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ヤンデレ大戦  作者: 刀根山 藍
序章
1/12

君はヤンデレに愛されたことはあるか

「あなたは誰かを好きになったことはある?」



 愛だの恋だのについて語りたくてうずうずしてる奴がこの台詞を吐いたら最後、まるで興味のないそいつの恋愛経験談を軸とする「それってとっても素敵なことだと思うの……」みたいなドリーミーセンテンスを多用した、お前脳内を駆ける白馬の王子さまにニューロン踏み潰されてるんじゃないのって勢いで少女趣味な恋愛論を垂れ流された上で、それを真摯に受け止めて自分なりの答えを導くための素材にするフリをしなければならなくなる。


 語り手が満足する頃には、どんなにどうでもいい情報しか得られなかったとしても、それ以上なにかを引き出す余裕はすでにこちらからは消え去っていて、残されるのは適当な感謝の文言を並べてからその場を離れるという選択肢だけである。

 それは最早ボランティア活動だ。恋愛に悩んでる誰かに自らの練り上げた恋愛論を語りたい奴はこの世に腐るほどいるが、興味のない奴のしぬほど無益な恋愛論を好き好んで聞きたがる奴はほとんどいない。それをわざわざ、深刻な顔をして「ちょっと恋愛について相談したいことがあるんだ……」と知り合いに片っ端から話を持ち掛けて恋愛論を拾いにいく行為がボランティア以外に一体何だと言えようか。実際、その時相談を持ちかけた十数人のほとんどが、一通り熱を込めて語り尽くした別れ際には「また話聞いてやるからな! 感謝しろよ!」と顔で語っていた。行った側が感謝せねばならぬボランティア活動とは一体。


 文句たれるくらいならそんなことしなければよかっただろと思うかもしれないが、その時の僕にはどうしても不特定多数から恋愛論をかき集めなければならない事情があったのだ。僕の抱える問題が一般的なものであって、世間では僕を取り囲む環境と似たような修羅場が日常的に繰り広げられているものであるのかどうか、それを判断するには僕のほとんどゼロの恋愛経験ではあまりにも頼りなかったのである。

 いや、正直に言えばそれが異常であることは分かりきっていた。分かりきってはいたのだが、その異常があまりにも普通に生活の中に腰を据えていたものだから、わけがわからなくなっていたのだ。実は今でもよくわかっていない。故に上手く表す言葉が見つからないが、あの時の恋愛マスターたちの言葉をあえて拝借するならば、それはつまりこういうことだ。



 君は誰かに好かれたことはあるか?



 僕は今、人生十七年間において最初にして恐らく最大のモテ期の真っ只中にある。とにかく、異常なまでにモテる。

 たとえば毎朝朝御飯を用意してくれる女の子がいたりとか、行く先々で偶然を装い僕の前に現れる女の子がいたりとか、何をするでもなく遠くから見つめてくる女の子がいたりとか、他にも何人かいるんだけれど、重要なのはそこではない。

 そもそも、異性に特別好かれるような何かを持っているわけでもない男が、ある日を境に突然こんなべったべたに複数人から分かりやすく好意を向けられるなんてことが起こりうるのか?

 異常なのだ。あまりにも唐突な、出所の検討もつかない一方的で莫大な好意が多方面から押し寄せてくる状況は、むしろ気味が悪い。贅沢な悩みだと言うだろうか。贅沢なのは僕の悩みではなくて、降って湧いた異常が携えてきた更なる異常という、ふんだんに異常が用いられたこの状況そのものである。そう、彼女達は携えてきたのだ。産地不明、歪みきったたっぷりの愛情を。



 君はヤンデレに愛されたことはあるか?




はじめまして!更新ペースはゴミです!お話を書くのは初めてですが、どうにかしてがんばります!


行き当たりばったり、書き溜めもしない上にそもそも文章力がカスなので、ちょくちょく文章を改変します!ごめんなさい!


お話の着地点は決まってるので設定ががらりと変わることはありませんが、何にせよクソはクソなので気に入らなかったら低評価キメて晒しあげていただけると幸いです!


読者の方が一人でもいれば最後まで精一杯続けていくので、どうぞよろしくお願いいたします!

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