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小鬼との遭遇〜2〜

小鬼が現れた時、黒猫は冷静だった。

殺意を向けられ冷静でいられたのは現実世界にいる間常に弱肉強食の中を生きてきたからだろう。

小鬼の意識が自分から逸れた瞬間、黒猫は気配を消した。それはさながら草食動物を狩る肉食獣の様に。

そして、機会を伺い。逃げられぬ様爪でしっかりと標的を捕らえ、喉元に食らいつく。

その一連の流れは体格が変わろうとしっかりと体に染みついていた。


「ひとまず、助かった。ありがとう。」


血に濡れた黒猫に少し怯えながらも空は礼を言う。

悪くない気分だ。


流石に小鬼を食べる気にはならないので黒猫は血を舐めとり、空は小鬼の槍のような物を手に取り早々にその場を後にする。

血の匂いに釣られて何がやってくるか分からない。


「いや、しかしあんなのがいるとなると身の振り方を考えなくちゃな。」

「そうだな。1匹だったから良かったものの複数に囲まれたら我でも危ないかもしれぬ。」


小鬼には多少の知性が見られた。

革の鎧にしろ、槍のようなものにしろ。

それを複数相手取るとなれば黒猫のしなやかな筋肉や鋭い爪や牙の優位性など直ぐに無に帰すだろう。

1人と1匹は言葉を交わさずに思考を巡らせる。


「なにはともあれまずは生活環境の確保だな。」

「うむ。間違いないな。こんな場所ではゆっくり休めもせん。」


そうして1人と1匹は生活環境の確保を目指し再び歩き始める。

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