ナガオ陣営は全員大笑いを始めながら帰り始める。
武田陣営は黙り込んで戦場で出会ったら真っ先に首を取ったると言わんばかりの殺気を放ちながら
それを見ていた。
武田とナガオの宿命の戦いが今幕を切る。
と
思われたが
武田軍団は意外にも会議の場を発った後、撤退を始める。
その後トイチまで撤退して行った。
武田軍が撤退後、
ナガオ軍天幕にて。
意外と上手く行きましたね?
まあ村上様が捕虜だと言う事は見透かされてましたが。
わかっててあの場を連れ出したんだろうが!!
誤解ですよ、
だが決めたぞ!
何をですか?
お前の家臣になってやろう!
わしもあの大砲が撃ちたいぞ!
無理です。
なんじゃとう!何故じゃー!
だって私は兵長ですよ?
大名なんて雇える訳ないじゃないですか?
村上さんが私の大砲部隊の隊員になるとのは流石に非常識でしょう?
おマンが非常識言うかぁ!?
それならワシも同じ主に付けば問題なかろう、と村上は景虎を向く。
と申してますが景虎様いかがいたしましょう。
そうだな。。。
景虎は暫くじっと何かを考えてるのか?一時の間がすぎた後
先ずは月影に褒美をやらねばならんな。
柿崎も同意する。
今回戦で月影は間違いなくMVP。
弟とされてるが、まだ謎が多い家臣。ここで武田に引き抜かれない様にする為に景虎の脳内でルーレットが回る。
景虎の脳内で
階級アップ?
城代に任命してみる?
お金を上げる
家臣を付けてみる? ピキーーん
そうだな、村上がそなたの家臣になりたいと言うかなら良いではないか?
捕縛したのはお前だ、お前が責任を持て。
えーーご冗談を
今回の働き大義であった。
戻ったら褒美を考えておる。
まあ悪い様にはせん。
と景虎がシリアスムードに声のトーンを変えると
月影も姿勢を正し、
はっ!
村上殿を家臣と迎え
今後一層励んで参ります。
うむ、励め。
その後役2名城の修繕に当たらされ本軍は担ぎ山まで帰還していった。
取り残されましたね。
考えあっての事じゃろう。
おまんがここに居れば大砲を警戒せんわけにはいかんじゃろう。
そうだと良いんですが。。。
ーーーー15
あれか3ヶ月が過ぎた、8月に入っても武田は攻めてこなかった。
城の修理も終わって暇な月影に景虎から帰還命令が届く。
その後、月影は村上と一緒に春日山まで向かった。
上杉定実に急用で呼ばれている。
礼も言わねばなるまい、お前も着いてこい。
はい? と両肩を上げるジェスチャー込みのリアクションで反応してしまう。
心の中で滝の様に汗をかいてる月影は一瞬気絶しそうになるのを堪えて、咄嗟に取った行動が現代日本にいる頃の自分が取ると思われる反応。。。
いえ!?すみません。
と謝り再度返事を行う。
今度はきっちりわかりましたのトーンを載せて?
はっ!
お前が居なければ今頃武田に飯山まで攻め上げられてたかもしれんからな。上杉には感謝せねば有るまいて。
オーマイガーどうすれば?
定実が知らないとばれたら首飛ぶやん!
一方その上杉家では?
定実の容態は悪化して、越後代表の相続権は誰が受け継ぐかで揉めていた。
宇佐美が景虎を代表してその場で申し出る。
現在景虎様の活躍は越後で知らぬ者はいないでしょう。
あの武田をも撤退させた。
勢いが有る。
他の誰かが、
だが叔父のまさかげ殿もそうやすやすと甥っ子なんぞに下がワンダ郎
越後代表となれば話は別じゃ!
戦が起こっても長引かん、景虎様なら戦にでたら敵なし。
まさかげもわかっておるじゃろう、代表となった景虎にはもう逆らえんと
それに定実殿の送ったとされる家臣の月影は既に定実が後を任せると言う意向を感じる。
まさか景虎様に弟がおるとは誰が思うたことか。。。
現在定実はと言うと寝込んでいた、寝たきりで完全に隔離されており、全てが想定した話
月影は実は柴田では知る者が居なかった。なら誰が?と注目したのが定実だった。
月影が成人を終えて景虎に現れた頃はまだ元気で役職に励んでおられた。
そして月影が刺客から従兄弟に信用度を回復させた頃に容体が悪くなった。
もしかしたら彼はわかっていたのかも知れませんな自分の死期を。
大事に育てた異国の知識を使いこなす文武両道のスーパーマン。
多分最後の試みの為に大事に育てたのであろう?
だが死期を知って、越後の後を心配して、育てた切り札を景虎の元に送った。
何の前触れも渡さず。
そこで聞いていた、景虎のことを?
はい。
つまり定実様は景虎を後継者をお考えが有って既に行動していた、と思うのが道理。
そこで揉めあってた人たちが静かに考え込む?
その向いに有る別室、戸は締め切っており外の人は知らない。
定実は実は寝ながら話を伺っていた事を
その定実は自分がいなくなる事で色々と問題を起きると心配する家臣の話を機嫌良く聞いていた。
あー私は心配されてる、越後の後を心配していると。
だが話が思わぬ方向に進むと?
おいおいおい勘違いしてんじゃねー!!誰だその月景という者なんぞ知らんぞーー!!
と話が変な方向に進み始め
驚いて
あえなく
この世を去った。。。
一週間後に景虎が柴田に現れそのまま定実の葬式に出席する事となった。
万全な言い訳を束ねて準備を行ったが、どんなシナリオでも曲者として首を跳ねられることしか想像できず、もはや倒れる寸前の月影は定実が無くなったと聞いた途端、安心感と疲労によりその場で気絶。
その後どれほど定実の死がショックであったかと周りは更に勘違いをして月影の存在がこの先疑われる事は無くなる。
柴田城に有る上杉家の屋敷で既に葬式を終えて?
大義であった!
聞いたぞ
そなたのお蔭で越後代表の跡取りに推薦された、
これで越後も全て我領地となった。
初めは刺客などと疑って悪かった。
そなたにこの柴田城を預けたい。上杉定実もそれが本望であろう?
上杉の名前を引き継ぎ、その意向も引き継げ!月影。
何がどうーなっトンジャーーー!
