第二百七十七章 フジコ、敵参謀と知恵比べ
数日後サクラの説得に応じて、博士が地球に来る事になりました。
博士の大型探査艦は戦力が低い上に、アヤメのスケバングループに関係していた博士が狙われる可能性もあった為に、アヤメがスケバングループの艦隊を率いて護衛しながら地球へ向かう事になりました。
サクラは、「昔のように数時間掛けて博士と話をしながら来なさいね。今回は二人のチームワークが勝敗を左右すると言っても過言じゃないわよ。」と助言しました。
数日後モミジから、「女神ちゃん、軍からマーガレットの意思波が途切れたと連絡があり、マーガレットと連絡が取れない!私はこれから博士の秘密基地に出撃します。充分注意してね。」と連絡がありました。
アヤメは、「私のスケバングループの艦隊も出撃させるわ。」と提案しました。
モミジは、「これは敵の罠かもしれません。敵はレーダーで確認できない為に、途中ですれちがっても気付かない可能性があるわ。敵は地球に向かっている可能性もあります。スケバングループの艦隊は女神ちゃんの近くで待機させておいて。」とモミジはアヤメを危険に晒さないようにして、単身出撃して行きました。
陽子が、「何故、その不良グループは地球を攻めようとしているの?」とその理由が理解できない様子でした。
サクラが、「スケバングループリーダーの女神ちゃんが、呪縛開放後も警察に逮捕されてまで地球に行き、その後も地球とテレジア星を何度も往復していた為に、地球にスケバングループの秘密基地があると思っているらしいのよ。不良グループ壊滅後も地球に攻めて来るのは、その基地を叩き潰してから不良グループを復活させようとしているのだと思います。」と推測していました。
モミジから連絡があり、「マーガレットが・・・マーガレットが・・・マーガレットが・・・死んだ。・・・」と悲愴な声で連絡がありました。
アヤメは驚いて、「落ち着いてモミジ、どういう事なの?」と現状を把握しようとしていました。
モミジは泣きながら、「マーガレットの宇宙戦艦のワープエンジンが爆発して、博士の秘密基地もろとも吹き飛んだ。」と泣いていました。
フジコが、「フジコです。モミジさん秘密調査官だったのね。宿無しだなんて言って御免なさいね。実は私の秘密基地が吹き飛ぶ寸前に、近くで転送装置の稼動を確認しました。女神ちゃんがスケバングループのメンバーに確認しましたが、誰も転送していなかったらしいです。軍・警察関係者に、マーガレットさんを転送された方はいないか確認して下さい。」と助言しました。
モミジは、「だったら何故マーガレットの意思波が途切れるのよ。」と取り乱していました。
フジコは、「確かに亡くなった可能性もありますが、爆発寸前に転送装置の稼働を確認しているのよ。生きている可能性もあるのよ。モミジさん、母親が最初に諦めてどうするのよ!良く聞いて、あの転送装置をマーガレットさんが以前使用して、突発性失明で何も見えなくなった事があったと聞きました。その時のデーターを先程分析しました。転送装置使用後、暫くの間、マーガレットさんの意思波が途切れている事が判明しました。何故途切れたのかは詳しく分析しないと解りませんが、今マーガレットさんは失明状態で意思波が途切れているのかもしれません。その他には敵に拉致され意思波を遮断されている可能性もあります。事実関係を掴まないと、敵が現れても、マーガレットちゃんが拉致されていれば攻撃できません。モミジさん、秘密調査官でしょう?調査の専門家でしょう!モミジさんが確りと調査をしなければ、私達は敵が出現しても何もできないのよ!」とカツをいれました。
モミジは、「御免なさい。取り乱してしまって。有難う博士。至急調査します。」とタイムマシンや秘密調査官専用機器で調査を始めました。
数時間後、モミジから連絡があり、「私も転送装置の稼動を確認しました。しかしマーガレットの意思波はまだ確認できません。軍や警察関係者に確認しましたが、マーガレットの行方は依然不明です。死んだのか、意思波を遮断されているかのどちらかです。生きているとすれば、意思波を遮断されている事になります。それは敵に拉致されている以外考えられません。確かに、ここでマーガレットの宇宙戦艦は爆発しているし、転送装置の稼動も確認できましたが、敵の存在が確認できないわ。」と焦っていました。
アヤメが、「敵がマーガレットちゃんを攻撃した場所が、博士の秘密基地の近くだった事は不幸中の幸いです。ワープエンジンが爆発するまで、各種データーは博士の大型探査艦に送信されていました。今博士が分析中です。博士ならきっと敵の正体を暴いて、マーガレットちゃんを発見してくれます。敵が博士を襲ってくる可能性がある為に今、私とスケバングループの艦隊が博士の大型探査艦を護衛しています。」とモミジを励ましました。
