プロローグ「なにわづに」
プロローグ 「なにわづに」
競技かるた―それは、畳の上で行われる熱い勝負。かるたと聞けば文化的なイメージが強い反面、Tシャツにジャージとスポーツの要素が大きい。さらに、かるたには記憶力、集中力、俊敏性、耳の良さ、戦略、運など沢山の事が要求される。一試合は平均的に90分。その一時間半、大会ともなれば一日の間に五、六試合する体力も必要となって来る。このような予想以上の過酷さより「畳の上の格闘技」といわれる。
ここ最近では、漫画などにも題材として取り上げられ知名度と人気は広がっていくばかりである。特に高校生を中心に学生たちの部活動として盛んになってきている。その、かるたをする高校生の目指す滋賀県の近江神宮で開かれる夏の大会、全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会、いわば「かるたの甲子園」と形容される大会がある。そこでは、一試合一試合にドラマがあり、参加する一人一人に物語がある。村霧 優もその例外ではなかった。
「白露高校絶対勝つぞ!ファイト白高!」
横にならんだチームメイトが優の掛け声に四人がそろって威勢よく、おう!と返事した声は会場中に響き渡った。
読んでいただきありがとうございます。
作者のあまがえるです。
作者自身かるたをやってるので、題材にして書きたいなと思い書かせていただきました。
これから長くなりますがよろしくおねがいします。