と脳内で月影は叫びながら急いで頭を下げる。
はっ!ありがたき幸せ、謹んで拝命させて戴きます。
その時使者と思われる男が拝命の儀式に飛び込んでくる。
武田の奇襲を受けました!葛尾城が攻められてると報告を乗せた早馬が今届きました!
何だと!と景虎が立ち上がる。
やっぱりイベント通りに話が進んだか。
と月影は何故自分が上杉の名前を継ぐことになった経由など全く知らないが、武田が攻めてくる事は知っていた。
そうなんですよ、
景虎が越後の代表の座に着いた途端に、イベントがモリモリ発生する。
むしろこのイベントに備えて最初の2年は備え、戦略を考える必要が有る。準備が不十分な場合はここで積む。
何故なら、
大変です!!
まさかげながおが離反!キタジョーも一緒に寝返った様子です!葛尾城の救援の申し出を断られました!
くっ!と景虎は悔しそに顔を歪めるが近くに有る刀を掴むと出陣だ!と叫ぶ。
ーーーーー16
月影は景虎に付いて今少数の精鋭で春日山に向かっている。
途中行く道を阻む武装した集団が現れるが
獲物を見つけた2頭のドラゴンが競争するように集団に向かって駆ける。
その2匹のモンスターを牽制するために無数の矢が放たれる!
それでも止まる事なく駆け進む景虎。
それを真横で同じ様に走る月影。
矢は二人を通過した様に見えたが、
。。が全く当たらない。
全ての矢を最小限の動きで躱す二人の速度は更に上がり、
次の矢を再度放とうと構える兵は構え終わる前に切られて行く。
その二人を阻む後続の騎兵隊も二人を過ぎると屍になって馬から落ちて行く。
その100歩後ろ、
屍を馬で踏み潰して後を追う後続の部隊、顔に恐怖と尊敬の眼差しが入り混じってる。
全く何も出来ないまま狩場に到着したと思ったら二人が既に100歩先を走っている。
あの二人は化け物だ、
あれを襲う輩は気の毒で有る。
月影と一緒に北越後を訪れた村上は柴田城に置いてそちらの防衛を任せた。
既に月影の信頼出来る家臣で助かった。
幸い柴田の方が人口が多いので経験が豊富な武官が居れば防衛はさほど難しく無い。
あしなは今伊達と争っていて越後に攻め入る事は無いだろう。
むしろ村上が少しの間、反乱軍を足止め出来れば春日山から出する頃には良い感じに反乱軍が疲労して我々が有利になる。
問題が本軍と合流するにはキタジョーの領土を通る必要が有る事。
刺客が待ち受けてる事が容易に想像できたのに景虎は無視して春日山に向かった。
案の定
刺客は現れたが馬に乗った景虎+複製の2頭の龍を襲う事は無謀であると初日のうちに悟って以後襲われる事は無かった。
春日山に到着した景虎は急いで軍略会議を開く。
そこで会議の進行を止めたのが
どちらに軍を送るか?
武田は現在葛尾城を崩落させてそのまま飯山まで軍を進めた。
先週早馬でリイ山が武田軍の攻撃を受けてる連絡が入った。
早馬で2日の距離なので既に10日は経っている。キタジョーの援軍がない以上、持って後数日だろう、援軍を出しても間に合わない可能性が大きい。
軍を武田に当てる場合は、現地の物資調達に関しては武田が圧倒的有利になる。
でも軍を武田に送らないわけに行かない、
武田は既に春日山にリーチをかけている。
このまま最低でも葛尾城まで追い返す必要が有る。
このままリイ山を占拠されて防衛を強化されると非常に不味い。
救いなのが今は9月で冬が近い、今年武田はまだ春日山を攻めない、と予想する。
反乱軍も直ぐに鎮圧する必要が有る。このまま放置してると数が増える恐れが有る。
最悪のケースは武田軍に敗北、そのまま反乱軍に対抗できなくなる事。
景虎は静かに議論を静観している。
まだ結論が出ない様だ。
そこで村上から早馬が届く。
まさかげナガオとながおか周辺で交戦に入った報告、
早馬で大体5-6日の距離、山を一つ超えないと行けないが大通りを真っ直ぐ進めるので、今軍で向かえば背後を付けるかも知れない。
そこで月影が手を挙げた。
策が有るのですが提案してもよろしいでしょうか?
なんだ言ってみろ!とここで景虎が口を出す。
先ずは
軍を二つに分けて両方に同時に充てるという方法をと言うと
他の家臣から
馬鹿な!それは失策であろう?
だからこうしてどちらに送るか迷っておるのであろう!
と非難が入る。
いえ、わかってます。
待てい。月影に喋らせろ。
と景虎が部下を宥める。
先ずは
機動力重視の部隊で今直ぐまさかげながおを強襲する。
その後、村上と合流したら昌景は多分城に撤退するでしょう。
後から続く歩兵を警戒して囲まれる前に自領に戻ると思います。
そこを上手く城で囲めば、被害が少なければお姉さまが仲介に入ると思います。
その時潔く許しちゃいましょう!
はぁ?
と景虎が月影の作戦でお姉さま頼みで有ることに気がついて呆けた返答を返してしまう。
ふむ。
と貞光宇佐美が頷く。ありな様だ?
それでキタジョーは何とする?
と月影に聞く。
景虎はまだ目が見開いており嘘だろ?的な仕草で場を見守ってる?
キタジョーさんには大砲の餌食になって貰いましょう、今後こういったことがない様念入りに!
どうせなら一から築城する予定を建ってましょう。
と機嫌よく笑顔で月影が言う。
周りが青さめた顔で月影を見ていると景虎が気付く?
ん? 大砲は武田に使うのでは無いのか?と景虎がまた会話に参加する。どおやらお姉さまの事から回復した様だ。
へぇ?使いませんよ?
と月影が返答する。
何故だ?
だって重いじゃ無いですか?
逃げに徹する予定なので荷物はキタジョーさんの所に運んで使って下さい。
もし景虎様がタイミング良くまさかげ様を降伏させれば、合流して背後から武田軍に使えますしね、と最後加えると何かがピピピピと鳴り景虎のやる気がマックスになるのが見えた。
村上さんもめちゃ喜ぶだろうな。
それから1週間程で
比較的新築のキタジョーの城は崩壊寸前まで破壊された。
交戦も行わず、いきなり門を破壊後にあっさり降伏したが、
その後、景虎が現れて人を城から人を避難、その後城が崩れるまで大砲を撃たせた? 何故?
