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5.島デートの準備

起きると目の前に小町の顔があった。

今日も一段とかわいかった。

小町を起こさない様にゆっくり起き、キッチンでコーヒーを入れる。

コーヒーを持ち、仕事部屋へ行った。


「これを終わらせたら、半月は島に集中できるな」

僕はパソコンに向かった。


数時間後。

「よーし。とりあえず終わった。最終チェック待ちだ」

コーヒーを飲もうとするが、コップは空だった。


キッチンに降りると、小町が居た。

「おはよう」

「おはよー。仕事してたから、声かけなかった」

「ありがとう。おかげで集中できたよ」

「オクトンにお酒を入れてもらったんだけど、1日ポリタンク4つ分しか無理みたい」

「え?」

僕は小町が1人で島に行ったことに驚いた。


「1人で行ったの?」

「うん」

「大丈夫だった?」

「大丈夫だよ。それよりオクトンの話」

「あー。昨日も20L入れるのに脚を2本使っていたから、多分1本10Lなのかもね」

「脚が8本だからポリタンク4つ分ってことか」

「たぶんね」

「全部変換機に入れたから、貯金は652万になったよ」

「あれ?計算合わなくない?」

「ばれた?服何着かと水着をあっちに持って行けるようにしちゃった」

ばれた時の小町の表情は最高だった。


「大丈夫だよ。それより今日はどうする?」

「うーん。明日島の海でデートしたいな」

「全然いいよ。修正があっても今日中に終わると思うから」

「そしたら食材とかも島に持って行っていい?」

「良いよ。その代わり、明日もオクトンにお酒貰ってきて」

「はーい。じゃあ買い物行ってきます!」

小町は出かけて行った。


僕はメールが来るまで、ノートに目を通した。

「なんか使えそうな情報はないかな?」


○荷物運びのコツ

細かい荷物や変換機に入らないサイズのものを異世界用に変換したい場合は、マジックバッグに入れて変換すると良い。ただ、普通に変換するよりもお金を取られるから気をつけろ。


「これ使ってリフォームの建材とか家具を運んだのか、どう考えてもあの冷蔵庫とか変換機に入らないもんな」

お金の稼ぎ方(中級・上級)もあったが、モンスターの文字があったのでとりあえず流し見するだけにした。


「うーん。あとはエアガンの扱いだよな。少しでも練習できればいいんだけど」

パソコンでガンショップを検索した。

「家の近くにこんなにあるの?」


千葉はサバゲーフィールドが多いみたいで、その場所が経営しているガンショップがあるみたいだ。

部屋に置いてあったエアガンをそのまま運ぶのは怖かったので、ホルスターのようなものが必要だと思った。


「今度こっちにあの3丁を持ってきて、どこかで試し撃ちでもさせてもらうか」

一番近くのガンショップは車で1時間半くらいの場所だった。

「下平ミリタリーショップか、ブックマークに入れておこう」


ピコン!

パソコンの右上に通知が入った。

先ほど送ったデータの修正依頼が来ていた。

「1時間で終わるな」

僕は再び作業を始めた。


▽ ▽ ▽


メールを送り、納品は完了した。

作業を始めてから2時間ぐらい経った。


「お腹すいたな。そういえば朝も昼も食べてなかった」

リビングに降りると、テーブルにご飯が出来ていた。


ご飯の横にはメモ書きが置いてあった

[島に行ってくるねー。デートのためにいくつか変換します]


小町は完全に島での生活が楽しみなようだ。

僕はテーブルの上のご飯を食べ、島へ向かうことにした。


▽ ▽ ▽


倉庫に入るとドアの上に表示されている貯金残高は¥3,610,000になっていた。

「思ったより使ってるなー」


昨日買って倉庫に置いてあったはずのものが全部なくなってるから、全部変換したのだろう。

テーブルの上には僕の服が3セットほど畳んで置いてあった。

その上にメモが置いてある。

[哲ちゃんの服も変換しといたよ!]

僕はその場で着替えて、島へ向かった。


ドアを通ると、銃声が聞こえてきた。

「え?」

僕は急いでリビングへ向かった。


すると、小町がリビングでアメコミ映画を見ていた。

「ねーどうしたのそれ」

僕が声をかけると、小町が振り向いて答えた。

「デートのためにBDを何個か買ったんだ―。我慢できなくて見始めちゃったんだけどね」

「銃声がしたからビックリしたよ」

「ごめんごめん!」

謝る小町もかわいかった。


「荷物全部変換したんだね」

「うん。釣竿と斧と鎌と大きいハサミと工具箱は1階の荷物置き場に置いておいたよ」

「ありがとう」

「ポリタンクはバッグに入れてる。服は寝室の横にウォークインクローゼットがあったからそこに入れちゃった」

「そんなのがあったのか。気付かなかった」

「あとお水とお酒と食品は全部冷蔵庫に入れた。オクトンにビールを2本あげてきたよ」

「おっ。喜んでた?」

「喜んでたよ。なんかこの前と違ってゆっくり飲んでた」

「味わってるのか」

小町は僕が仕事をしている間に、そこそこ異世界を堪能していたようだ。


「小町。さっき納品したから明日から半月くらいは忙しくないから、もし島でやりたいことがあったら付き合うよ」

「とりあえず明日は島デート!」

「了解。あといろいろ決めたい事があるんだ」

「なーに?」

「もしモンスターとかに襲われたり、逃げなきゃいけない時に場所の名称がぐちゃぐちゃだと混乱するから名前を付けよう」

「たのしそー」

僕達はこの家の事を[別荘]と呼ぶことにした。

そして変換機がある部屋を[変換部屋]、エアガンなどを入れている部屋を[荷物部屋]と呼び、あとの部屋は頭に[別荘の]と頭につけて呼ぶことにした。


「あとエアガンについてなんだけど」

「うん。危ないからどうしようか。正直使ってみたいけど」

ゲーム慣れしているのか、小町はあまり銃に抵抗がないみたいだ。


「家の近くのサバゲーが出来るところとミリタリーショップがあったから、そこにエアガンを持って行って試し撃ちをさせて貰おう」

「行きたい!」

「あと、持ち運びしやすいようにホルスターみたいなのも買おう」

「うん」

「よし、とりあえずこれでいいかな?」

決めるべきことを決めて僕は満足していた。


「今日はどうする?」

「どうするって?」

「別荘に泊まりたいなー」

わがままを言う小町もかわいい。


「夕飯の食材はあるの?」

「うん!」

「じゃあ今日はこっちに泊まろう」

「やったー!」

小町は物凄く喜んだ。

はしゃぐ小町はかわいすぎた。


「オクトンも家に居れていい?」

「え?陸行けるの?」

「うん!ビールあげた時、普通に歩いてた」

「じゃあ呼んであげるか」

「哲ちゃん呼んできて!私ご飯の準備するから」

「わかった」

僕は家を出て、オクトンの池に向かった。


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