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一話 起床

すみません、ページ数を削除いたしました。

ジリリリリリリリリリリリ・・・




「う~ん・・・うるさいなあ・・・」


そういいながら俺は枕元に置いてある目覚まし時計に手をかけスイッチを切った。


「これって目覚まし時計じゃなくて起きたらただのサイレンだな・・・」


そんなヘンなボケを言いながら枕元に置いてある私服に着替えた。

今は夏休み学校や勉強からおさらばできる人生で最も長い休日を満喫している俺だった。


「あ・・・今日はサバゲーの定例会だったか・・・早く出発しないと開始時刻に遅れるかもなあ・・・」


何を隠そう俺はサバゲー&ミリタリーが好きな高校生なのだ。

詳しく言うと、三度の飯より軍事知識が好き、彼女を作るよりサバゲーが好きという極度のミリオタなのだ・・・話を戻そう


俺はあくびをしながら朝食を摂るためにキッチンに降りた。


「おう、勇!先に食ってるぞ!早くしねえと定例会に遅れるぞ?」


そういいながら笑顔で朝食を摂っているのは俺の叔父に当たる、いつもサバゲーに出席するために保護者として付いて来てくれる人物だ。彼もサバゲーマー&ミリオタでもある。


「まだ・・・大丈夫だと思うけど?富治叔父さん」


「そうか?俺は早く行きたいんだ!あとまだ俺は28だからな!?お兄さん・・・だろ?」


そんな感じでほどよくおどけて、世間話をしつつ朝食を済ませて俺はまた二階に戻り装備を雑嚢に入れて最終確認をした。


「えーと・・・今回戦闘多そうだから銃は多めに持っていくか・・・」


全ての器具を入れ終わると外から大きな声が聞こえた。


「おーい!勇!はやく降りてこーい!!出発するぞ!」


「今行くーー!!」


そう言って雑嚢を肩にかけサバゲー用のリュックを担いで一階へ降り玄関を飛び出した・・・


俺は富治叔父さんの(といっても20代後半だが)車に乗りサバゲー会場へと向かう道を快適な速度で、けれどそこそこ飛ばしつつ向かっていた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

俺は富治叔父さん所有のライトバンの助手席に乗っている。ふと、叔父さんの方を見た。昔、行方不明になった・・・


伊藤富治ー俺の叔父にあたり、まして俺の師匠でもありライバルであった。もともと俺は小さいとき体が病弱であったが、10歳離れたいわば兄貴と言える富治叔父さんにサッカーや野球などを教えてもらった。


最初は読書などが好きでインドア派だった勇は義理の兄(富治)の影響もあってか体は丈夫になりいつの間にかアウトドア派になっていた。


そこから俺は富治兄を追いかけるように後を追った。


「勇は私の様じゃなくて他の生き方を選べ」と言われたが俺は聞かなかった。叔父と同じ道を生き、いつか叔父を追い抜きたかった。


『富治兄』と昔は言っていたがいつから言わなくなっただろうか?恐らく、呼ばなくなったのは富治兄が行方不明になり、俺の目の前に現れた時からだ。富治兄は自衛隊に入隊、レンジャー試験に合格しレンジャーになった。だが俺が13歳の時富治兄は突如行方不明になった。


新聞には『自衛隊レンジャー3個小隊山岳演習中に行方不明、生存者未だに見つからず』と書かれていただけだったが、後に詳しい情報が来た。


『殉職扱い』になったそうだ。だが去年の夏ごろにひょっこりと、本当に擬音にあるようにひょっこりと顔を出してきたのだ。


まるで何事も無かったかのように『ただいま』と言ってきたのだった。もちろん基地にも帰り色々聴取をされたようだ、「逃亡」も前提にされていたようだ。だがその報告を終えると富治兄は自衛隊を辞任した。もしかすると続けたかったのかもしれないが強制的に辞めさせられたのかもしれない。


それぐらいしか知らない。何を見て、何を語ったかなど俺には知る事は出来ない。何も言わず何も聞かずを繰り返した。俺には知る事が出来ない何かを富治兄は抱えていると俺は察していた。




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