第4話 現実? 夢?
「……んん〜 ん?」
目を開けると僕は自分の部屋で寝ていた。
なんで部屋にいるんだ? 確か僕は研究室でスライムを倒して…
「って、そんなことあるわけないか」
僕は誰もいない部屋で天井をぼーっと眺めながら呟く。
全部夢だったのか〜。 悲しいような嬉しいような… まぁいっか、それよりお腹空いたなぁ。
布団から起き上がる。
「ぁ、あれ…」
体が動かない… なんだろ、なんだか体がだるいな…
僕は重い体を引きずり、なんとか布団から起き上がり、朝ご飯を食べるために一階に行くことにした。
基本的に僕の家はご飯は居間で食べる。
ちなみに家の家事はおじいちゃんの作ったロボット(?)がやってくれています。
僕はいつも通りなんとなしに居間の戸を開けました。
「………」
〈パシン!〉
そして無言で閉めました。
「……… ハハ…」
オカシイナ。 今女の子がおじいちゃんに迫られていたような…
いや、そんなはずない! この家には僕とおじいちゃん以外には誰もいないんだ。 いるとしたら… そう! ロボットだ! どーせおじいちゃんがまた女の子型の危ないロボットでも作ったに違いない!
「よし!」
僕は深く深呼吸をしてから、もう一度戸を開けた。
戸を開けてまず視界に飛び込んできたのが、机の前に正座をしている鮮やかなスカイブルーの髪をした女の子。 次に側に落ちているカメラ。 その次は、何やら血まみれのおじいちゃんっぽい肉塊をくわえた銀毛の狼…
ここ… 日本ですよね? なんでそこら中に血が飛び散っているんですか?
落ち着け僕!! ここは日本。 某市の某町にある僕の家だ。 ちなみに二階建ての一軒家だ。
え〜っと、とりあえずこんな時は…
「ぎゃぁぁぁ!! ひ、人殺しぃぃ!?」
30分後。
居間には僕とマリアさんとレンちゃん、それと狼のポチさんが、机を囲んで静かに座っています。 おじいちゃんはさっき救急車で運ばれていきました。
あのあと、僕の悲鳴を聞いた近所の人が警察に通報し、すぐに警察が我が家に飛んできました。
それを必死で弁解し、なんとか帰ってもらったのがちょうど5分前。
「いったい何があったんですか?」
僕は恐る恐る、レンちゃんの横でお座りをしているポチさんに話し掛けます。
「ふん、オレは主人を守っただけだ」
主人? あぁ、レンちゃんのことか。
「守ったって… まさかあの変態が何かやらかしたんですか!?」
「急にそれを主人に向けて何かしようとしていた」
ポチさんがそれと言った物… 僕は畳の上に置かれたカメラを見つめます。
どこまで変態なんですか…
「とりあえず… ご飯でも食べましょうか…」
僕はため息をつきながら立ち上がり、台所へ行って朝食の準備を始めました。 ロボットは今日は充電切れで使えないみたいです…
「いただきま〜す」
朝食(ご飯とみそ汁と卵焼き)も出来上がり、いざ食べようとした時。 となりに座っていたレンちゃんが話しかけてきました。
「…これ」
「え? これって…」
見ると、レンちゃんの手にはカッコイイ剣のキーホルダーが握られていました。
「あげる」
「いいの!? なんだか高そうだけど…」
「あげる」
「わ、わかった!! わかったからそんなに押し付けないで!? 頬っぺたに穴があいちゃうから!!」
僕は無表情でキーホルダーの剣の部分を思い切り頬にねじ込んでくるレンちゃんの手をなんとかおさえ、キーホルダーを受けとります。
「…ずっと持ってて、あなたを守る」
「お守りか何かかな? とりあえずありがとう。」
僕が笑顔でレンちゃんの頭を撫でてあげようと手をのばすと一
「主人に触るな!!」
「ひぃ!? ご、ごめんなさ一」
「いい」
「…へ?」
「謝らなくていい」
レンちゃんはそう言うと、ポチさんの頭に手を置き、
「めっ」
っと、ポチさんをかわいく叱りました。
「ぁ、ありがとう」
「………」
レンちゃんは返事もせずに、黙々とご飯を食べ始めました。
マリアさんはそんなレンちゃんの様子をずっと暖かい笑顔で眺めています。
