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9.帰省とエアガン

小町とシゲ爺は今日中に出発することが決まった。

小町のやる気とシゲ爺のステータスの若返りがうまくかみ合ったようだ。


「オクトンにたくさんのお酒とおつまみね」

「はーい」

「何日くらいかかりそうですか?」

「うーん。長くて5日くらいじゃ」

「わかりました。小町、ポリタンクだけは置いておいて」

「あーそうだね。わかったー」

小町は別荘に向かって行った。


「シゲ爺。いろいろとよろしくお願いします」

「ははは。任せなさい」

「お金は足りそうですか?」

「多いくらいじゃよ。たくさん余るから、お土産たくさん買ってくるぞ」

「お願いします」

僕は頭を下げた。

「置いて来たよー」

「ありがと」


2人はすぐに準備ができ、僕は車で駅まで送って行った。


▽ ▽ ▽


2人を送り、家に帰ってきた。

久々の一人暮らしだ。


「よし、スーパーに行こう」

僕は車を出し、スーパーに向かった。


スーパーに到着した。スーパーの店の前には薪が積んである。

キャンプ場が近くにあるみたいで、そこを利用する人向けの商品らしい。

前にその質問を店員にしたのが恥ずかしく、それ以来ここには来ていなかった。

今回は早く呑みたいのでしょうがなくここに来た。


僕はカートにかごを入れ、惣菜とお酒を大量に入れた。

「5日もあるんだ。どうせ飲む!」

パンパンになったカートをレジに持って行き、会計を済ませた。


▽ ▽ ▽


僕は別荘にいた。

僕だけではなく、オクトンもいる。


「オクトン!小町がいない日なんて久々すぎてさー。さみしいから一緒に呑んでくれ」

キューキューキュー

オクトンは僕が話す前からすでに飲んでいた。


「好きなだけ飲んでいいからな。おつまみも大量にある!」

キューキュー!


オクトンは唐揚げが気に入ったようだ。

大皿のアラカルトセットみたいなのを買っておいてよかった。

一方的だがオクトンに話しかけ続けて、いつの間にか眠ってしまった。



▽ ▽ ▽



小町が帰省して2回目の夜。

僕は今夜もオクトンと飲んでる。

今朝リビングで目覚めると、ウィスキーが入ったポリタンクが置かれていた。

オクトンがわざわざ入れておいてくれたみたいだ。


「オクトン!今日は唐揚げを大量にしたからね」

キューキューキュー

オクトンは喜んでいる。


「オクトン。この島ってオクトン以外のモンスターっているの?」

キュー!

「そうかー」

自分の解釈が合っているかわからないが会話を進めた。


「やっぱり戦う練習しておいた方がいい?」

キューキュー!