が甲が損して建物の場合は柱を狙うのが効果的と判明した模様。
この時喜ぶ村上も景虎と一緒に目撃されている?
その後坂戸城を包囲した瞬間姉上が現れて直ぐ許したとさ、内乱編、完。
ーーーーー17
そんな楽しそうな景虎と村上とは別に月影は?
もう少しゆっくり歩いても良いですよ皆さんと馬の上から掛け声をあげている。
いや俺たちもうすでに歩いてるんだがこれ以上遅く歩けと言われましてもリイ山の救援は宜しいんでスカイ?
間に合わない事に必死になるなんて嫌では無いですか?
それよりも皆さんいつでも逃げる準備だけはして下さいね。
その時は10石ほど走る事になりますが、山道なので体力使います、今はゆっくり進軍する事をお勧めします。
武田軍が前方に現れたと斥候から早馬が入りました。
いかがいたしましょう?
はい、それではみなさん走る準備運動を始めてくださいね。
マラソンの始まりです!
武田軍会議室
逃げただと?
わかった余り遠くまで追うなと伝えておけ、大砲を使ってくるやもしれん。
月影め、何を考えてる?
何故大砲を使わない?
その頃真田は混乱していた。
今までの戦の常識が覆る兵器を所持しているにも関わらず、
戦がいつの間にか鬼ごっこに変わり果てている事に。
武田の士気も始めは逃げるナガオ軍を目撃して上がったが、
今はブチギレて仲間喧嘩にまで発展するほど皆がムカムカしている。
最終的には逃げるナガオ軍を発狂状態で追いながら、
貴様んらーーーーー何しに来とんじゃーーごらーーーー!
と叫びながらやナガオ軍を追いかける。
10石程走ったバテバテの武田軍が撤退と言うより部隊が先行し過ぎて戻り始めるとまたゆっくりナガオが近づいてくる。
それをまた追いかける武田軍。。。
少しずつ武田軍の統率が乱れ始める。
鬼ごっこが始まって半月が過ぎる頃に真田の元に情報が入る。
キタジョーが瓦解するまで大砲にめったうちにされた事である。
月影ーーっ!計っりおうたな!
その頃ナガオ陣営では月影も同じくキタジョーのニュースが届いてた。
景虎様が?
そうですか、報告ありがとうございます。
冗談のつもりでしたが、キタジョーさんに可哀想な事をしてしまいましたね。
でもこれでこちらの目論見通りに進むはず。そろそろ戦う準備を始める方が良さそうですね。
ー
真田は大砲がキタジョーにあると聞いて悔しがっていた。
今まで何故月影が逃げていたか明白となった、そして自分が大砲という恐怖に踊らされていた事を知った。
月影め、我らをコケにした事を後悔させてやる!!
武田軍はこの一月の鬼ごっこで怒りは既に沸騰寸前、
真田は今騎兵を前方に配置する作戦を提案している。
今までの借りを倍にして返す為の超攻撃的編成。
鬼ごっこがしたいなら馬ならどうじゃ!
大砲がキタジョーに有るなら歩兵なんぞ恐るに足らず。
このまま春日山まで追いかけてやろうでは無いか!!
武田は軍の編成を終えてやる気100%で出陣する。
目指すは春日山城。
今は10月が過ぎて11月に迫っている。後1月もすれば冬になる。
1月を過ぎたら雪で撤退も難しくなる。
もう幼稚なナガオ軍を警戒するのを辞めてこのまま攻める。
たかが歩兵が1500。
こちらがその5倍送ってやればたとえ城に居ようが確保してみせる。大砲は武田軍にこそ相応しい。
月影はその頃一旦補給の為に春日山に戻り、早馬を走らせた後、自軍を登坂周辺の防衛に当たらせてた。
旦那ー今日は鬼ごっこやらねーんでスカイ?
キタジョーに大砲が有るとバレましたからね。
あのまま武田が騎兵隊を前に出したらひとたまりも有りませんよ。
出来れば避けたいと思いまして、別の作戦を考えました。
今度は何をやらされるんでスカイ?
今回はちゃんと戦って貰いますよ。その為にこちらを用意しました。それを兵士に配る。
月影の心の中で?
私はここがゲームだと信じているぞ!!?
現在月影は守衛と言うスキルを所持しいる。
これと有る政策を組み合わせれば砦の攻防で5倍差の兵数でも対抗出来る。
ゲームでは。
これまで月影の能力を公開してなかったのでここで晒す。
名前: 月影ナガオ
スタンス: 保守的
忠誠心:-----
性格:野心
必殺:ランページ
推測ーー
統率101 +3
武力103 +3
知力90 +7
内政78 +16
スキル取得
速攻、英雄、戦略家、議員、ゴールデンタッチ、外交、乗馬、フィールドマスター、大砲、守衛、波状攻撃。
と既に12個もついてる状態?
ちなみに英雄、外交、大砲、守衛はチートツールを活用して付けた。ゲーム内でそれそれのスタンスの武将の交友度を百にすると貰えるスキルなのだが、怠惰だから付けた。今は後悔してない。
残りのスキルは上杉謙信が成長すると覚えるスキル。
本人は記憶を頼りにまとめた情報で実の所どのスキルをいつ覚えるかは覚えてない、強いて印象に残ってるのが戦神スキル。
ステータスが
統率+16
攻撃+16
で覚える。がまだ先であると思う。
ステータスがどの程度伸びたか確認できない月影は全て予想と感覚の違いで覚えたか確認する。
中でも速攻と議員は覚えたのが分かる効果だった。
スキル議員であれから内政の効率が飛躍的向上した。
まあ後に建物を燃やしてクビになってしまいましたが。
スキルはたしかに存在すると確信出来る出来事だった。
そこでゲームの設定で家臣が城主に昇格したときに使用可能になる政策の機能を思い出す。
ーーーーーー18
政策は色々有るが今回使いたいのが
ベースタクティクス。
メリット
キャンプでの戦闘がより効果的になる
デメリット
買い付け金額上昇する。
他にも色々と政策は存在するが、使用するとその月に政策を実行する為の経費の金額差し引かれる。
ゲームではコマンドが途中で追加される形で使用可能になるがリアルでは?
