第二百七十一章 美子の同級生、快復する
明朝、目が覚めるとテレジア星の衛星で地球の環境に最も近い衛星に着陸していて、地球以外の天体に全員ワクワクしていました。
コスモスは、「この衛星は地球の環境に近い為に、地球人は宇宙服なしで、そのまま外に出られます。しかし念の為に皆さんには腕時計形の無線機付き体調チェック機器を、腕時計をしている腕と反対側の腕にして下さい。これで位置の確認も可能なので、皆さんの命綱だと思って下さい。この衛星は毒虫とか肉食生物など危険な生物はいないので、安心して下さい。その無線機で話をすれば、自動翻訳機能がある為に、他の生物とコミュニケーションがとれます。」と説明しました。
サクラがテレジア星から連れて来た専門家と急遽呼び出された陽子とで拉致されていた同級生の対応をしている間に、同級生達は興味本位で外出しました。
最初に驚いたのは、テレジア星の大きさと、薄暗い空の星座が全く違う事でした。同級生がコスモスに確認するとコスモスは、「星座は地球から銀河系の星が見えるのです。ここは銀河系ではなく、アンドロメダ星雲ですので、星座も地球から見えるものとは全く異なります。それと、この衛星は地球より、少し大きい為に皆さんの体が少し重く感じるかもしれませんが、何の問題もありません。それと、伝説の名パイロットが滞在した衛星もここです。興味のある人は案内します。」と説明しました。
皆がさっそく、何処かへ探検に行こうとした時にモミジから通信が入り、「地球から来たコスモスの同級生の方、私の通信が聞こえますか?もし、他のテレジア星人に会った時には、アヤメやコスモスと来たと言わずに、サクラと来たと言った方が無難だと忠告しておきます。」と忠告しました。
コスモスは、「何で“私と来た”と言ったら、いけないのだ?」と不満そうでした。
モミジは、「聞く所によると、コスモスは地球では優等生だったらしいわね。テレジア星では二人共、と言うより親子共々、スケバンで有名なので、“あの不良娘の友達か!”と思われますよ!サクラさんは評判が良いので、その方が無難だと思いますが、私の言っている事は間違っていますか?」と説明しました。
同級生達は、「嘘!美子さんじゃなかったコスモスさんって不良娘だったの?成績優秀だったので、不良だとは思わなかったわ。だから格闘技が強かったのか。」と納得していました。
コスモスは、「ばれちゃったわね。地球人の理数系はレベルが低いから、勉強せずにぶっつけ本番で、有名大学の入試でも満点は楽勝だったからよ。皆、どうする?自分達で何処か適当な所へ行く?私と一緒だと、面白い所へ案内してあげるよ。サクラ小母さんとなら、若者には詰まらない所だと思うよ。」とUFOのコンピューターを意思波で操作していた為に、カンニングだとばれるとまずいので、話題を変えました。
サクラが、「小母さん言うな!皆にそれを聞いても、ここにどんな所があるのか解らないから、決められないでしょう!適当に散歩するのが良いと思います。星座や草花だけでも地球とは全く異なる為に、退屈しないと思いますよ。」と説明しました。
コスモスは、「出た!それ見ろ!若者が散歩で満足するか!まずUFOで一周して説明するから、それから決めれば良いよ。」と助言しました。
活発な生徒はコスモスのUFOに乗り、大人しい生徒はサクラと散歩しました。
活発な生徒が一周して戻ってくると、「銃撃戦ゲームをしたい。」と希望しました。
留守番をしていた先生が心配して、「玉が当たっても大丈夫なのか?目に当たれば失明しないのか?」と心配していました。
コスモスは、「使用するのは光線銃で、目に当たっても大丈夫です。人体には無害です。ゲーム用の戦闘服を着てゲームします。戦闘服に光線銃が当たれば、その人の戦闘服の色が変わり、光線銃は使用できなくなります。床や壁は特殊加工していて、光線銃が当たれば、音と光と煙が出るので迫力満点です。伝説の名パイロットは陸上でも実戦経験があり、ここに滞在している間に体が鈍らないように、このゲームを何度かしていました。皆さんで敵と味方に別れて対戦する方法と、コンピューターの立体映像の敵と対戦する方法があります。コンピューターと対戦する場合には、得点が表示されます。伝説の名パイロットの得点も保存されている為に、挑戦してみるのも良いかもしれませんね。」と説明しました。
最初、皆で敵と味方に分かれて、ゲームを楽しみ、慣れた所で、コンピューター相手に対戦しましたが、全員伝説の名パイロットの得点の半分以下でした。
その結果を見てコスモスは、「六十過ぎの小母さんでも、さすが自動小銃で実弾での実戦経験がある戦士には敵わなかったわね。」と感想を述べました。
