プロローグ
「この世界は、僕には生きづらい」
社会に属することを諦めた、よくあるニートの戯言である。
右へならえで足並み揃えて、少しでも外れれば社会不適合者の扱いを受け、みんなが良いと言えばそれは良くて、悪いと言えばそれは悪い。没個性を強要しておきながら、没個性を咎める世界。
僕は疲れた。
いやまぁ、個性を咎める意識の高さは学校社会の方が高かったので、学生の頃から疲れてはいたが社会に期待しすぎた。
物理的に広がった世界でも、金と権力のある者に見下ろされながら、少しでも周りより上に、せめて周りと同じにとみんな必死に生きている。学校社会と変わったのは、異端者は叩かれもしなくなること。広い世界で生き抜くには、自分以外に関心を示している余裕など誰もない。
自分の身は自分で守れ。でなければ、待つのは死のみ。
で、僕は死んだ。社会的に死んだ。
いや、少し意地を張って自殺にしておこう。僕は自ら死んでやったのだ。
僕は自由なんだって叫んでやりたい。誰より人生を謳歌してるんだ!
社会的にはどうしようもないクズでしかない。
そして僕はこんな小説なんか書いて過ごしてる。
こんなの小説と呼べるほどのものでもないが、自己満足で楽しんでいる。
と、これがさっきまでの僕の日常なわけで、ここからが実は本題でありすぐ書きたかったというか、正直読者諸君に相談したいことなのだが。
部屋を振り返ると、申し訳なさそうにちょこんと座った少女が、やはり申し訳なさそうに僕にはにかんだ。