「おい」
僕もそんなレンちゃんを頬を緩ませながら見ていると、ポチさんに声をかけられました。
「いただきま〜す」
朝食(ご飯とみそ汁と卵焼き)も出来上がり、いざ食べようとした時。 となりに座っていたレンちゃんが話しかけてきました。
「…これ」
「え? これって…」
見ると、レンちゃんの手にはカッコイイ剣のキーホルダーが握られていました。
「あげる」
「いいの!? なんだか高そうだけど…」
「あげる」
「わ、わかった!! わかったからそんなに押し付けないで!? 頬っぺたに穴があいちゃうから!!」
僕は無表情でキーホルダーの剣の部分を思い切り頬にねじ込んでくるレンちゃんの手をなんとかおさえ、キーホルダーを受けとります。
「…持ってて、あなたを守る」
「お守りか何かかな? とりあえずありがとう。」
僕が笑顔でレンちゃんの頭を撫でてあげようと手をのばすと一
「主人に触るな!!」
「ひぃ!? ご、ごめんなさ一」
「いい」
「…へ?」
「謝らなくていい」
レンちゃんはそう言うと、ポチさんの頭に手を置き、
「めっ」
っと、ポチさんをかわいく叱りました。
「ぁ、ありがとう」
「………」
レンちゃんは返事もせずに、黙々とご飯を食べ始めました。
マリアさんはそんなレンちゃんの様子をずっと暖かい笑顔で眺めています。
「おい」
僕もそんなレンちゃんを頬を緩ませながら見ていると、ポチさんに声をかけられました。
「な、なんですか?」
「何か食う物はないか?」
ぁ、ポチさんのご飯用意するのを忘れてた。 …狼って何を食べるんですか?
「これ、食べます?」
僕は卵焼きを箸で持ち上げ、聞いてみました。
「死にたいのか?」
ナンデ!?
「ご、ごめんなさいッ!! 今何か持ってきます!!」
僕は慌てて立ち上がり、台所へ駆け出した。
でも… いったい何を出せば喜ぶんだろ… やっぱり、ドックフード?
「どうぞ」
僕はお皿にドックフードを載せて、ポチさんの前に置きます。
昔捨て犬を拾ってきたときの残りがあったのでそれをあげることにしました。
「なんだこれは?」
「ご飯です」
「こんな物が飯といえるのか?」
ポチさんは、グルルと唸っていかくしてきました。
「ひっ!? と、とりあえず食べてみてください!」
「ふん、こんな物がうまいはずがない…」
ぶつぶつ言いながらポチさんは一口、ドックフードを食べます。
「ど、どうですか?」
「…けるな」
「へ?」
「ふざけるな!!」
「ヒィィィ!? ご、ごめんなさいぃ! すぐに別のを用意しま一」
「もっとないのか!?」
「ぇぇえ!?」
気がつくとポチさんの前に置いてあるお皿はからっぽになっています。
ぇ? もしかして… ビンゴ?
「聞いているのか?」
「はい! 只今おもちします!!」
僕は急いで台所へ行き、ドックフードの袋をまるごと持ってきた。
「早くよこせ!!」
そしてそれを引くくらい必死なポチさんに渡し、僕は自分のご飯の前に座りました。
ふう、やっとご飯が食べられる。 もうお腹ぺこぺこだよ〜。
「……あれ?」
ご飯がない!? どーして? さっきまであったのに!? 僕まだ一口も食べてないのに!?
「ねえレンちゃん、僕のご飯知ら一 あれ? なんだかすごく頬っぺたが膨らんでるよ? え? 食べてないって? 僕まだ何も言ってないよ? 返してよ! くそぉ! 僕の朝ご飯がぁ!」
とまぁこんな感じで僕の少し変わった生活が始まりました。
コ「今回マリアさん一言もセリフないんだね…」
作「ぶっちゃけいなくてもよかったしね」
コ「そ、そーなんだ…」
作「さてさて次回はとうとう最終話です」
コ「ぇえ!? 本当に!?」
作「うそです」
コ「な、なんだうそか〜 びっくりさせないでよ〜」
作「うるさい黙れ、もうほんとにうざい」
コ「ぇぇぇえ!? どーして!? 僕何かしましたか!?」
作「ではまた次回であいましょう」
コ「やっぱり無視なの!? もういいや… みなさんさよう一」