モミジが、「有難う、女神ちゃん、博士。」と泣いていました。
アヤメが、「困った時は、遠慮せずに皆を頼ったら良いのよ。博士がマーガレットちゃんを発見すれば、私達も協力してマーガレットちゃんを助け出すから。」と励ましました。
サクラが、「モミジさん、軍には、この事を報告したのですか?」と確認しました。
モミジは、「報告したけれども、それが何か?」とサクラが何を考えているのか不明でした。
サクラは、「今、軍が出動すれば、マーガレットちゃんが軍の関係者だと気付かれて、秘密調査官である事が判明すれば、不良グループを刺激するだけだと思います。攻撃できないのだから、暫く軍の出動を止めて!博士が敵戦艦を探査しています。軍が出動しなくても、博士がいれば逃がさないわよ。争いになっても、女神ちゃんのスケバングループの艦隊もいるのよ。軍や警察が到着するまで私達が全力で応援するから。」と助言しました。
モミジは、「アネゴ、有難う。そうします。」と納得していました。
アヤメが、「モミジ、昔猪熊巡査から聞いた事があるが、地球では警察官の関係者が事件に巻き込まれた場合、その警察官は判断を誤る可能性がある為に、捜査から外されます。モミジ、先程から人の言いなりですが、それは今のあなたに、正常な判断ができないからではないの?私は今、博士の傍を離れられないので、コスモスをそちらに向かわせます。コスモスと替わって。」とモミジの精神状態を分析しました。
モミジは、「秘密調査官の経験のないコスモスちゃんには無理よ。」と拒否しました。
アヤメは、「秘密調査官の菊子も向かわせるから大丈夫。」と返答した為にモミジも納得し、軍に報告の上、二人と交代しました。
フジコが、「敵を捕らえた!マーガレットちゃんが拉致されているのかは不明です。敵はレーダーで捕らえられない上、ジグザグに蛇行している為に発見が遅れました。速度や進行方向を変える時に、一瞬特殊な信号が出力されます。それを追尾しましたが、ジグザグに進行している為に、地球に向かっているかどうかは不明です。モミジさん、菊子ちゃんやコスモスちゃんと替わり落ち着きましたか?」と連絡しました。
モミジは、「ご心配を御掛けしました。もう大丈夫です。その特殊な信号は私の艦では確認できませんでしたが、どんな信号ですか?」と確認しました。
フジコは、「普通の艦では確認不可能な特殊で微弱な信号なので、その信号の種類などまでは確認できませんでした。私の艦の感度を最高レベルにして、特殊な信号まで全て受信可能にすれば、何とか確認可能です。」と返答しました。
モミジは、「解りました。敵は今何処にいるのですか?」と一刻も早くマーガレットを救出したい様子でした。
フジコは、「現在位置と進行方向、速度をハリアット号に転送するので追尾して下さい。但し追尾に気付かれると、マーガレットちゃんが拉致されていれば危険です。」と警告しました。
アヤメは、「大丈夫、モミジはプロだから気付かれるようなヘマはしないわよ。」とモミジを信頼している様子でした。
フジコは、「いくら専門家でも、娘が拉致されていれば冷静に追尾できずに発見される可能性がある為に忠告したのよ。」と返答しました。
モミジは、「お気遣い有難う御座います。充分注意します。」と返答して、博士からのデーターを受信しながら追尾を開始しました。
数日後、モミジが敵に攻撃されて、“何故この距離で発見されるのよ。マーガレットが拉致されている可能性がある為に反撃できないわ。”と敵の攻撃を避けていると、敵の攻撃がハリアット号に命中してバリアを破られ、ワープエンジンが破損しました。
モミジは、“宇宙戦艦の攻撃で何故バリアが破れるのよ。凄い破壊力だわ。だからマーガレットもやられたのね。”と撤退してアヤメに連絡しました。
モミジから、「博士のデーターを常時受信しながら、発見されないように一定間隔で追尾していましたが、敵戦艦は改造されていて探査範囲が広くなっていて発見され攻撃されました。武器等も強力に改造されています。だからマーガレットもバリアで防げると判断してやられたのよ。ハリアット号のバリアも破られ損傷しました。マーガレットが拉致されている可能性がある為に反撃できないわ。ワープエンジンも損傷しているので、一旦引き上げます。」と連絡がありました。
アヤメも、“あのモミジがやられるとは油断できないわね。”と思っていました。
モミジが地球に帰還してアヤメや博士や陽子達と打合せをしました。
次回投稿予定日は、6月13日です。