私は信じてるぞーーーーっ!
と月影は思い込みに賭けた訳ではなくそう心の中で叫ぶのは自分の為。
現在月影が配ってるものは何か?
防衛ポイント制度
それそれの防衛ポイントは指揮官が付ける?
1030両の箱が有って、そこから取り分を貰うための条件?
働けばお金が貰える?
貢献度によっては小判3枚まで貰えるそうだ。これは大変だ!
兵士の中で噂が広まる。
今回は逃げるのでは無く狩った数でお金が貰える?
まじか?
オラちょっと弓練習してくるだ!
おいもおいも!とチラシの噂は軍の間で拡散していく。
オラオラオラ武田ーーーー!
もっとこっちに来いやーーーー
こっち!こっち登ってこいって!
んな所じゃ無くこっち!なぁ?!
うるせーー人の獲物に喋りかけんな!!
おい!あそこに武田の隊長が居るぞ!
なんだと!!ちくしょーー遠いじゃねーか!
迫り来る武田軍を怖がるどころか手を振って呼ぶ程の熱狂振り?
余りの異様な空気で逆に攻めのテンションが何処かに消えて武田軍の調子が悪い?
否!
これはゲーム!
月影のスキル
守衛Xベースタクティクス政策のコンボで有る!
2年間頑張って貯めたお金!!
では無く、ワイロとコークスの生産から上がる利益のピンハネが1年ぐらいで3000両程溜まっていたから、
ベースタクティクスの政策を発動させる事にしたのだ!
丁度ゲームで政策の発動に必要な1030両を消費すると同時にそれがベースタクティクスと言える形で発現する様に?
おめーーらお金が欲しいかーーー!!
おおおおお!!
馬に乗った奴が一番ポイント高いぞーー!
うおおおおお!!
武田軍はリイ山から出陣して何の障害もなく登坂の砦に到着した。
その数8000!!壮大な数の兵である。凄い有名な騎兵達が先頭を並ぶ。
でもナガオ軍が見えるのは小判の山
ー
数で圧倒に有利と思われた武田軍は
5日が過ぎた時点で既に深刻な被害を被って居た。
そして知らせが届く。
リイ山が大砲攻撃を受けてるだと!?
馬鹿な!まさかげナガオが反乱してるのだぞ!!
坂田城を1日で攻略したとでも言うのか?!(はい攻略した)
くそっ!退却だーー!急いで戻るぞ!!このままだと不味い!
笛が鳴って暫くすると
ナガオ軍が撃って出ました!
何っ!?くそっ!
このまま奴らを血祭りにあげましょう!!
だめじゃ!!
今相手をしたら不味い!
早くしろーーーー!
山を登れーーーー!!
数で圧倒的に有利な武田軍であったが、
もしこのまま景虎がリイ山を一週間以内に落としたら?そのまま山の上に軍と大砲を配置したら?補給が絶たれて詰み。大敗する!
早馬で1日の距離ならまだ間に合う!
可能ならリイ山が落ちる前に援軍に間に合えばこちらが有利!!
早く撤退の笛を吹けーーぃ!
とにかく早くあの山の山頂を確保しろっ!
と真田は急かす
武田軍は撤退の笛を吹くとナガオ軍は喜ぶ?
普通は勝ち鬨をあげろーーーぅ!と騒ぐはずだが、
辞めろーーーーーーっ!
俺はまだ馬狩ってないぞー!!
お前ーーーー昨日は譲るんじゃんかった!返せっ!!俺の馬を返せーーっ!?
と失恋した男は惨めだなと思える光景が、
お願いだら帰ってこいよーーーっ!
どこいくんだーーーー!
何処かガッカリな兵に囲まれて砦から武田軍の様子を窺って居た
月影の目が光る?
騎兵隊で出ます。
こちらも同じように1030両を資金として報酬を出しましょう!
今!準備して参ります!
おーーーーーーーーーーっ
と男が遠くへ走っていく?
言いフラしに行ったらしい。
周りに居る兵も馬に乗れる兵はよっしゃーーーーー!とガッツポーズを決めてるが
馬を持たない兵は床に付いて涙を流して居た。
可哀想に。。。
でも今後政策は活用していく予定だからまたチャンスはありますよ。
本当ーーーですかーーーっ!?
そんな強化された月影の騎兵隊300は昼も夜も逃げる武田陣営を駆け回って暴れ回ったとさ。
ゲームでは撤退する軍を追いかけて削る、政策騎兵隊強化を使うほどの事でも無かったのだが。。。
勿体無い
月影の活躍のお陰で
苦労して山の山上を確保した武田軍は飯山の城が既に陥落してるのが見え潔く撤退した。
ーーーー19
12月、小さな粒が空から舞い降りてくる。
祝勝会も終わって月影は今、自領の柴田に向かっている。
村上は見事な戦功を挙げて晴れてリイ山の城代に任命された。
いずれ葛尾城を取り戻す為に頑張るそうだ。
おじさんが一人居なくなった所で月影に取って痛くも痒くも無い、だが強かったのでちょっと残念だ。
そこで景虎が代わりの家臣を用意してくれた。
ゲームなら、普通全てのステータスが平均以上の優秀なサイトーとものぶ一択の所だが、
そう言ったオプションはリアルではないらしく、
月影が以前統括して居た金属加工部の後継、柴田つなさだを新たに家臣として付いた。
実は月影の希望で
金属加工部の上司と言うポジションは村上より優先順位が上なのだ。
他にも情報収集などを手伝ってくれる人材をお願いしたら
カトーだんぞーが新たに家臣に加わった?!
おおおお!!
この人は要注意人物!!
忠誠心が低い問題児だが
有名な?忍者だ!
柴田に到着して定実の屋敷にホームベースを移した月影は今何をしている?
何もして居ません。
こんなクソ寒い時によっし次はスチールの開発!とかたしかに思った!思ったけどお腹が空いて体が動かない。
寒い、ひもじい。。。
城代を務め始めて食事のクオリティーは上がった。
そして今は殿だ!
殿なのに肉が無い所か、
戦の準備などして居なかった柴田城が急に出兵したらこうなるよね。
食料をギリギリで冬を乗り切らないと行けないのだそうだ。。。。
殿なのに。。。
ゲームの場合は殿だから?
