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21.洞窟探索

僕達は砂浜を歩いていた。

ノートに書いてあった洞窟に行くために、砂浜を回っている。


「いやどこを見ても別の島とか見えないね」

「そうだねー。本当に誰も来ない島なんだね」

僕と小町は手を繋ぎながら歩いていた。


「クリフ!元々奴隷船はこの島の近くに向かっていたの?」

「いえ違うと思います。最初の嵐で航海士が亡くなってしまったので、だいぶ航路から外れたと思います」

「なるほど。じゃあ本当にこの島の近くには何もないんだなー」

「そうですね。来るためには、マジックアイテムの船で長期的に航海しないと無理だと思います」

「そんな無駄なことする人いる?」

「うーん。居たとしても海賊か開拓を考えてる国とかですかね」

「うわーありえそう」

僕達は話しながら歩き進めた。


▽ ▽ ▽


「テツジ様!ここから森に入るのがいいと思います」

空から偵察をしていたザンに従い、森に入っていく。


少し進むとクリフが口を開いた。

「正面にゴブリンが2匹います」

「わかった。このゴブリンは小町にやらせてくれ」

「わかりました」

「じゃあ、行ってくるね!」

小町はゴブリンに向かって行った。


「しゅわしゅわラムネ!」

小町の手には腰のホルスターに付けていたサブマシンガンが現れた。

「いっくよー!」

小町はホロサイトを覗き、トリガーを引いた。

パシュパシュパシュパシュパシュパシュパシュ

サブマシンガンから弾が大量に放たれ、ゴブリン2匹がハチの巣になった。


「どう?」

小町が笑顔で振りむき聞いてくる。

僕の妻は本当に天使だ。


「よかったよ。じゃあゴブリンから魔石を取ろう」

「うん!やってみる」

小町ひとりじゃ不安だったのか、プロールとペペンが付き添ってくれていた。

ナイフを片手に魔石を取りだそうとするが、さすがにグロいので目をつぶっている。

そんな姿もかわいかった。


戻ってきた小町は血だらけになっていた。

小町の後ろでプロールとペペンが僕に頭を下げていた。

お転婆な僕の妻は制御できなかったようだ。


「ママ!クリーン」

アデスちゃんが小町に触れると血がきれいさっぱりなくなっていた。

「アデスちゃんありがとー。いい子だね」

小町はアデスちゃんを抱きしめた。


昨日のうちにアデスちゃんとドグドくんは僕と小町をパパとママと呼ぶことになった。

ほぼ小町の強制っぽい雰囲気に見えたが、あとからクリフに聞いてみたら2人はものすごく喜んでいたらしい。

2人が喜んでいるのなら、いくらでもパパになってあげようと思った。


「よし、じゃあそのまま洞窟を探すから、みんな周囲警戒を忘れずに」

「「「「「「はい!」」」」」」

僕らは森を進んだ。



少し進むと洞窟を見つけた。

なぜか洞窟の周りは木が生い茂っていなく、開けた場所だった。


「洞窟も狭いって書いてあったから心配していたけど、ドグドくんも入れそうだ」

「よかった。頑張るよパパ」

ドグドくんは嬉しそうに僕を呼んだ。


「じゃあまだ戦ってないザンが先行して進もう」

「はい。任せてください。」

洞窟の通路を進むと、少し開けたところに出た。

そこにはスライムが20匹ほどいた。


「よし。プロールさんとプン夫妻にお願いしようかな。2匹くらいドグドくんに残しておいて」

「「「はい!」」」

3人は渡した銃を構えた。


パシュパシュパシュパシュ!

3人が放った弾がスライムを弾いていく。

3人の腕はなかなか良かった。


数分でスライムは2体になった。


「テツジ様、終わりました!」

「じゃドグドくん。残りのスライムをお願い」

「うん!」

ドグドくんは剣を持ってスライムに向かっていった。


ドグドくんの剣筋は一昨日より少し良くなっている。しっかり一撃で1匹倒した。

「あれ?なんかうまくなってる?」

僕がそういうとデルンが口を開いた。

「一昨日の夜と昨日の夜に教えてほしいというので、少し教えてあげました」

「そうなんだ。ありがとうデルン」

話していると、ドグドくんがすんなりスライムを倒し終わった。

僕はドグドくんを褒め、先に進んだ。


また通路を通ると先ほどより広いところに出た。

そこにはゴブリンが30匹ほど居た。

「じゃあここはザンとダルン達にお願いしようかな。クリフは距離を取ってスナイパー使っていいよ」

「いいんですか?」

クリフはスナイパーライフルが使えるのがうれしいようだ。

「じゃあよろしくね」


4人はゴブリンに向かって行った。


デルンとザンは器用だった。

左手では銃を持ち、右手で剣を握って戦っている。しかも近距離戦だ。

デルンとザンが目立っているが、ダルンとドルンも銃を使ってしっかり戦っていた。


バシュン

クリフのスナイパーがゴブリンの頭を撃ち抜く。

スキルとだいぶ相性がいいんだな。

奥の通路からゴブリンが追加で現れるが、クリフがしっかり倒していたので他の4人の戦闘が乱れることはなかった。


数分経つと残り3匹になり、ドグドくんが倒しに行った。

スライムとは違い、動き回るゴブリンには苦戦していたが何とか倒すことができた。


「ドグドくん。だいぶ剣がうまくなったね」

「そう?デルンとザンに教えてもらった」

「よかったね。これからもがんばろうね」

「うん!」

ドグドくんと話していると、ゴブリンが追加で現れた奥の通路を確認しに行ったザンが帰ってきた。


「テツジ様。モンスターはもういません。それと奥に大量の宝石がありました」

「本当?じゃあ回収に行くか!」

「だいぶ温度が高くなっているので、気をつけてください」

僕達は奥の通路に向かった。


汗が大量に出てきた。

火山の中心に近いのか、宝石がある空間は物凄く暑かった。

宝石は綺麗な状態で壁に埋まっていて、手で引き抜くことができた。

様々な色の宝石を回収し、僕達は別荘に戻った。


▽ ▽ ▽


僕と小町は変換部屋に行き、色とりどり大小さまざまな宝石を変換機に入れた。

赤いボタンを押すと、貯金残高が¥488,210,000になっていた。


「おー4千万だ!だいぶ増えたね」

「哲ちゃん。4千万じゃないよ。4億だよ」

「何言ってんの小町、えーーー!?」

僕は目を疑った。


「数年分溜まってたとしてもこんなに?」

「すごいね哲ちゃん」

「そうだね。いろいろやれること考えないとね」

僕達はリビングに出ようとすると、オクトンが大きな袋4つを持っていた。


袋を見てみると、今まで出たゴミみたいだ。

「オクトンが回収していてくれたんだね、ありがとう」

変換機に入れると40円増えた。


▽ ▽ ▽


リビングに行くと、クリフが男の子を連れていた。


「あれ?ドグドくん?」

「うん!スキルのレベルが上がった!」

「え?よかったね」

「帰ってきてステータスを確認してあげるとレベルが上がっていました。増加は2.5倍で減少は4分の1みたいです。ステータスもそれに合わせて変わるので、この状態での戦闘はしない方がいいですね」

「あーなるほど、2分の1のサイズにはもうできないの?」

ドグドくんが目をつぶると3mほどのサイズになった。


「なれるよ!」

「じゃあ戦闘で剣を使うときはそのサイズで、銃を使うときはさっきのサイズにしよう」

「うん。わかった!」

クリフとドグドくんは報告が終わると外に出て行った。



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