こしあん、再来
↓このエッセイを読む前に、こちらの作品を読むことを強くおすすめします。
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以前、私は " ココア餅 " なるものを作ろうとして " チョコレート味のこしあん " という奇怪な食べ物を生み出してしまったことがある。あれから私は試行錯誤を重ね、ついに完璧なココア餅を完成させることができた。今回はその経緯を語る。
まず始めに、ココア餅の作り方をおさらいしよう。
材料は水、片栗粉、ココア、砂糖で、作り方はごく簡単。材料を混ぜてレンチンするのみだ。だというのに、私はこんな簡単な料理で失敗を重ねるヘタクソなのである。
前回のものがこしあん状態になってしまったのは、ずばり水が足りなかったからに違いない。いつもの材料に気持ち水を多めに入れ、レンジに放り込んだ。
電子レンジから出てきたそれは、ただのでろでろの何かであった。水足し作戦、失敗である。
もしかしたら、温める時間が足りなかったのかもしれない。さっきのでろでろを再びレンジに放り込み、一分半待った。
レンジから出てきたのは、ガッチガチの片栗粉の塊であった。これまた失敗である。
そもそも材料が違うのかもしれない。私は足りない「何か」を求め、コンビニへ走った。
お昼時の町は公園へ向かう小学生でいっぱいで、非常に活気づいていた。子供たちの純粋な笑顔を見れば見るほど、自分のやっていることがバカらしく思えてくる。
コンビニにて、足りない「何か」に選ばれたのは、ヨーグルトだった。ヨーグルトなら、全てを包み込んでくれるに違いない。
ウッキウキで家へ帰り、すぐにココア餅を作り始めた。
いつもの材料にヨーグルトをプラスし、電子レンジへいれる。ドキドキである。本日3回目の餅づくり、失敗したくはない。
さあ、温め終わったという合図の音が鳴った。運命の時に胸は高鳴っている。
見た目は…悪くない。弾力もちょうどよい。これは期待できそうだ。
お、美味い! 普通に美味い! チョコレート味のヨーグルトと言ったところである。…当たり前か。
とにかくこれは成功だ。嬉しきこと限りなしである。
これは、休日をココア餅に捧げたアホの物語である。
※作品内で出てきた食べ物は、全て筆者が美味しく頂きました