ゲームなら
今何処かが攻めて来たら出兵すら出来ずに無対抗で城を包囲されて、次のターンエンドで食料の確保が出来なければ?
城が落ちるまで指を加えてみているしか無い。
兵士が何人居ようが関係ない。
やばい状況で有る。
お金で買えば良いだろ!と言ったら買い付け金額がとんでも無い事になっていて焼石に水?
自業自得?
いや!
アシナと伊達の戦が長引いてるのが原因に違いない!
と月影は買い付け金額が上がった理由はアシナと伊達のせいにする事にした。
空腹で怒り狂う人は皆似たような事をするものなのだ。
財政状況を確認したら
収入 1300
支払い 2120
バランス -820
。。。。。
金残り 36
米残り 236
木材 2500
鉄 13800
何も出来なーーーい!?
36両と冗談きついって!
そして何故鉄が無駄に溜まっとるーーー?
やばいって!
そして一月後、
景虎から物資が届いた。
米+1600
月影は包みを天に掲げて涙を流している。。。
肉だ!夢にまで見た肉!
景虎ありがとう!ありがとう!ああありがとうううう!
早馬で柴田の状況を説明して物資を送って頂いた!しかも戦功ポイント消費0!
と言うか今どれだけ溜まってるか知らん!
そして紐じい生活が終わり、要約日常を取り戻した月影は即座に動く!
じょーーとーだーー!アシナと伊達が食料を買い占めるなら我々も参加してやろうでは無いか!!
冷蔵庫建設を始めた。
でも内政が苦手な月影のプロジェクトはゆっくりと
ゆっくりと
ゆっくりと進む。。。。
これ本当にゲームかよ!!
ーーー20
なんとなく思いつきで初めて見た冷蔵庫計画だが、作り始めて月影は気がつく。
冷蔵庫 => 保存力アップ=>食べ物を詰め込む?
食べ物無いじゃん!!
あれ?冷蔵庫の使い道は今無いぞー?と思い
まあ初めてしまった事はとりあえず最後まで行う事にする。
夏に氷を使った流し素麺!悪くない!絶対行けるはずだ!!
と副産業も考えてプロジェクトを進める。
2月が過ぎた頃に冷室の仕込みを終えた月影は次に無駄に溜まった鉄を利用して農夫用の道具の開発を進める。
今度はちゃんと考えて進めようと決めたが、何を作れば良いか分からず断念。
ハードだ!ここハードモード過ぎる?本当にゲームなのか?
もはや現実に引き戻されて自分がチートキャラと忘れてる月影はそれでも必死に考えた。
そして3月が訪れる。。。
寒い。寒いよーー〜
この小さい火鉢じゃ部屋の面積から逆算して全く無意味じゃ無いのか?
はっ!これだ!
とまた思いつきで動き出す。
そして4月!春がきた!
っておおおおおおいい!
来年使うか。。。
出来上がったのがキャストアイアン製のストーブ、湯も沸かせる優れものだが使い道が、今は無い。。。
でも作ってる時の情熱とか集中力のお陰で冬を乗り切る事が出来た。
お前のおかげだよ、
とポンと手を置くと
柴田が呆れた顔で月影に突っ込みを入れる。
月影様は前向きで何よりです。
私なんかあなたの焼いた蔵から立て直しを図るためにほら、こおして頭を剃るのも不要になりましたよ。
と嫌味を言う。
柴田君
私は貴方の功績を称えてます!
私が出来なかった事をあなたは成し遂げたのです!!
その禿げも栄光ある禿げとして胸を張ってください!
と一言余計な事を言うと近くで静かに立ってたカトーが吹き出す。
柴田は
傷と禿げは全く違う痛みを伴いますので割に会いません。
と諦めた表情で月影を見る。
現在月影は柴田、だんぞーと共に鍛治工房を訪れている。
釜を使って鉄の錬成を初めてより効率良く特定のゴミ素材を焼くための工夫として更に石灰石と石粒を足すなどの工夫を伝授。
他にもその溶液にカーボンを投入する事で出来るハイカーボンスチールの原理なども伝授した。
ここではて?なんで月影様がこんな知識をと思うが、それは南蛮人の知識と言うことで誤魔化した。
既に大砲を見事に使いこなす月影は南蛮人の知識と言えば、なるほど、流石は月影様ですと柴田は素直に受け入れる。
そしていよいよ月影は大砲を携帯出来る形で利用できる鉄砲の開発を提案する。
初め柴田は釜の惨劇がまた新たに始まるのかと警戒しながら聞いていたが武術が苦手な侍でも戦える武具と聞いて興味を示す。
初めは原理を見せるために小型の筒を作る。
そこに小さい玉を投入して大砲と同じように発射!
的には当たらなかったが、それを見た柴田は目つきが変わった。
月影は城主なので知恵を貸し、後は柴田に任せて次に移る。
その後柴田は鉄砲の開発を始めた(5月スタート)
ーーー
夜遊びブランディッシュ
次に春日山で家臣として迎えた直後すぐに任務に当たらせていたカトーと歓楽街に向かう。
冬の間にとある人物に接触して仲間に引き込めるか検討してほしいとお願いしておいた。
遊び慣れてる人に遊びに連れて行ってもらうのが一番スマートな遊び方。
綺麗な芸者に囲まれた華やかな歓楽街を歩きながらカトーについて行く。
そこで通された部屋に入ると?
緊張する青年が芸者と照れながら会話してる?
彼はブランデッシュ(高確率で混乱) 最強の必殺技?持ちの武将。
どーきゅう山上。
現在17歳の少年を
キャバでたぶらかす方向で作戦を進行中である。
既に何度かカトーが遊びに連れて行って貰っており、何度かここを訪れてる様だった。
とても嬉しそうに部屋に入るカトーに声をかける。
カトーさん!お先にお邪魔させて頂いてます!あっ!
お供の方とご一緒と思わず失礼しました。
拙者はどうきゅう山上と申す。
初めまして、上杉月影(20歳?)と申します。
ここでどうきゅうが驚く。
あの!もしかして去年武田を300の騎兵で追い返したと言うあの?
いえ、逃げてる所を邪魔しただけですよ。
拙者!拙者はそなたの話を聞いた時!信じられなんだ、8000の兵をたった1500で追い返すなどと。。。
いえあれは兵士の皆さんの活躍ですよ。私は背中をちょっと押しただけです。
でもあの武田を相手にですよ!!