散歩していた女生徒がそれを聞いて、「そのゲームは男の子向けのゲームですよね。女の子向けのゲーム、例えば白雪姫などの童話の主人公になれるシミュレーションゲームはないの?」と期待していました。
コスモスは、「ここはテレジア星なので、地球の童話はないわよ。テレジア星の童話は皆知らないだろうから詰まらないと思い説明しなかったのよ。その他、テレジア星のお姫様の衣装も地球のお姫様の衣装とは全く異なる為に、少し変わった服を着ただけになるしね。」と返答しました。
その女生徒は、「それじゃ、巨大迷路などはない?」とこれならあるかなと期待していました。
コスモスは、「あるわよ。でも平面ではなく、階段やハシゴや坂道などもあり立体の巨大迷路よ。」と説明しました。
全員で相談して、その迷路に挑戦する事になり、先生も皆と一緒に迷路に入りました。
暫くするとサクラが来て、「あれっ?皆はどうしたの?」とどこへ行ったのかと思っていました。
コスモスは、「皆、巨大迷路に挑戦しているわよ。」と返答しました。
サクラは驚いて、「馬鹿!テレジア星と地球の大きさの違いを考えなさいよ。地球の巨大迷路よりも巨大よ。そうね地球で言えば京都と大阪の距離を一辺とする直方体よ。通信機でSOSがあれば、秘密の通路から助けに行かないと二度と出られないわよ。それと休憩場所の説明はしたの?」と心配していました。
コスモスは、「何か説明する事があったの?」と考えていました。
サクラは、「もう良いです。私が説明します。」と通信機で連絡していました。
「皆さん、コスモスが説明を忘れたらしいのですが、途中に休憩所が何箇所かあり、飲み物や一寸したお菓子がありますが、それには一切、手を付けないで下さい。テレジア星人は肉食なので、それは肉食用です。草食動物の皆さんが飲み食いすれば吐き気と下痢に襲われます。例えば、皆さんはリンゴジュースなどは飲めると思いますが、私達が飲めば吐き気がします。それと同じ事です。この迷路はパズル機能もあり、隠された釦を押さないと階段が現れない場所もあります。どうにもならなくなれば、通信機で降参だと言えば、秘密の通路から助けに行くので、迷子になっても焦らずに楽しんで下さい。」と補足説明しました。
その後、順々に降参して、最後には全員降参して、コスモスが無線機で現在位置を確認して、秘密の通路から迎えに行き、全員戻って来ました。
その後、皆で散歩しながら、コスモスのUFOで一周した人の話を聞きながら、次は何をしようか?と話し合っていました。
暫くすると無線で、「拉致されていた同級生の対応が終わり、元通りに戻りました。皆を襲った記憶は残ったので、謝りたいと言っています。」と連絡を受けて全員戻りました。
女子生徒は、皆を襲った事を謝り、「私が刃物を持って暴れた時に、取り押さえた男子生徒の一部の人がドサクサに紛れて私の胸や女性器やお尻を触ったでしょう!誰よ。」と怒っていました。
コスモスはまずいと思い、「誰かさんが刃物を持って暴れるから、そんな事を考えている余裕はなかったと思いますよ。誰にしろ許してあげてね。」とその場を収拾して収まり、担任の先生が全員揃っているのかを確認して、地球へ戻りました。
その帰り道、担任の先生がコスモスに、「進学せずに家業を継ぐのは、テレジア星に帰るのですか?」と確認しました。
コスモスは泉との関係を説明して、「泉が亡くなれば、テレジア星に帰ります。それまでは、泉の店を手伝っています。しかし、テレジア星へ帰っても、通信機を学校か何処かに置いておくので、同窓会や、同級生の結婚式には是非声を掛けてね、駆け付けるから。テレジア星人だけですと、数時間もかからず、数秒で地球まで来ます。この方法は天才のフジコさんが発明したのだけれども、地球人は、そのショックに絶えられない為に、数時間かかります。」と説明しました。
アヤメが、「あれは、私と博士との共同開発よ!間違わないで!」と補足説明しました。
モミジが、「女神ちゃん達が呪縛になる前から、博士はその方法を発明していたわよ。計画的に地球へ飛ばしたのよ。」と助言しました。
同級生の一人が、「先程から偶に、博士という人の名前が出て来ますが、その人は何処にいるの?」と興味本位で聞きました。
モミジが、「以前、地球で伝説の名パイロットと呼ばれていた凄腕のパイロットがいましたが、その人は操縦技術に自信があっても、決して過信しないようにと言っていました。博士は自分が天才である事に自信を持ち過ぎて、ある事件を起こして、現在刑務所に服役しています。皆さんもバイクの運転などに自信があっても、決して過信しないで下さいね。後で後悔する事になる可能性があります。」と説明しました。
地球へ戻って、お別れパーティも終わり、皆それぞれの道に進んで行きました。
次回投稿予定日は、5月16日です。




