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8 真っ暗な夜の中にある、無人の駅

 真っ暗な夜の中にある、無人の駅


 やがて、世界は夜になった。


 本当にあっという間に、世界は夜の闇に包まれてしまった。


 すると、電車の窓から見える夜の空には、たくさんの綺麗な星が輝き始めた。それは本当に、本当に綺麗な星空だった。


 そんな綺麗な、美しい星空を、巴は今まで一度も見たことがなかった。


「……綺麗」

 巴は思わず電車の窓に顔をくっつけるようにして、窓の外に広がる幻想的な美しい紫色の星空を見つめた。


「ここはもう、天国が近いから、星がすごく綺麗に見えるんだよ」

 向こう側の席から、同じように星を見ている夢が言った。(夢は巴ほど、星に夢中にはなっていなかった。こんなに綺麗な星空なのに、夢はその星を少し見て、あとはやっぱり、巴のことをじっと見ていた)


 がたんごとん。

 電車が揺れた。


 巴の目に、少し先にさっき降りた駅と同じような無人の駅が見えてきた。


「あれが、天国?」星から目を離して、夢を見て、巴は言った。


「うん。そうだよ」にっこりと(本当に嬉しそうな顔で)笑って、夢は言った。

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