拙者を
拙者を是非弟子にしてください!!!
そこでカトーさんが笑って山上君!今日は仕事の話は抜きで楽しもうではないか!
はい!と元気よく山上が答える。
という感じにあっさり任務を完了
しましたとさ。
任務成功後、
カトーには少し多めに小判の束を渡す?
性格が利益だったのでそれが一番良いと判断した。
白い包で包んだ小判20>+10>30枚。
それを満足そう一回、空に放って重さを測った後、さっとに袖に仕舞う。
自分の仕事の評価に満足の様だ
うんうんそれでこそカトーだ!!
裏切るなよ!!
その後カトーは次の任務のために暫く柴田を離れる事になった。
次のターゲットは?
武田の嫡男の晴宗?と接触して仲良くなること。
まだ子供だと言う所が一風変わった任務だが
その任務を遂行出来ればある茶器を褒美に考えてると言うと二つ返事で引き受ける。
4000両もする茶碗となれば話は別、その子供がワシが親と思うまでたぶらかして見せようと言いながら旅立った。
ーーーー
懐かしのイベント
春の予定を終えた月影は苗植えが始まると聞き、その作業を見物に行く。
冬の経験を二度とするまいと今年の米の生産を大幅に上げる方法が無いか真剣に考える。
だが農業に関して全く無知な月影は?
作業を進める人たちが明るく歌を歌いながら苗を植える作業を眺める。
全く何も思いつかない。。。
そこで村の人と話をする事にした。
するとイベント発生する!!?
農民がある爺さんと相談してる現場を目撃する!
見た目そっくり?
これはもしかして!!!
村人同士の会話
水車建てればも少しらくなるだね?
仕方なかろうそう言うことは領主様が決めることじゃーわしーには何も出来ん
そうか〜我慢するしかないのべーー?
ゲームに台詞まんま?
月影はすぐさま動いて水車に建設を始める、
これは民意を上昇できる
イベ-------ントっ!
その後、砂鉄の発掘場を半日
うろついて少年を見つける。
娯楽施設が有れば疲れが癒える?
ほい!わかった任せてろ!
と劇場を建設した月影は
お礼として鉄を500貰った。
忘れてたorz
鉄はもういらん、むしろ売りたいぞ?
その後商人の話を聞いて隣に商業を建てて500両のワイロを受け取り月影は村を彷徨い続ける。
そして遂にそのジジイを見つける!!
ここの土地に水路を?その後田んぼに?
よっしゃー〜ー!!任せろ!
と達成するのに半年近くかかったが水路と田んぼは完成して民意大幅上昇イベントを見事達成したのであった、
だが本当に効果が有ったのか月影は実感出来なかった、
そう言えばゲームでもそうだった、4ポイント上昇じゃ微妙だ。。。
おでこ スパイラル
鉄工房にて
なんと!柴田さんが遂にやってしまいました!
我が軍の切り札と言える大砲の複製に成功したのだ!
柴田君!私は貴方がこれほど凄い人だと思わなかった!
その頭は私の誇りです!
なんかかんぐる言い方ですね。
髪の毛の事では無いですよね?
この大砲!凄いよ!本当!に凄い!!
諦めた柴田は改めて月影に報告する。
それより、砲門の複製はそれほど難しくなかった様ですが。
小型化の方が難航してまして。
どうも玉が軽くなった分、飛行が不安定で中々思うような結果を出せません。
何か南蛮人の知識で役に立ちそうな事はありませんかね?
良くぞ聞いてくれました!
そしてやはり柴田君の頭は輝いてます!
素晴らしいですね!
怒りますよ?
いえ!とんでも無い。
玉が軽くなった事では飛行が不安定と言う結論に至ったのです!
そしてその解決方法を模索している!素晴らしい!
方法は簡単ですよ!
先ず玉が空中を飛来中に左に向かって回ってたらどうなると思いますか?
左ですか?左に寄りますかね?
その通りです!
右に回れば右による。
なので玉の回転を平行にジャイロさせると?
ジャイロですか?
と柴田はまだ良くわからないらしい。
そこで月影は工房にあった粘土を使って簡単なフットボールの形を作ると柴田に渡す。
これを私に投げてみて下さい。
へぇ?
と柴田は小型のフットボールを手に取り戸惑うが、少し距離を取った月影がこいこいしてる。
しかないので言われた通り投げてみると、案の定、球はブレブレと空を舞って月影の元に届く。
違いますよ!柴田さん
と月影がキャッチするとフットボールを投げるフォームで球を放つ!
大砲スキル発動!!
やべ!!
フットボールはほぼ平行線上にとんでも見事に柴田の頭部に被弾した!
その後柴田は白目を向いてばたりとその場を倒れるのであった。
すまん柴田ナム。
でもジャイロの原理は理解したかな?
冷蔵庫でレイドとハム
夏に入って作った冷蔵庫は役に立っている。
最初は冷蔵庫の建設から始めてみたが途中で入れ物がない事に気がつき、即座に氷櫓に作戦を変更した。
その氷を使って利益を上げられないか試みた所、冷やし素麺屋が大ヒット!!
容器に氷を3つほど入れて素麺を乗せたシンプルなメニューだったが夏に冷えた麺はおつだと言う事で大繁盛。
侍農民関係なく行列が出来きた。
その商から得たピンハネを家畜の買い占めに回す。
他にも残ってる私金と言う資金を使って買い占める。
去年あしなと伊達のせいで酷い目にあった!
仕返ししたい!
と言う事でアシナと伊達の領土に面した家畜と言う家畜を買い占めてやる事にした。
お前らも同じ目に遭うといい!!
消費量と出荷量のバランスが崩れる様に、よく歳は家畜が足りなくなるまで買いしめる予定である。
わたしには最強の冷蔵庫が有る!それとスモーク技術を駆使すればそちらの家畜は皆肉に変えて保存!
それで更に利益を上げてやろうではないか?
もしくは高値で売りつけてやろう!
などと悪どい事を企てる原因を作ったのはそちらの正!
目にもの見せてくれる!
月影は他にも家畜を使って農業の効率を図る!食費はかかるが農業の生産性を飛躍的に向上出来る生きたトラクターはいくらいても足りない。
そしたら攻めてきた!
