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ゴブリンリーダーが語る


このエヴォリア大森林は広い。俺らのような小さなゴブリン集落では、本来生きるのも難しい。


別に食える草食動物がいないわけではない。


ただ、草食動物を捕まえるには数と時間を要する以外、他の肉食者から戦利品を守る必要がある


そのため、小さな集落じゃいずれ大きい集落に吸収されるか、潰されるかどっちしかない


現に俺らはみんな腹ぺこだ。


でも俺らは運がいい。


十数分前に、俺らが一つデカイ卵を見つけた


多分ゴブリン三体分くらいある高さ、明らかに異質である


例えドラゴンの卵でも、そう大きくはないと聞く。


最初はこれもしかしたら腹の足しになると思って近づいた。


でも叩いてみると、中から音がした


これは生きている、しかもすぐ生まれると、俺は直感した


俺たちは草むらに隠れて様子をみようとしたが、急に卵が爆発した


非常識の殻破り方に驚いていたら、中身がさらにおかしい


なんと、真っ赤なオークがいるではないか。


なぜオークは卵生なのかはこの際どうでもいい


赤い皮膚。それは魔王種の証。


数百年に一体しか生まれないとされる、魔物の頂点


龍の魔王、蛇の魔王、蠍の魔王。魔王の種族は固定ではない


その共通点は、人間の鮮血のような赤い皮膚か赤い甲羅だけ。


その魔王さまを見た時、俺らは確信した。


運が回ってきたと


一見、今回の魔王種は外れに見える。


なんせオークである。ゴブリンの俺らよりはつよいが、それでも下位魔物に属する。


でも、俺らゴブリンにとってはこれ以上ないアタリだ


オーク種は総じて頭が悪いし、足が遅い。


そのため、多くのオークはゴブリンを従える。


ゴブリンは、オークの力と頑丈さを利用して自分の安全を守る。


オークは、ゴブリンの敏捷性と頭脳を利用して狩りを円滑に進める。


一種の共存共栄関係。


特にゴブリンは相性的に十体でも一体のオークには勝てないため、オークの傘下にいるだけで、純粋なゴブリン集落は確実にうちにかなわない。


それどころか同じくこっちのオークのしたにつこうとするかもしれない。


つまり、オークはゴブリンにとって最高な主と言える


今回は魔王種のため、普通のオークよりはきっと数倍はつよい。


もしかしたら森のヌシにすら勝てる力をお持ちかもしれない


これは是非も取り入れてもらわないと


気がついたら、俺を含めた全部のゴブリンが魔王さまを崇め始めた


メスゴブリンに至ってはケツを出して従属意思をアピールしている


魔王さま!これからは一生ついていきますぜ!


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