日常と癒し
週末の午後。
スタジオでは特別な予定もなく、みんながのんびり過ごしていた。
りうらはギターを爪弾き、初兎はソファで寝転がり、ないこはコーヒーを淹れている。
その真ん中で、仏はふわふわ帽子を深くかぶり、丸い手でクッションを抱えて座っていた。
「ふわぁ~、のんびりするのっていいねぇ」
仏の声に、場の空気がさらに緩む。
「ほんとだな」初兎が笑う。
「俺、最近こんなにリラックスしたことなかったかも」
りうらも肩の力を抜き、
「曲作りも大事だけど、こういう時間があるから頑張れるんだろうな」
ないこは湯気の立つカップを仏の前に置き、
「はい、特製の甘いココア。仏にはこれが似合うね」
仏は丸い手でカップを持ち、にっこり微笑む。
「ありがとう~。みんなと一緒にいると、どんな飲み物もおいしいんだ」
外の窓から差し込む夕陽が、ふわふわの帽子を優しく照らす。
仲間の笑顔、のんびりした会話、安心できる空気。
――特別な出来事がなくても、ここには確かに幸せがある。
仏はクッションに身を預けながら、心の中でつぶやいた。
「ぼくは大きなことはできないけど、こうしてみんなといられるだけで幸せだなぁ」
その言葉に、誰もが自然と笑顔になる。
――ゆるかわ仏がいるだけで、世界は少し柔らかくなる。
そして今日ものんびりと、仲間たちの日常は続いていった。




