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仲間との交流
午後のスタジオ。
りうらは譜面に向かって静かに作曲をしていた。
初兎は低音ラップの練習中。
そこに、ふわふわ帽子をかぶった仏がのんびり現れる。
「こんにちは~、今日もゆるゆるいこうね」
仏の声に、りうらは思わず目を見開く。
――なんだ、このゆるさは…でも、なんだか落ち着く。
初兎も笑顔になり、ピアノの鍵盤の横に仏を座らせる。
「一緒にやってみる?」
仏は丸い手でそっと鍵盤を押す。
音は小さくても、不思議とスタジオの空気が柔らかくなる。
ないこもピンクの華やかさで現れ、
「仏さん、今日も癒されるね!」
仏はにっこり笑い、丸い体をふわっと揺らす。
「うん、みんなで一緒にいると、もっと楽しいよ~」
その日、少し緊張していたりうらも、仏の存在に安心し、自然と笑顔になる。
――孤独な天才も、仲間と一緒なら安心できる。
――華やか社長も、ふわふわ仏の前では肩の力が抜ける。
午後の時間、スタジオには笑い声と小さな音の共鳴が広がる。
ゆるかわ仏は、その中心で、ただのんびりとみんなを見守りながら、ほっこりと心をつなげていた。