「そうだよね。小町もいないし、明日はガンショップに行って試してみようかな」

キュー

「小町がいるとはしゃぎそうで怖いもんね。オクトンは良くわかってるなー」

キュー

僕は明日の予定を決め、昨晩のように酔いつぶれていった。



▽ ▽ ▽



昼前に目覚めた。


リビングの端にはウィスキーが入ったポリタンクが。

「ありがとうオクトン」

僕はポリタンクを変換部屋に運び、変換を済ませた。

貯金残高が¥18,910,000になっていた。

昨日一昨日の豪遊でだいぶ使ってしまったみたいだ。


僕は荷物部屋に行き、3丁のエアガンを家に運んだ。

「一応電話してみるか」

前に調べた下平ミリタリーショップの電話番号に電話を掛けた。


プルルルルルル…ガチャ

「はい。下平ミリタリーショップです」

「すみません。そちらでエアガンの試し撃ちは出来ますか?」

「はい!できますよ」

「友人にエアガンを貰ったのですが、正しい使い方が分からなくて」

「そうなんですね。全然教えますよ。今日は特にサバゲーの予約もないので私が対応できます」

「本当ですか?ありがとうございます。1時間半後くらいに伺えると思うのですが」

「わかりました。お名前をお聞きしてもよろしいですか?」

「五十嵐です」

「五十嵐様ですね。お待ちしております」

「はい。失礼します」

ガチャ


「よし。行ってみるか」

僕は車にエアガンを入れ、出発した。


▽ ▽ ▽


車を走らせること1時間半。

大きな看板が見えた。

看板には下平ミリタリーショップと書いてあった。

「ここか」

駐車場に車に入れ、店の中に入った。


「すみません。電話した五十嵐です」

「はーい。五十嵐様ですね。お待ちしておりました」

店の奥から出てきたのは、ちょっと小太りの中年男性だった。


「すみません。今日はありがとうございます」

「いえいえ。全然いいですよ。ご友人から譲り受けたものは車の中ですか?」

「はい。どう運べばいいかもわからなくて」

「なるほど、じゃあ私もついて行きますよ。あ!失礼しました。店長の下平と申します」

「よろしくお願いします」

「じゃあ行きましょうか」

店長の下平さんは気さくな人だった。小町を連れてきても今のところは大丈夫そうだ。


店長と共に車に行き、トランクを開けた。

「え!?」

トランクの中身を見た店長が驚いていた。


「どうしました?」

「四宮くんのお友達ですか?」

「え?」

まさかの店長と四宮さんが知り合いだったようだ。


「はい。四宮さんが前に住んでた家に住んでいて、それが縁でこの3丁を頂いたんです」

「そうなんですか。四宮くんは元気ですか?」

「あー元気みたいです。店長とはどういったお知り合いで?」

「この3丁は私がカスタマイズしたんですよ」

「えーそうなんですか!」

まさかのエアガンをカスタマイズした人と出会ってしまった。


「四宮くんはまだサバゲーをやってるんですか?」

「あーやってるみたいですよ」

「まあそうだよな。この3つの上位互換みたいなのを最後に買いに来てから会ってないな」

「その3つも店長がカスタマイズを?」

「はい!」

店長は自慢げに返事をした。


「とりあえず中で話しましょうか」

「はい」

店長は3丁を持ち、店に入っていった。


「どうぞこちらに座ってください」

「ありがとうございます」

「五十嵐様はどれくらいサバゲーは初心者ですか?」

「はい。まったく。どう撃つのかもわからなくて」

「なるほど、これから始めようってことですね」

「そうですね。妻も一緒にやれたらいいなって思っています」

「ご結婚されてるんですね。良いですねー。では簡単にこの3丁の使い方を教えます。ついて来てください」


店長について行くと、射撃練習場のようなところについた。

「この3つは私がカスタマイズした、当時のいいパーツを使ったものです」

「ほー」

「今でも現役で使えますので安心してください」

「わかりました」

「専門用語は使わない様にしますので、わからないことがあれば聞いてください」

「はい」

店長はそういうと、ハンドガンを手にした。


「まずはこれです。一番ベーシックです。まずは横についているこの部分をカチッとします。これをしないと、いくらトリガーを引いても撃てません」

「なるほど」

「そして映画とかでよく見る、この上の部分をスライドします。そうすると引き金を引くだけで打てるようになります。1回スライドすれば弾が無くなるまで打つことができます」

店長の説明はとてもわかりやすかった。


「このハンドガンはトリガーを1回引くと1発弾が出ます。なので両手でこういう風に持ち、上についているホロサイトを覗きながら引き金を引くと」

パシュン!

「標的に当たります。」

「おー」

「ハンドガンでホロサイトが付いてるのは珍しいんですけどね。四宮くんの趣味だったので付けました」


店長はサブマシンガンを手に取った。

「まずマガジンを入れて、横のここの部分カチッとします。そうするともう撃てます」

「おー」

「このまま撃つと単発なんですが、この部分をカチッと下に降ろすと連射になります。反動が少しあるのでこの後ろについているストックを身体に当てて固定しながら撃つと安定します」

「なるほど」

「これもホロサイトが付いてますね。意外と高い奴なんですよこれ。四宮くんの趣味で付けたのが懐かしい」


店長はスナイパーライフルを手に取った。

「これは初心者の人には一番難しいかもしれないです」

「そうなんですね」

「これは可変式のスコープが付いていて、覗いてみてください」

僕はスコープを覗いた。


「ここを回すことで、倍率が3倍から9倍にまで変わります」

「おー」

「そして撃ち方ですが、ここについているボルトを上にあげて引いて戻すと弾が入ります。それでトリガーを引くと弾が出ます」

「なるほど」

「ただ見て分かるように長くて安定しないので、立って撃つのはだいぶ練習がいりますね」

「映画とかでよく見る寝そべりながら、台に乗っけて撃つのはなんなんですか?」

「あれはバイポッドですね。四宮くんが持って行っちゃったのか。バイポッドを使うとだいぶ安定はします。まあデメリットはありますが」

「ここに売ってたりしますか?」

「ありますよ!どれくらいの予算のものがいいですか?」

「せっかく店長にカスタマイズしてもらったエアガンを使うので店長セレクトでお願いします」

「わかりました!」

店長は店に戻って行った。


「ハンドガンは小町で僕がサブマシンガンかな。スナイパーは使うことはなさそうだな」

店長が何か持って戻ってきた。


「こちらなんですけど。2万円近くするのですが」

「買います」

「ありがとうございます!」

「妻と一緒にやるつもりなんですが、どういう風に分けるのが理想ですか?」

店長が少し悩んだ。


「がめついと思われてしまいそうで言いづらいのですが、正直足りないと思います」

「なるほど。店長さんの理想を教えてもらえます?」

「まず五十嵐様が連射可能なハンドガンとアサルトライフを新調し、今あるハンドガンとサブマシンガンを奥様が使い、スナイパーは気分で使う人を変えるのが理想ですね」

店長は申し訳なさそうに言った。


「うーん。それじゃあ、今度妻も連れてくるんで、また撃ち方を教えてもらえませんか?」

「は、はい。問題ありませんが」

「それまでに僕用のエアガンをカスタマイズしてもらえませんか?」

「え?良いんですか?」

「はい。予算はお任せします。四宮さんも多分そうお願いしたんじゃないですか?」

「良くご存じで」

「お願いできます?」

「はい。承りました」

店長は驚いていたが嬉しそうだ。


「店長。あと身体につけるホルスター?みたいなものを作れますか?」

「はい。売ってるものもありますし、オーダーメイドもあります」

「じゃあ次回、オーダーメイドで注文します」

「わかりました!」


店長に住所や電話番号を伝え、何回か試し撃ちをして、店の中を見て回った。

「なんかハンドガンが好きだな。かっこいい」

「五十嵐様はハンドガンが好きなんですか。あんまりサバゲーじゃいませんが、男の夢の2丁拳銃とかもできますよ」

「やりましょう!」

「わかりました!」

「あー。色とかって変えられるんですか?」

「変えられる部分はありますけど、変えますか?」

「いや、妻がここに来たら変えたいって言い出しそうで」

「なるほど、一応対応できるようにしておきますね」

「すみません」


店長に挨拶をすませ、僕は家に帰った。


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