と言うより対抗策の為に略奪を始めやがった。。。
幸い被害はネイバー(お隣さん?)の安田周辺だが許せん!!
今度はこちらもそちらの領土から家畜を略奪してやろうではないか!!
と月影は騎兵を集めてあしなと伊達の領土を駆け回り、主に豚を中心に略奪する。
正義とか関係なく自己的な理由で駆け回った月影は遂に目標だった2000匹を確保。養豚場の設立に成功した!
目標だった肉一膳のライフスタイルを手に入れるのであった。
水門の棺
秋に
宮廷から使者が月影に面会を求めて柴田を訪れた。
景虎様から事前に連絡が来たが要件は書いておらず、苦労すると思うが頼むとだけ書いてあった?
越後代表は景虎様で一介の城主に過ぎない私になんの用だろうと月影はゲーム設定を思い出す。
そう言えば丁度お金がいい感じに溜まった時にそのお金を寄越せと宮廷の使いが現れる事が有る。
それはプレイヤーが大名で有る場合のみで代わりに官位をもらえた気がする。
官位は外交の効果を高めるので金額に見合うか分からないが、あっても困らない。
わたしの場合は家臣だから無縁のはずだが?
と特に警戒もなく使者と面会を行うと、
この度はそなたに我が宮廷の手助けを行う機会を与えてやろうと思うてな
お手伝いでございますか?
そうだ、聞いておるぞ
そなたは南蛮人の使う大砲を使いこなすそうだな?
はあー。
その設計図も完成したと聞く。
それを献上致せ。
何じゃそりゃーーーーー!
と心の中で叫びながら月影は先ずなぜ設計図を譲る事になった経緯を聞く。
あのー?
なんだ!嫌だと申すか?
いえ、その様なことは、
ただ是非私がこの名誉を受ける事になった経緯をお聞かせ願えれば、
不要だ!と使者は少々焦った態度を取って羽生らかす。
そうですか、
要件をお受けいたしました、
少々準備など必要と致しますのでその間、是非段取りなどをお任せ頂きとう存じます。
うむ、任せる。
と使者は話が終わった様でホッとした様だ。
その後柴田で一番の宿を貸し切って月影は宮廷の使者をもてなす事にした。
月影は取り敢えず献上する方向で話を進めるが、様子がきな臭いので外交スキルを活用して何かねじ曲げられないか試みる。
使者とその御一行が訪れた施設は月影が時間をかけてその商会と付き合いを深め、料理、サービス、そして部屋!の3点が如何に大事で改善の余地は常に有りと訴え続けて、ほぼ現代日本レベルの旅館にまで発展を遂げてしまった一風変わった施設?
月影お気に入りの旅館で施設内の人間の全ては既に掌握済み。
施設内の耳は月影の耳で有る。
そんなハニートラップにもてなされてる事も知らない宮廷の一行は旅館を訪れると内装に驚き。
料理のクオリティーに驚き。
徹底したサービスに驚き。
そして遂にとても快適な休憩エリアで食事の重りを癒してる最中に漏らしてまう。
は〜〜っ
しかし月影殿にもひどい事をしてしもうたのう。
仕方あるまい
武田に圧力を掛けられては我々は逆らえぬ。設計図が有れば上納金も期待できる。
こっそり隠し通路から様子を伺って居た月影は脳内で。
武田かちくしょーーう!
でも八つ当たりする相手がわかったぞ〜!
クッソ〜〜なら
それから一週間が経った。
アッハッハハハハ
アッハッハ
と笑い声が聴こてくる。
月影と宮廷の使いもすっかり仲良くなって、冗談なども少々の悪口<調査で調べた?)も普通に行う様な関係にまで仲良くなって居た?
いえ皆様と出会えた事は誠に幸運な事でした。
長らくお待たせしてすみませんでした。設計図の用意が出来ましたので是非お納め下さい。
それとこちら少しばかりの上納金です。
本当によろしいのか?
と使者は少し悪気が有る様だ。
設計図のみでなく5000両は入ってると思われる箱も納める様だ?
元々赤の他人だった月影と一週間一緒に旅館を満喫した仲間と関係が変わって流石にもらう物をもらうだけで何も返さないのが悪いと思い始める。
人間の心理と言うのはそう言う者である、まあ全てがあてはまるとは言えないが
敵なら気にしないけど仲間と思ったら視点が変わる。
でも使者は仕事で訪れてるのでもらうものもらうが、何か困った事が有れば是非相談してほしいと最後に漏らしてしまう。
そこで月影の目が光る!!
先ずは話に引き込む為の準備!
使者が何か困った事にと言った時に僅かにわざと反応して、再度質問仕向ける様に誘導する。
そこで私と貴方の仲じゃないですか遠慮はいりませんよと言わせて、
人払を行う。特に使者関連以外の人間は部屋か追い出す。
そうする事でこれは個人的なお願いで有るように見える。
そして話をはじる?
去年の話です。
皆様もご存知と思いますが、
武田が葛尾城を攻めました。
おおお聞いておるぞ!そなたは大層な活躍をしたと聞くが?
ありがとうございます。
はい、お陰で上杉の名前とこの柴田を頂きました。
(その前なのでうそ)
使者が月影を褒める。
その戦で悔やまれる事、と言うか後悔と言いますか。。。
悔しそうに表情を硬くする。
どうしたのだ?
はい。
私は柴田を拝命する前とある家臣が私の下に付いてました。
彼もその戦で活躍して今は飯山の城代を務めております。
よしきよ村上殿の事だな?
はい。
そなたは村上と一騎討ちして捕縛したと聞いたが?
その通りです。
彼の決闘前の状況は不利極まりない状況でした。
あの武田でさえ逃げた大砲を間近で受けた後の決闘でしたので私はそんな勇敢な戦士を殺すのは惜しいと
可能なら捕縛をと
幸い村上殿は興奮状態で運良く捕らえることが出来ました
その後おはなしをするうちにいつの間にか意気投合して私に仕えると申してきたのです。
(うそ?意気投合はしてないが家臣になった。)
その当時私は一回の兵長、とても大名を家臣などと恐れて多く断りましたが、
彼の決心は揺るぎないもので景虎様のお許しを得てしばし一緒に行動する機会を頂きました。
(うそだね)
彼は素晴らしい人です、が私のせいで彼の大事な城が奪われてしまいました。
それは?と使者は何故月影が悔やむのか気になる?
