強制終了とオレ
本気で撃ちやがった。
お前は鬼か! あ、魔王だっけ……じゃなくてさすがにこれは死んだ!
異世界にひまつぶしとかいうふざけた理由で呼ばれた上に、安心しそうだとかいう意味不明な理由で勝手に殺された!
グッバイ皆さんさようなら!
来週からこの時間はウルト○Qの再放送が始まるよ!!
と、目の前でパンと音がして近づいてきていた死の予感があっさり消えた。
……へ?
「キューブの空間機能の一部だ」
相変わらず森林伐採、もとい森林消滅に励みながらデュランがこともなげにオレの疑問に答える。
「お前に害あると判断されたものは、自動的に触れる前に別の空間へ転移される」
「先にそれを言え!!」
じゃあ何だ? さっきのショッピングモールでのピンチ……あれ? あれってピンチだったっけ? いやピンチだったよね? 何かこれ見てるとどうでも良い事っぽい気がしてくるけどピンチだった。ピンチだったはず。ピンチだったかもしれない。ピンチだったら良いのになぁ。
「じゃなくて何で黙ってたんだゴルァ! 返答次第じゃあタダじゃおかねぇぞ!!」
思わずキャラ変わってるし、オレ。
それに魔王様は微笑んで、
「その方が面白いからだ」
「……。……セシェンさん。介さん、やっておしまいなさい」
「お気持ちはお察ししますが無理です……」
「それよりセシェン」
今あいつそれよりって言いやがった。
「ソレが無事だと分かっただろう。何をぐずぐずしている。あの馬鹿がしつこくてかなわん」
おまけにソレ呼ばわりかよ。
っとうに偉そうだなぁお前は。反省する気ゼロどころかマイナスだろ。
「申し訳ございませんが、行って参ります」
すまなそうなセシェン君。これで美形じゃなければ良い人なのになぁ。
「うむ、我が護衛大儀であったぞ」
そしてまだオレのキャラが戻ってこない。
おーい、そろそろ帰ってこーいオレのキャラー。もう怒って無いから出ておいでー。
はぁ。じゃあまぁセシェン君も行っちゃったし、身の安全は確保されたっぽいのでオレはここでのんびり見物でもしますかね。
どっこいせーと地面にヤンキー座りして、オレは周囲を見回す。
周りの森林地帯……元森林地帯はどこぞの魔王様のせいで大半が削られて視界は広々。行きは陽も差さぬ深き森って感じだったのが、今じゃどっかの露天採掘場のような感じだ。
しっかし……。
何のかんのと言いつつも自分最高俺最強っぽい魔王様デュランが、あんな風に声を荒げてセシェン君を呼びつけなきゃならない用事って何だろう?
実際魔王って確か魔界最強の称号じゃなかったっけか?
と、
「陛下おやめ下さい!!」
セシェン君の悲鳴。
嫌な予感。
ぼけっとしていた意識を奴らの方に戻すと、何故か空いっぱいに広告が出ていた。
いや、広告じゃなくて何かの文字? ホログラムっつーか。
「塵に還るが良い」
デュランの声。
文字が降ってきた。
【作者後記】
いつの間にかユニークアクセス総計が1000越えてました。(正確には1359)
ありがとうございます。
うちいくつが自分かは考えるまい、うん。
本日も既に250人のお客様においで頂いてます。
さて、まだまだ魔王様のターン、続きます。
感謝をこめて 作者拝