はい、私は景虎様に仕える前、別の方の元で育てられました。
その方は私にとても優しく、突然お亡くなりになりましたがと嘘泣きも盛り込む。
(定実の事だが真っ赤なうそ?)
定実の葬式に訪れてる時に武田軍に攻められた?元々葛尾城で勤務してて、もし自分がその場に居れば、少なくて村上が居れば防げたかも知れない。そんな彼が月影の用事に付き合ったせいで大事な城を守る事もできないまま奪われた事を話す。
今は飯山で城代を務めてるが
大砲の技術が武田に渡れば?
取り返せないだろう。
けど宮廷に設計図を渡す事は国のため、
可哀想な村上さん
良い話じゃ〜
私も村上殿に少し嫉妬してしまいそうだ!
そしていい事を思いついたぞ!
私がソナタの代わりに村上殿の城を取り返してやろうではないか。
そんな!よろしいのでしょうか?と月影はここで子猫が餌を求める様な目つきで使者を見る。
月影が困ってる事が解決出来る、この一週間で変わった関係で使者が行える最高の恩返し。
行わないわけがない!
先ず設計図は武田のみでなく日本中の大名が求めるであろう宝。
これを入手出来れば宮廷の勝ち。
以後設計図を求めてあちこちから上納金が寄せられるだろう。
武田も無償で設計図を確保できるとは思って無い。葛尾城を明け渡すのが条件とすれば?
何処から情報が漏れて武田の画策とバレた。
そちらの情報管理が甘いのが原因とでも言えば文句は言えまい。
と使者は更に画策するのであった。
ざ・こたつ
日本の冬は寒い。
どのぐらい寒いかと言うと想像してみてほしい。
ノー暖房
ノーカーペット
ノーヒュミィディファイアー
オンウッド!
畳のエリアも有る、だが通路と変わらん!!寒い!!
そこで寒さに対抗する手段が炭を乗せた皿。。。
手を温めるには丁度良い。
うんうんたしかにこれはこの寒い部屋の中では便利だと思う。
特に物を描いてる時はどうしても冷える手は不便だ。。。
だが寒い!
石を暖めて身体中に詰め込んだ状態で廊下を歩いて戻ればただの重り。。。
1月などはまだ耐えられるが
2月
3月になると考えるゆとりが無いレベルまで寒くなる。
今年は去年用意したキャストアイアンストーブのお陰で落ち着いて考えるゆとりができた。
そして遂にナーイスアイデアを思い付いてしまった。
こたつで有る。
残念な事に1553年の時点でこたつと言う発想がまだ無い。
オーマイガー
それを哀れな寒さに苦しむ我が民に与えたい!そして利益を貰いたい!
そこで先ずは兵舎で試作品を数点置いてみたら、小さいこたつに大男が10人お互いの場所を譲らず
かわらの我慢をする始末。
これをヒット?と呼ぶべきか迷うが好評で有ることは間違いないと思い商人を呼んで量産してもらう事にした。
開発した商品。
コタツ
普通の黒いテーブルの中央に穴があり、蓋が付いていて、炭の皿が下に有る。それを布布団がテーブルを囲む、ただそれだけのノーテク商品だが、
電気など無い、有るのは炭のみ。
なら皿をテーブルの下に置けばいい!
と言うわけにはいかなく、
当時火は恐れられている事から商人の説得に難航、
そして商人と安全性を追求した結果、
冬が終わってしまった。。
発売は来年秋まで持ち越しとなった。。。。
それよりも!!!
このテーブルのすごい所はっ!
上に湯沸かし器などを乗せる事も可能だ!
アタッチメント装備で焼肉も行う事も可能!
それを可能とする鉄板アタッチメントは高級品としてセットに加えて金持ちに無駄に買わせたい!
2000年日本なら肉を焼いたかもしれないが、そう言う贅沢は一部の猟師か殿!なので便利そうに見えて実はこの時代では全く実用的で無かった!
でも見栄を張りたい奴は買えばいいさ!俺んとこ鉄板で肉食ってるアピールを出来るナイス商品!
この月影プロデュースの魔法のテーブルのお求め価格は?
幸せを運ぶテーブルがなんとたったの2両!
湯沸かし器込みで3両!
鉄板は単価で4両!
2両(2000ドル?)であなたの生活は豊かになるでしょう!
2両であなたは更にお金を稼ぐことはできるでしょう!
サー買った買った!!
これを持たない人は不幸と思える魔法のテーブル!
男なら黙ってフルセット一択!
利率は大体もん(文?)で揃える素材を両単価で売ってぼろ儲け。
。。。来年の冬。。。
また新たなブームが巻きおころうとしていた!?そして寂しくなった月影の財布がまた潤う予感。
月影?
来年かよ!!
秋に訪れた使者とはその後も文通フレンドを続ける事にした。
そしてそのフレンドから嬉しい知らせが!!
なんと!春に武田軍が葛尾城をナガオ軍に明け渡す事が決定したのだ!
流石!
いよっ!見直した!
武田にガツンと言ってやれやれーいい!
そして景虎様の日の国の貢献が認められてあの天皇陛下様様に上洛を勧められた!!
可能であれば是非会ってお礼がしたいそうだ!
設計図には
大砲の具体的な製作方法は勿論、
砲門を作る鉄を効率的に錬成する方法なども印した物で、
とある会社から買うコークスの使用を行う事で強度を上げる方法などを印していた。
設計図はくれてやる、だがタダで大砲が作れると思うなよ!!
月影はここに現れてさりげなく始めたコークスの生産量を年々増やしていた。
それでも需要が上がる分、消費が上がる。
どうしても越後以外の領土から生産を行なって運び込む必要が生じた。
それをどのように行うか考え、建てた作戦は?
会社の設立。
コークスを生産するノウハウを持つ集団。
その集団の生活はこのコークスの生産を行う為に特化している。
その集団はやがて分裂して、別の領土で集団を増やす。
その集団は会社と言う派閥に属して大名の要請で生産村を立ち上げる有料のサービスを行う。
そうする事でどこでも手軽にコークスを量産して、その利益に絡める。
宮廷の使者様には5000両程献上したが、作戦が成功したら100倍?いや1000倍は稼げるだろう。
やはり世の持つべき物はフレンドなのだがと実感する月影なので有った。